三つ編みのお姫様と若き騎士の恋唄(Ⅰ)
初めて風を感じた時の事、覚えていますか?
私は覚えています。
目を閉じると、あの時の真っ赤な夕日と、やっぱり真っ赤なオートバイ。
そして差し出された大きな手と、黒いヘルメット。
流れて行く見慣れた街の、ちょっと見慣れない風景。
そして顔いっぱいに当たる、今まで経験した事のない風。
私は驚いて、目をまんまるにしながら、大きな背中にしがみついていました。
お宿の習字塾に通い始めて間もない頃。
なんとか自力で家まで帰ろうとして、迷子になって泣いていた私を助けてくれたのは、とっても大きな音でガラガラガラガラと鳴り響く真っ赤なオートバイのお兄さんでした。
短大時代、通学の足に真っ赤なハンターカブを選んだのは、ちょっとだけそのお兄さんへの憧れがあったのは内緒です。
まあ。
そのお兄さんに会ったのは、後にも先にもその時だけだったんですけとね。
あれは、そう。
やっぱり今みたいなセミの声のする時期でした。
今は私、自分で運転しています!
気の合う仲間達と一緒にです!
第十六話
三つ編みのお姫様と若き騎士の恋唄(Ⅰ)
「本当にいいお宿で、久しぶりにのんびり出来たわ。
今度は紅葉の時期に来ますので、またよろしくお願いしますね。
番頭さん。」
私はその言葉が嬉しくて、目一杯微笑んでお辞儀をしました。
そして、その老夫婦の少し大きなトランクを、タクシーのトランクに詰め込みました。
空は青々と高くて広いです!
もうすぐ8月!
私達の一番「熱い」季節がやってきます!
私は大きく手を振って、深々と頭を下げると、タクシーのテールランプが見えなくなるまで見送りました。
この老夫婦が、今日最後のお客様です。
玄関まで戻ると、館内の電気はすでに半分程が消されていて、厨房からは中居さん達の賑やかな笑い声が聞こえてきました。
カカカカカカカカ
フロントカウンターの下にある、客室別にわかれた箱にルームキーが全部戻っているのを確認しながら、私はレジの精算に入ります。
今日もレジは景気良く精算レシートを印字してくれてます。
ふと、ズボンのポケットが震えます。
メールの着信です。
差出人は巴ちゃんでした。
先日の能登ツーリングで知り合った、若い新婚さんの奥さんの方です。
「優さーん。
旦那が仕事行っちゃって退屈です!
いい天気だから、麻子ちゃんも誘ってお昼食べに行きませんか?」
という内容です。
もちろん、この「お昼を食べに」というのは「オートバイで」という意味です。
オートバイのオンシーズン、こういうお誘いは多いです。
なんせ私、お昼休み長いですから。
出勤日であろうと、お昼はバイク乗れます。
曜日関係なく誘える「都合のいい女」なんです。
巴ちゃんはなかなかの行動派です。
うちの街に転勤になった彼氏を追いかけて、この街にやってきました。
そして、彼氏さんのアパートに転がり込むと、そのまま籍を入れさせた。
という、強者なのです。
ただ、いくら強者とは言えど、地元でもないこんなヘンピな田舎町に一人でやって来ちゃったもんですから、アルバイトの入っていない平日は、友達がいなくて退屈みたいです。
そんなこんなで、能登ツーリングからこっち、ちょくちょく巴ちゃんからバイクのお誘いが来るのです。
まあ、さすがに毎回・・という訳には行きませんが、繁忙期に入ってお休みもなかなか取れませんから、良い気晴らしになってます。
あ。
そうそう。
巴ちゃん、麻子ちゃんとも仲が良いです。
麻子ちゃんも神奈川から一人で来ていて知り合いが少ないので、似た境遇同士でバイク乗り。 さすがに麻子ちゃんですから、最初はサバサバした感じの巴ちゃんを、ちょっと怖がっていましたが、今では大の仲良しです。
私はフロント業務の合間に暖簾から顔だけ出して、「お疲れ様」の女子会をしている麻子ちゃんに、巴ちゃんからのお誘いを伝えました。
「あ、、
あ、はい。
私なんかで宜しければ・・」
口調は少々おどおどしていますが、顔はとっても嬉しそうです。
方や、ほっぺを膨らましているのは吉乃ちゃんです。
「え~。
またなのー?
