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第23話 ビリー君スカウトされる

配信順番間違えました。順番調整のための配信です。

「勝者ビリー」


いきなりだけど、剣士トーナメント第二戦の結果から・・・勝ちました。


だって、まともに見ていないんだもん。

応援には行ったけど、試合自体はほとんど見なかった。


というより、見れなかったって感じ。


だって、真剣の勝負で血しぶきがあがるんだもん。

怖くてみれない。


で、試合が始まる前に応援して、始まったら屋台で串焼き食べていて。

歓声があがって終わったと分かってから再び観客席に戻るって作戦を実行した。


その結果、ビリー君、勝って見事ベスト4進出。


もしかして優勝とか?


明日が準決勝、明後日が決勝だって。


私の作ったポーションはちゃんと持っていてくれる。

特殊効果があるとはいえ、中級ポーションだと鑑定をちゃんともらった、って。

今回は使わないで勝てたから、あと2本持っているはず。


そうそう。ビリー君、試合の後に会いたいって、メッセージを子供に託して伝えてきた。


「もしかして告白?」


このトーナメントで優勝できたら、一緒になってほしい。

そんな告白・・・な、訳ないかぁ。



ポーションの追加はルール的にできないし。

用事ってなんだろう。



試合が終わって、一時間後に闘技場入口の横で待ち合わせ。

もちろん、私はほとんど一時間前に待ち合わせ場所にきちゃった。


「なにかな」


そんなことを思いながら待つのって、嫌いじゃないの。

ひとつひとつ、良いところを思い出したりしながらね。


だけど、待ち合わせ時間を10分以上過ぎると今度は悪いとこ思い出してしまうから・・・時間厳守でお願いします。



「アリサさん」


まだ待ち合わせ時間まで15分あるけど、ビリーが現れた。

それもひとりじゃなくて。


「アンソニー団長!」


なんと、貴公子なアンソニー団長も一緒に来た。


パワフルジャニーズ系のビリー君と貴公子なアンソニー団長。


どっちか、選ばないといけないなんて・・・私って、罪な女?

なんて、ことはないって分かっているけど、ちょっとくらい妄想オッケーだよね。



「ふたりって、お知り合いだったんですか?」

「実はおととい、ビリー君を紅炎の騎士団にスカウトしてね」

「そうだったのね」


まぁ、ベスト4になるくらいの実力だから、騎士団も放っておかないよね。

他の騎士団のスカウトが来る前に、主催者特権としてスカウトしたらしい。


で、ふたり揃って私に何の用かな?


「これ、直接渡そうと思って。おととい、急用が入って迷惑かけちゃったし」


ビリー君が出してきたのは、グレイトワイルドボアの牙が6本。


「どうしたの、これ?」

「昨日、アンソニー団長と一緒に狩りました」

「ビリー君の入団テストを兼ねて、魔物の森で狩りしてね」


すごいな、ビリー君。グレイトワイルドボアを3匹も狩れてしまう実力があるのね。


「アンソニー団長の支援があったから倒せたんです」

「まぁ、支援したのは認めるが、それでも倒せるだけの実力は見せてもらったよ」

「もしかして、ビリー君も紅炎の騎士団に入団するの?」

「まだ、正式には・・・」

「昨日の入団テストで成果あげたから、あとは筆記試験だけ」

「あー、そっち。正直あんまり自信ない」

「大丈夫だって。筆記試験と言っても普通は受かるから。本当のバカだけはじく仕組みだから」


それでも、不安そうなビリー君。もしかして、本当のバカなの?笑


「ということで、ボアの牙6本を渡しておくから、あと14本だね」

「残りも、僕か狩ってきますよ。他の騎士団の人と一緒に」

「ビリーはそんなことより、優勝を目指せ。今はそれが重要だろ」


ふたりは、今日はもうやることはない、ということで、一緒に食事することに。

まだ、筆記は残っているけど、アンソニー団長が大丈夫だ、と言うので一足早い転職祝いってことで。


場所はアンソニー団長がいきつけの食堂を紹介してくれた。

『白猫亭』って看板が出ている、ちょっと上品な食堂って感じのお店。


「ここは、見てくれは上品だけど、値段がそこそこでおいしい物をだしてくれる。ボリュームもあるぞ」


中に入ると、4人掛けのテーブル席が全部で6つだけのこじんまりとした食堂。

白い壁とこげ茶の柱が落ち着いた雰囲気でいい感じ。


アンソニー団長がまず座り、その対面にビリー君。私はビリー君の隣に座った。


「何にしましょうか?」

「こいつの転職祝いなんだ。まずはエールを3つ」


何も聞かないでアンソニーが注文する。

こちらのルールで、とりあえずエールって奴ですね。


「ビリー君。お酒飲めるの?」

「あまり強くないので・・・」


ふたりでこそこそお話する。

飲めない訳ではないらしい・・・今度ふたりで飲みましょうと誘ってみようかな。

飲みすぎたビリー君を連れて・・・おっと、やばい。妄想しているのが顔にでそう。


「来た来た。それではビリーの転職を祝って、乾杯!」

「「乾杯!」」


そのお店は、シチューがおいしいので、大きい皿でボア肉のシチューを頼んで、シェアした。

もちろん、私がふたりにサーブしてあげたんだ。


「お、悪いね」

「いえいえ」


気が利く女だと思ってほしいからね。


「うまっ!」


一口食べたら、ビリー君、ここのシチューにはまったらしく、がつがつ食べる。


「あ、本当においしい」


私も一口食べたら、あまりのおいしさにがつがつ食べた。


「だろ。これは『ガツガツシチュー』って名前だよ」


なにその名前、と思いつつ、ガツガツが止まんない。

ふたりで取り分けた分、食べ終わるまで無口になってしまった。

これは、テイクアウトお願いして、レシピを樹に覚えこませないと。


この日は明日もビリー君が試合があるというので、早めに帰ることにした。


『白猫亭』から出て、ビリー君とアンソニー団長と別れた時。


店横の暗がりから、アリサをじーっと見ている存在がいた。


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