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凡人以下の俺に異世界でチートスキルがあったら奇跡だと思います。  作者: 羽矢隼
第1章 だから俺は、その可能性を否定する。
3/20

 異世界に美少女ヒロインがいないわけがない。

前回のものは、かなり長かったですが、今回は、わかりません。

 評価してくれるとありがたいです。

  1

 異世界召喚2日目

 朝、深い眠りから意識が覚醒する。どうやら、考え事をしていたら寝てしまったようだ。


「ふぁ~こんなん現実世界じゃ、考えらんねぇな、この俺が寝落ちとか……疲れたんだな、主に精神面」


そう、24時間ぶっ通しでオンラインの引きこもりゲーマーは、ちょっとやそっとじゃ寝るわけがない。


「落ちたな……俺……。引きこもりの力が弱まったみたいだ。はっ! まさか、異世界って引きこもりを更正させるための大型施設!?」


おいおい、そんなら俺は、その術中に嵌まってまんまと嵌まってんじゃねぇかよ。まぁ~異世界だし~現実世界の普通なんて通じないから~仕方ないな~的な? うん、一人納得。って古いか。ギャル語ってこんな感じゃないすかっね~? うん、違うらしい。つーか、使ってねぇよ。全国のギャル敵に回したわ。あっ、こういうときにギャルのメールなら、“笑”とか使うよな。……ヤベェ、徐々に俺の偏見入ってきたわ笑……うん、やめよう。全国のギャルと称される皆さん、大変、申し訳ありませんでした。ペコッ。アホか……。


「……夢ねぇな~、この異世界」


 自問自答しかやることないとか……ぼっちかよ! ぼっちだよ!

 そんな、心の中の会話を続ける憐斗に、


「レント殿、朝食の時間です」


シュバルテは、声をかけてくれた。


「はいよ、すぐ行く」


まだ温もりあるベッドから、出る。自分の温もりを感じてるとか、そろそろ自分でも、ヤベェと思うわ。


  2

 まだ見ぬ、貴族の家の階下へ行く。改めて見ると、内装ヤベェな。ザ・貴族ハウスだわ。THE()! THE()

 階下へ行く途中にもたくさんの女神(メイド)とすれ違う。あぁ、ここに来てよかった……(感涙)


「おはようございます、レント殿」

「あぁ、おはよう」


簡単な挨拶をして、椅子に座る。シュバルテの挨拶は、簡単でもねぇな。

しかし、席につくと、後ろから声が飛んできた。


「シュバルテ、そちらの方は?」


女の子の声だ。すぐさま、後ろを振り返る。そこにいたのは……!


「カリーナ様、おはようございます。こちらの方は、」


シュバルテが言い終わるまえに、


「俺の名前は、田中憐斗! 無知蒙昧にして、一文無し。よろしく!」


 あれれ? その自己紹介、どこかで聞いたことあるぞ~? うん、俺もそう思った。やめて! 気づかないふりして!!

 そうしないと、著作権とかいうのに引っ掛かるから! あと、名探偵の真似もやめて!


「タナカ! ですと!?」

「!!!」


 二人に何かしらの激震が走ったようだ。う~ん、なんか変な事言ったかな~。あっ! もしかして、今の俺の自己紹介、デジャブる? そうだよな~、ラノベ好きならわかるよな~。ヤバい! 訴えられちゃう。しかも、自分でヒントを増やしてる! 異世界で訴えられると、どうなんの? 異世界にまで出版社来んの!? やめて! 終わっちゃう、俺の素晴らしい異世界ライフ……


