異世界で美少女ヒロインと仲良くなれないわけがない。
第四部です。
今のところ、自分でもあまり気にしてないですが、編集ミスがあれば、教えてください。
評価の方も、よろしくお願いします!
異世界召喚3日目
1
気づけば俺は、異世界の街の中にいる。そんて、俺の隣には、誰もが目を向けてしまうような、金色の髪、そして、燃えるような、紅い瞳。今はそうではないが、そう、カリーナだ。やったー! デートだーー! いきなりデートとか、マジで異世界サイコーー! まぁ、違うんですけどね……。
2
きっかけは、一時間前に遡る。
「レント殿、どうですかな? 今日にでもこの街を観光してみては」
俺は、何も知らない。この世界のことすべて。って、偉そうに言うなよ……。
俺は、まだ異世界召喚3日目。これから、この世界のことを知ろうとしている。おい、昔の蕎麦屋か! 昔の蕎麦屋はね~、よく言ってたんだよ。出前を頼んで、待ってても全然来ない。そんなときに電話すると店の人がな、今から行きます~、なんてよく言ったんだよ。って、古すぎるだろ! 現代っ子には通じないよ、このネタ……。
シュバルテの提案に、俺は乗らない手がなく、
「あぁ、じゃあ、そうするか」
受諾する。
まぁ、そうだな。そろそろ、この世界のこと知らないと……。でもな~引きこもりの俺からすれば~外になんて~行きたくないな~って思うんですけど~どうすか? しかも~断ることも大切だって、よく言うからな~。あ~あ、こうやって考え出すと、止まらなくなるな~、どうしよっかな~テヘペロ。うっわ! 気持ち悪ぃ~。おい、これやってんの自分だぞ? わかってます?
おっとと、話が脱線し始めた。いや~止まらなくなるわ~。やめられない、止まらない、かっぱ……危ねぇ~。マジで実在するものとは、関係ありませんよ……?
さて、話を戻そう。
「それは、シュバルテがついてきてくれんのか? 俺ってマジでなんも知らねぇよ?」
それ、公言しなくていいから! あれだよ? 学校のテスト前とかに、俺、今日、マジノー勉だから~、って言ってる奴とおんなじだから! ノー勉ってのは、ノー勉強の略。知ってるか。そういう奴に限って、いい点数取るからムカつくよね~。お前、勉強してんじゃねぇかよ! って言いたいよね。何したいのかな? 目立ちたいの? 聞いてんですけど~、しかもさ~いらなくない? そのノー勉情報。どうでもいいっつーの。居たんだよね、俺の中学に。
ノー勉公言野郎と言えば、こういう奴も居たんだよね、テスト後に、俺、今回ヤベェかもー、とか大声で言う奴。だーかーらー、要らねぇよ! その情報! お前に興味ねぇよ! うるせぇよ!
おっと、悪口大会になりそうなので、ここら辺で止めましょう。あっ、これ、全部が俺の中学生時代の話です。あのころは、まだ引きこもりじゃなかったんだよな~。
居ませんでした? こんな奴。
話は戻る。
シュバルテは、俺の問いに、
「私は、少し用事があるので……カリーナ様と行かれては?」
おっと、おっと、これが実現すれば……神! GOD! GOD! カリーナと二人きりとか、デートじゃん。
「良いですかな? カリーナ様」
シュバルテは、カリーナに確認を取る。頼む。俺の望む方向へ。
「うん、まぁ、いいけど……どうしたの? いつもなら、私に一人歩きさせないじゃない」
ん? そうなのか? なら、もしや、シュバルテって……
「いえいえ、そんなことはありませんよ。レント殿と仲良くしてくださいね」
やっぱり、シュバルテは、紳士だ。気のきいた、紳士だ。これは、俺とカリーナが仲良くなれるようにしてくれているに違いない。
「では……」
と、シュバルテは、言い残して、その用事とやらに行こうとしていたが、何か思い出したように、憐斗に近づき、
「……カリーナ様のことは、よろしくお願いします」
と、俺にしか聞こえない程度の声で耳元で呟いた。それに俺は、間髪入れずに、
「もちろん! ありがとう、シュバルテ」
シュバルテは、
「……滅相もない」
とだけ答え、屋敷を後にした。
3
そして、今に至る。金色の髪、そして、燃えるような紅い瞳……じゃねぇー!! そう、今、彼女の瞳は、澄んだ蒼い瞳だった。理由は簡単。紅い瞳を持つものは、差別の対象になるから。なぜ、紅い瞳が差別の対象になるのかは、まだ聞いていない。
「……そうなんだよね。私がね、レントをここに住ませているのは、私を見て、怖れなかった、ってことがあるの。この国の人は、みんなそうするから……」
怖れなかった、というならば、何かしらの理由があるのだろう。思っているだけじゃ伝わらない、なら訊くしかない。
「紅い瞳、ってのは、なんかあんの?」
カリーナは、俺の問いに心底驚いている、そんな表情だった。
「レントって、本当になんにも知らないだね~」
