第30話 騎士団ご用達のポーションの出来栄えは?
「これで120と」
今日は朝から、ポーション畑で上級ポーションの収穫をしているの。
今日20個収穫したから、いままで収穫した分も含めて120個。
紅炎の騎士団長、アンソニーさんの依頼は上級ポーションの高品質以上100個。
これから、出来上がったポーションの品質確認していく作業が残っている。
「まずは、高品質。これはオッケーね」
私も鑑定スキル持っているから、収穫した上級ポーションの品質チェックができる。
「高品質、高品質、高品質、っと」
連続4つ、高品質って、すごくないですか?どんどん、行ってみよう。
「高品質、高品質、高品質、高品質、高品質、おっと、これは中品質だ」
10個目で初めて中品質の上級ポーションがあった。ちょっと品質が落ちるから、別のとこへと移動する。
それからさらに100個、鑑定したところ、高品質が95個。中品質が5個。だから、全部で品質が104個で、中品質が6個。もう、高品質の上級ポーションがすでに100個以上ある。
アンソニーさんの依頼はこれで達成ね。
ただ、まだ鑑定していないのが10個ある。この10個はただの上級ポーションではない。
前にビリー君に渡した中級ポーションの時と同じ育て方にした特別版。毎日、「元気にそだってね」と声を掛けて、お祈りもしている。
もしかして、超高品質になるんじゃないかと期待している。
ひとつづつ鑑定をしていく。
「超品質!高品質、高品質・・・」
結果をいうと超品質が5本と高品質が5本になった。
今日、アンソニーさんに会う約束している。依頼の上級ポーションを届けるために。
「とりあえず、超品質のポーションを5本と高品質が109本。予定の本より多いけど持っていこう。余ったら持って帰ればいいし」
カラフルスカーフと、上級ポーション、どっちも人気でうれしいな。なんか、この街と私って、相性がいいかも。もう少し、ここで稼がしてもらおうかな。
「こんにちわ。アンソニー団長さん」
「あ、いらっしゃい。アリサさん」
紅炎の騎士団のキャンプに、はじめて来た。
街の入口のすぐ近くの空き地に簡単な建物を建てて騎士30人、従者300人が詰めている。もうしばらくすると出発する魔物の森討伐隊だ。
剣士トーナメントで優秀な成績を収めた参加者、ビリー君も含めて5人を加えて討伐隊が組まれている。
魔物の森は街から10キロ先にある魔物が多数出る森だ。時々、討伐隊を組織して魔物を狩りに行く。
それをしないと魔物が増えすぎて街近辺にも押し寄せてくる。そうならないために年に一度、大規模な討伐隊が用意される。その中心になるのが、紅炎の騎士団だ。
その騎士団の団長として討伐準備に忙しいアンソニー団長のために、頼まれたポーションを届けにきたのだ。入口で衛兵に用件を伝えたら、団長の部屋に案内された。
「上級ポーション、お待たせしました。今日、揃いました」
「そうか、ご苦労であった。おい、オーキッドを呼んでくれ」
オーキッドさんというのは、鑑定のスキルがある偵察員でポーションの品質を詳しく調べるために呼ばれたみたい。
「おっ、オーキッド来たな。ここに座れ」
4人掛けのテーブルに私と団長が向かい合って座っている。オーキッドさんは団長の横に座った。
「それでは、上級ポーション100本、みせてくれないか?」
「えっと、もう少し用意してきたんですが」
「それなら、持ってきたのを全部出してほしい」
一本一本、丁寧にテーブルに並べる。全部で109本の上級ポーションで高品質のもの限定だ。
「ほほぅ。よくこれだけ安定した品質の上級ポーション用意できましたね。どこの産品ですか?」
「作り手は私です」
「ええっ、あなたがこれだけの上級ポーションを作れるんですか?びっくりです」
上級ポーションは錬成レベル8のアイテム。それが作れるようになるのに普通は10年はかかると言われている。
「ええ、私の作品です。品質は高品質で作ったですが、大丈夫ですか?」
「鑑定はすでに行っています。すべて高品質です。それも余裕があくらいですね」
「はい。ちょっと微妙なのは、持ってきていませんから」
「品質にしっかりとこだわってくれる錬金術士は貴重です」
結局、109本、全部買い取ってもらった。9本追加で金貨292枚。前払いの100枚を引いて金貨192枚用意される。
「ところで、あと5本あるんですが。評価してもらえますか?」
「うわ、なんですか、これ」
「私は超品質の上級ポーションと呼んでいます」
見た目だけでも高品質のポーションとは違うのだ。ポーションは青い液体が入っているのだか、超品質のポーションは輝いているように見える。
「素晴らしい。本当に高品質の上級ポーションを超えた物ですね」
「どうでしょう。これもお買い上げますか?」
「もちろん、ほしいです。ただ、予算オーバーになってしまいます」
そこから先は団長が決めることらしい。オーキッドさんに、品質は完璧に保証してもらった。
「これらのポーションにはアリサさんのブランドロゴをつけないと、ですね」
「そんなオーキッドさん。誰も知らないアリサブランドなんて意味ないじゃないですか」
「そうですか?今から広げていけば数年後には有名になっていそうですね」
「どうでしょう」
アリサブラントなんて、芸能人でもなきゃ無理ね。あ、公爵令嬢に転生してたらできたかも。
結局、超品質な上級ポーションの評価額は金貨5枚になり、5本で金貨25枚になった。それの分も含めて217枚。大金を手に入れたアリサ。
「すべてお買い上げありがとうございます。これはお土産です」
「ずいぶんきれいな赤のスカーフですね」
「団長さんに似合うかなと思って」
「ありがとう」
そして、今度はお金が必要になりそうな話をアリサは切り出した。
「すみません。腕のいい大工って知り合いいませんか?」
「いますよ。どんなことを頼みたいんですか?」
遊園地のスケッチを見せて、それが作れる大工を探しているって話をしてみた。
「それなら、一度、アリサさんのとこに行かせましょうか?」
「あ、お願いします」
まずは、遊園地の施設のうち、観覧車を作る準備をしている。
大工さんに風車を作る要領で作ってもらいたいのよね。
「それじゃ連絡とってみますね」
「よろしくお願いいたします」