 話を戻そう。

 後ろに居たのは、金髪の燃えるような紅い目をした、美少女だった。だが、それよりも気になってしまうのが、この二人の動揺ぶりである。


「俺、なんか変な事言いました?」


 まぁ、聞くことにした。


「変な事も何も、貴方は、家名なしではないのですか!? しかも、タナカとなれば……冗談もほどほどにしてください」


 なぜか、俺の言葉をまったく信用していないようだ。


「いや……本当なんだけど……なんでそんなに慌てんのさ?」


先ほどから、口をつぐむ美少女にも気になったが、シュバルテの対応をする。


「……それは……5年前、今のこの国の平和を創ったのが、タナカミツクニという人物なのですよ。しかし、この国には、タナカという家名はありません。なので……」


 話を聞いた俺は、納得した。あぁ、親父だ、と。タナカミツクニ、いや、田中光國(たなかみつくに)、俺の死んだ親父。5年前なら、まだ生きている。だか、この話は、しないほうがいいだろう。信じてもらえないだろうし、混乱が生じる。


「……田中って家名はな、俺の故郷だと、まったく珍しくないんだ。逆に、多いくらい。その人は、俺と同郷なんだな」


 嘘は、言ってない。しかし、本当のことも言ってない。


「貴方の故郷には、やはり興味がありますな。ますます、君を呼んだことは、間違っていない、と思いましたな」

「シュバルテ、勝手に話を進めないで、えぇと、レント君だっけ、その話は、本当? 私の目を見て、言って」


私の目を見て、を強調していた。不思議そうにしている俺を見て、


「レント殿、カリーナ様には、相手の目を見ることで、嘘か(まこと)か、解るのです。どうか、協力を」


お~っと、遂に異世界召喚初の特殊能力来たーーー!! いいね、いいね、異世界らしくなってきたぜ。


「分かったぜ、俺の今までの話は、すべて本当の話だ。もちろん、俺の名前も。……これでいいのか?」


 最後が疑問形なのは、それらしいことが何も起きなかったから。おいおい、何も起こんねぇのかよ~、なんか、体全体から、雷みたいなのがでてきて、ピーカーチュー! とかなんないのかよ! 例えがおかしすぎだろ! そのうち、黄色いネズミから、十万もあるボルトを食らっちゃいそう。っておい! 例えが同じじゃねぇか! はい、戻ります~。


「うん、大丈夫。君が嘘ついてないことはわかったから。自己紹介がまだだったよね。私は、この家の主、カリーナ・トゥエルブよ。よろしく、憐斗君!」


おっとと、お互いの名前がわかったら、すごい距離縮まった。いいね、これぞ、異世界! 出会ったヒロインと仲良くなる。これぞ、異世界の醍醐味だ! 二回も言わんでえぇわ。


「あぁ、よろしく」


 ちっ! この可愛さは、童貞の俺には、太陽に見える。イッツ ア サン! 気のきいたセリフ言いたい~。けど、ムリだ~。

 慌てふためく俺を見て、カリーナは、微笑み、


「憐斗君、君、本当に面白いね。私を見て、驚かないのもだけど、君は、今まで出会った人にも、ないものを持っている感じがするよ」

「……それは、褒められてんのか、そうじゃないのやら……」


 それから俺は、和やかな朝食の時間を取れた。終始、俺が質問ばかりしていたが……。しかし、二人とも優しかった。余所者の俺を歓迎してくれた。あぁ、感謝……拾ってくれて。って、捨て猫かよ! あ、でも、少しわかったわ。捨て猫の気持ち。これは、あれに掲載できるわ。なんだっけ? 最近までCMやってたと思うけど。

 まぁいいや。そんな感じだった、2日目。まだまだ、分からないこの世界。少しずつ情報を集めるしかない。その覚悟を固くした俺は、またも、1日を終わらせようとしている。どうやら、異世界メインヒロインとら、仲良くなれたようだ。

 あぁ、よかった……異世界にヒロイン的な美少女がいて。そうじゃなきゃ、この異世界、俺は、捨てていただろうな。ヒロインのいない異世界はない! ここに断言できる。しかし、彼女を見て、驚くとは、どういうことだろう? まぁ、いいさ。もう一度言う。

 美少女がいない異世界は、ない!!

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