あんまりほっとかれると、私グレちゃうよ。」
夏らしい水色の着物を着た吉乃ちゃんが、思いっきりすねてます。
確かに、ここんとこいい天気に誘われて、ちょっと回数が多かったかもです・・
「うん。
よし!
今日は吉乃ちゃんも一緒に行こう!」
私のその言葉に、吉乃ちゃんが座ったままバンザイしてます。
「もちろん、優姉の後ろだよね?」
吉乃ちゃんはわくわくしながらそう尋ねます。
ああ。
確か前に約束しちゃってたよなあ。
でも、やっぱりまだ二人乗りには自信がありません。
「そうだ!
道洞君!
道洞君誘おう!
彼、二人乗りとか得意そうだから!」
私がそう言うと、吉乃ちゃんはまたほっぺを膨らませてしまいました。
「優姉がヤキモチ焼くくらい、道洞さんに抱きついちゃうんだから。」
あら。
やめてあげて。
吉乃ちゃんみたいな美女に強く抱きしめられたら、ウブな道洞くん、鼻から出血死しちゃうから。
さて。
早速私達はバイクに乗るように大急ぎで着替えを済ますと、バイクが片付けてある上の駐車場に向かいました。
さすがに「退屈してます。」と言っただけあって、巴ちゃんのNINJA250はすでに駐車場に停まっていました。
バイクの横に立つ、すらっと細身で後ろで髪を縛っているのが巴ちゃんです。
トレードマークのポニーテールです。
私達が軽く挨拶をしていると、少し遅れて道洞くんの白いCBR900RRも、西山荘の駐車場にやってきました。
最近だと、CBRと言えば1000CCが一般的なのだそうですが、この道洞君のCBRは900ccです。
型は古いですが、「日本のバイクシーンを変えた伝説の一台」なんだそうですよ。
今とは違い、大型バイクの免許書が簡単に取れなかった時代。
世の中のバイク小僧と呼ばれる人達は400ccまでしか乗れませんでした。
そんな時代に颯爽と現れたのが、このCBR900RR。
俗に言う「ファイヤーブレード」だったんだそうです。
ちなみに、道洞君の「タイガーアイ」というのは、その900ccのCBRの中でも一時期だけ生産されていた、トラみたいな顔をしたバイクなので、「タイガーアイ」なんだそうです。
中型免許しか持っていなかった当時のバイク小僧さん達は
「誰が乗るんだあんなモンスターバイク?」
「いつか俺も乗ってみたい!」
と、皆の憧れの的だったんだそうです。
そしてこのCBR900RRの大ヒットが切っ掛けになって、日本の大型スポーツバイク文化が開花したんですって。
だから道洞くんは、古くなったとは言え、こだわりを持ってこのバイクに乗ってるんだそうです。
折りたたみ携帯といい、変な所にこだわりを持つのが道洞くんっぽくて可愛いです。
さて、そんなカッコいいバイクに乗っている、ちょっとたぬきっぽい顔をした可愛い道洞君が、並んでる私達を見て、まるで酸欠の金魚のように口をぱくぱくさせています。
「あーーーっ。
ほ、本日は、ちょーーーお日柄もよく・・・」
道洞君、美女4人を目の前にして、めちゃくちゃ舞い上がっています。
はい。
4人です。
4人。
ちょい
ちょい
私が「おいでおいで」をすると、まるでロボットのような動きで、左右の手と足を同時に出しながら、ギクシャクと道洞君は近づいてきます。
「ちょ、ちょっと優さん!