アハハ、と笑う彼女に、
「俺の故郷は、島だったからな、まぁ、その島の中でも俺は無能だとおもうけどな……」
俺は、そう答える。実際、そうだったしな。
「でも、レントは私の中じゃ、いい人だよ。だから、大丈夫。故郷で弾かれていたなら、ここで新しい自分を探しなよ」
え、それってまさか……俺のこと……ないな。いやでも、ワンチャン……? 最近流行ってますよね、ワンチャン。え? 流行ってない? いやいや、流行ってますよ。ワンチャンって、もしかしたら、とかの意味だよね? 違ってたらちょいヤベェな。間違えてたらゴメンね、テヘッ。うん、我ながらキモいな……。
「そうか、ありがとな……」
悩んでいたことの一つが霧散したような気がした。そう、俺が異世界に居たままでいいのか、ということだ。だが、その答えはもう出た。
一生でもいい。ここに居続けよう。
俺の何か吹っ切れたような顔を見てか、カリーナは、満面の笑みで
「じゃあ、いこ」
どこにいくのやら……まさか、新手の誘拐!? いや、ないだろ。自分でボケて、自分でツッコミ入れるとか……、一人漫才もいいとこだな。
そんなことは、どうでもよかった……。
しかし、俺は何のためにこの世界に来たのか、それはまだ、誰もわかっていない……。
俺は、一拍置いて、
「紅い瞳の方がいいけどな……」
呟いた。そしたら、カリーナは、顔を紅く染めて、うつむいた。
今、顔を紅くさせるところあった? しかも、紅い瞳のことなんも聞けなかった。
まぁ、いいか、いつか教えてもらおう。
4
街の中には居たが、まだ人通りも少ない、寂れた路地にいた。
そこから一転、中心部に近くなると、これぞ街! みたいな風景が広がっていた。多種多様の人種がその場所にいた。
「前から気になってたけど、カリーナは、何族なんだ?」
カリーナは、見た目は、普通の人間の美少女だが、異世界召喚系ラノベあるある、ヒロインがエルフ、だ。この可能性があるのが、異世界召喚というものだ。
しかし、カリーナの答えは、俺の予想と違い、
「私は、普通の人族よ。まぁ、祖先には、エルフとかの人もいたらしいけど、今はその血は、薄れていると思うよ」
「ふ~ん」
エルフじゃなかった。でもエルフじゃなきゃいけにない理由はないし、なにより、可愛さが重要だ。
他愛もない会話をしていると、カリーナが、
「ここから人も多くなるから、離れないでね」
なんて言ってきた。まぁ、離れる理由がない俺からしたら、当たり前だ。
「もちろん。マラソンの時の白バイのようについていくぜ~」
「ゴメン、ちょっとなに言ってるかわかんない」
あ~あ、突き放されちゃった。このギャグは、あっちでしか通じないな。いや、あっちでも通じないかも。
「離れない、ってことだよ」
要約した。これでわかるだろ。まぁ、しかし、もうちょっとデートっぽくしたいな~。どうすればいいの? 教えて! 現実世界のリア充の皆さん!
え、手を繋ぐ? おいおい、それはハードル高けぇよ。いきなりはムリだな……。
そんな俺の左手が、誰かに握られた。
「え? カリーナ?」
そう、俺の手を握っていたのは、カリーナだった。まさか、こんないきなり、ラブコメ的な展開になるとか、占い師でも予想できねぇ。あれ? 例えが悪いな。
「そんなこと言っても、はぐれたら困るでしょ? だから、手を繋いで」
えーーー、まさか、それは俺が幼稚園児とでもいうのか! って感じだ。
だが、俺は、ここで引き下がらない。少し、からかってみた。
「俺たち、周りから恋人同士だと思われてっかな?」
うわー、俺も言ってて、恥ずかしい。ヤベェ、カリーナに嫌われることだけは避けないと……。
俺が、頭をフル回転させていると、カリーナは、何事もないように、
「そうかな? そうだと、いいな……」
「えっ……」
最後の方は、よく聞こえなかったが、確かにそう言った。もしかして、本当に俺のこと……?
「えっ! あ~じゃなくて、そうでもいいよ、ってことだよ! 勘違いしないでね」
ああ、なんだ。でも、すっげぇ顔朱くなってる。どうですか? 今の反応。脈あり、ですかね? 教えてください、全国の恋愛プロデューサー達!
俺は、答えに困ったが、これだけは言った。
「……少し、期待したんだけどな」
そう言ったら、カリーナは、うつむいて、モゴモゴ、何か言っていた。聞き取れなかったが。
その後、いろいろ回ったが、お互いに意識しているのか、ギクシャクした。
しかし、今日でカリーナとの距離は、限りなく縮まった、と思う。
異世界では、やはり、美少女ヒロインとは、仲良くなれないわけがなかった。
これは、シュバルテに感謝だな、そう思ったが、シュバルテは、その日、戻ることはなかった。
評価、感想等々貰えると、本当に嬉しいです!
なので、よろしくお願いします!