こんな話し聞いてねぇっすよ・・
俺、緊張して話せないっす。
無理っす。
無理!」
なんだい、道洞君。
あたしなら緊張しないで話せるってのかい?
まあ、実際、道洞君と知り合ってこっち、彼が女の子と話してる所を見た事がありません。
隆二の話しだと、元々女性に免疫のない性格の上に、ほぼ男子校の工業高校を出て、現在は整備士さんです。
整備士さんって、機械ばかり触る仕事で人とあまり接しないから、ますます女の子と話す機会は無くなっちゃったんですって。
「ごめん、道洞君。
今日は吉乃ちゃん後ろにのっけてあげてね。」
私が小声でそう耳打ちすると、道洞君は青い顔をしてプルプル首を小刻みに振ってます。
「む、無理っす・・。
自分、吉乃ちゃんにそんなんされたら死んじゃうっす・・。」
うん。
やっぱりか。
「吉乃ちゃん?
やっぱり私の後ろ乗ろうか?」
吉乃ちゃんが、今日二回目のバンザイをしました。
夏の日差しを受けて、鮮やかに光る木々の緑が流れて行きます。
この街は標高が高くて、湿度も低いので、日差しは強いですが一度走り出したら夏でも快適です。
今日私達が目指すのは、街外れの道の駅です。
ここからは片道20分程度。
ご飯食べて往復しても、ギリギリ道洞君のお昼休みの時間内で収まります。
先頭を走るのは切り込み隊長の巴ちゃん。
続いて道洞君です。
そして麻子ちゃんと続いて、吉乃ちゃんを乗せた私は最後尾です。
私達の街を流れる川に沿って走って行けば、目指す道の駅はあるのですが、さすがに交通量の多い国道をトラックの排気ガスを吸いながら走っても気持ちよくありません。
私達が選んだルートは山越えです。
地元ならではの裏道を通ります。
クネクネと、森の中を縫うように上っていく裏道を走っていると、目の前に日本アルプスが見えました。
夏になって、もうほとんど頂上の雪は無くなってしまいましたが、すこし霞んでみえるその大きな山々は、やっぱり雄大です。
私の背中からも、吉乃ちゃんの
「うわあ・・」
という驚きの声が聞こえてきます。
前方に突如「走行注意! 工事車両出入口!」という立て看板が見えました。
先頭を走る巴ちゃんがスピードを落とします。
おそらく工事のダンプが出入りするのでしょう、今まで綺麗だったアスファルトの上に、乾いて真っ白くなりかけた泥が広がっていました。
二輪しかないオートバイが、早いスピードでそんなものの上を通った日には、下手したら滑って飛んで行ってしまいます。
私も、それに合わせて減速します。
少し強めに前後輪のブレーキをあてたので、ズズっと体が前にズレます。
それと同時に、後ろに乗っていた吉乃ちゃんの体も、グググっと私に密着してきます。
むにゅり。
と柔らかい感触が背中に広がります。
ああ。
やっぱり道洞君の後ろに乗せなくて良かったです。
こんな凶悪な物が背中に当たったら、本当に道洞君死んじゃいます。
コン
私のヘルメットの後頭部に、吉乃ちゃんのヘルメットが当たります。
そしてそのまま吉乃ちゃんが耳元で話しかけます。
「優姉。
・・ここだね。」
「うん。
始まったみたいだね。」
この工事現場。
どうやら前々から噂になっていた、大手リゾートホテルの建設が始まったようです。
雄大な山々を望む、小高い山の中腹。
眼下には私達の街が広がっています。
そう。
私達のお宿と、とても良く似たロケーションの場所です・・
吉乃ちゃんの
「いよいよ来るのね・・」
という言葉には、どこか
「もうすぐ戦争が始まるのね・・」
という言葉にも似た響きがありました。
大番頭、そして大女将を欠いた私達は、この私達のお宿とよく似た場所に立つリゾートホテルと、どうやって戦って行けばいいのでしょう。
私は大きく息を飲み込みました。
ほどなくして道の駅に到着した私達は、建物の中にあるお食事処ではなくて、フードコートで思い思いの物を買うと、道の駅の裏にあるウッドデッキへと向かいました。
観光のお客様は、売店を利用されるのが多いためか、このウッドデッキの存在はあまり知られていなくて穴場なんです。
私達はウッドデッキから見える緑の木々と、流れるせせらぎを楽しみながら昼食兼、女子会に花を咲かせます。
あら。
ごめんなさい。
一人カチコチに緊張しながら無言で食べてました。
「後ろから見てたけど、麻子ちゃん上手になったよ!
ちゃんと流れについて行けてたよ!」
私がそう麻子ちゃんに言うと、麻子ちゃんは少し照れています。
「あ、あの・・
その・・
直線はいいんですけど、曲がる時にオートバイが倒れてしまいそうになって、怖いんです。」
麻子ちゃんは照れながらも、少し困った様子です。
「ああ。
それはきっと、4気筒250ccの特性っすよ。」
突然カチコチだった道洞君が、私達の会話に混じってきました。
どうやら話題がバイクの事なら、道洞君普通に話せるみたいです。
「へー。
何気筒はこんな感じ。
とかあるんだ?」
巴ちゃんが不思議そうにしています。
「実はあるんすよ。
オートバイの性格は、エンジンの数によって決まるんすよ。」
道洞君が、何やら興味深い話しをし始めました。
「オートバイには大きく分けて、1気筒、2気筒、4気筒があるんす。
この「気筒」ってのはエンジンの数っす。
計算しやすいように、400ccで説明すると
1気筒はエンジンが1つバイクに乗ってるっす。
2気筒は200ccのエンジンが2つ乗ってるっす。
4気筒は100ccのエンジンが4つっす。」
ふむ。
OK。
そこまでは何とか理解した。
「この中には1気筒(単気筒)のバイクは居ないっすけど、
有名なのだと、酒屋のおやっさんのSR400っすね。
巴さんのNINJAと、優さんのVTZが2気筒っす。
そして、麻子ちゃんと自分のが4気筒っす。」
ふむ。
「で、特性って?」
「1気筒はエンジンが1つなので、1回の爆発で400cc分大爆発を起こすっす。
2気筒は、200ccの中くらいの爆発が2回。
4気筒だと、100ccの小さな爆発が4回起きる。
って感じっす。
で、この爆発の大きさが、概ね低速での力強さなんっす。
1気筒は、毎回毎回400ccの力強い必殺パンチを打つっす。
逆に、4気筒は1発1発は100ccで軽いっす。
だから、麻子ちゃんのバリオスは、スピードが落ちるカーブで、
力不足になって倒れちゃいそうになるっす。」
「じゃあ、4気筒なんて作らなきゃいいじゃん?
非力なんでしょ?」
「それは低回転の時の話しなんっす。
回転が上がると、今度は立場が逆転するっすよ。
1気筒は、スピードが上がってエンジンの回転が上がると
「僕、そんなに早く必殺パンチの連打なんてできません・・」
ってなるっす。
逆に4気筒は、そこからは本領発揮です。
ナントカ流星拳みたいに、細かいパンチを無数に打てるっすよ。
これが特性。
ようはバイクの性格っす。
単気筒は力強くてパワーがあるけど、早いスピードは苦手。
4気筒は非力だけど、早いスピードになると生き生きするっす。
自分のファイヤーブレードは900ccあるので、4気筒に割っても
1つがもう200cc以上あるっすから、低速でも力強いっす。
ある意味4気筒は大型バイク向けのエンジンなんっすよ。
でも、麻子ちゃんのはバブルの名残りのある頃のバイクなんで、
各社250ccに4気筒を積む。
なんてバカげた事が出来たっす。
正直、今ではもう作れないバイクっす。
だから今でも人気あるんすよ。
バリオスとか、ホーネットとか。」
なるほど・・
「じゃあ、私達の2気筒は?」
「2気筒はいいとこ取りっす。
そこそこ力強くて、そこそこ速く走れるっす。
エンジンの小さな250ccだと、2気筒が一番バランスいいっす。
その中でも、優さんのVTZは、2つのエンジンがVの形で並んだ、
パワー重視のVツイン。
巴さんのNINJAは、二つのエンジンが並行に並んでる、
高回転重視のパラツインっす。
お二人が気持ちよさそうに250ccで走ってるのは、
実は2気筒という部分も大きいっす。」
「麻子ちゃんの場合は、高回転でパワーの出るバイクなんで、
カーブでは怖がらずに、もっとアクセルを開けるとバイクが
安定するっす。」
ほら。
道洞君!
麻子ちゃん青い顔してるよ!
「あ。
ちょっとづつ、ちょっとづつ練習すればいいっすよ。」
「じゃあ、私はあまりスピード出さないから、単気筒がいいのね!」
そう言い出したのは吉乃ちゃん。
え?
吉乃ちゃんも乗る気なの?
「そうっすね!
吉乃ちゃんは単気筒の、カワサキのエストレアとか、スズキのボルティとか似合いそうっすねえ。」
道洞君が笑っています。
あれ?
あれれ?
「道洞君、あなたちゃんと女の子とお喋りできてるじゃない!?」
私がそう突っ込むと、急に気付いてまたカチコチに戻ってしまいました。
帰りは、行きとは逆の隊列で走りました。
私達が先頭です。
私はさっきの会話がちょっと気になって、思わず後ろの吉乃ちゃんに尋ねました。
「吉乃ちゃんも免許とるの??」
「ん?
取らないよ。
麻子ちゃん暗い顔し始めたら、話題変えたの!
私はずーっと優姉の後ろなんだから!」
そう行って、吉乃ちゃんは強く抱きついてきました。
うん。
あたってる。
あたってるから。
さすがに、ちょっと悔しいから。
お宿に戻っても、女子会の勢いは止まらずにお喋りしています。
どうやら来月の花火大会の話しみたいです。
「茶室から見る花火が綺麗だから。」
って、しきりに吉乃ちゃんが皆を誘ってます。
巴ちゃんはもうノリノリです。
そんな中、道洞君が私の近くに寄ってきました。
「優さん。
帰りは麻子ちゃんの後ろ走ったんすけど、
ひょっとしたらパワーがないのって、4気筒だからじゃないかも知れないっす。」
「どういう事?」
私が尋ねると
「4つあるエンジンの、ひょっとしたらエンジンかキャブレター、何個かダメになってるかも知れないっす。」
道洞君は、急にそんな心配な事を言い出したのです。
「それって、かなり危ないの?」
「現状はどの程度ダメなのかが分からないので、普通の状態よりもパワーが出てないとしか言いようがないっすけど、最悪ちょっとやばいかも知れないっす。」
「でも、道洞くんが見てくれるんだよね?」
「まあ。
自分もメカニックっすし、問題のあるメカは極力見てみたいっす。」
「麻子ちゃーん!
道洞君が、麻子ちゃんの専属メカニックになってくれるんだってー!」
私が冗談半分でそう叫ぶと、麻子ちゃんは真っ赤な顔で下を向いてしまいました。
振り向くと、道洞君はもっと真っ赤な顔で固まっていました。
あら。
やだ。
やりすぎちゃった?
皆で走って、皆で笑って、皆でごはん食べて。
空は青くて、風は気持ちがよくて。
本当に楽しい日です。
この時までは。
この後すぐ、私はとても落ち込んで悔し涙を流す事になるのですが。
この時の私には、そんな予想なんてできませんでした。
ただただ、気持ちのいい風が吹いて、皆の笑い声が響いていました。




