冒険者ギルド その4
ジャガの奥さんであるエマに運動場にに案内される。
エマが「ゴンズ~、ゴンズ~」と呼ぶと裏の倉庫から
わたしよりも大きいんじゃないかと思えるようなバーベルを担いだ
筋骨隆隆、屈強な彌埜主族の男がやってきた。
わたしやスクーナの身長の2倍くらいは優にありそうだ。
小馬鹿にした薄笑いを浮かべた男が試験官らしい。
「チェンジで」
わたしが試験官の交代を要請すると傲慢でなめきった態度で
「はぁ?強盗や山賊が強そうだからってチェンジ出来ると思ってるんか?」
と言い放つ。
いや、顔がムカつくから交換して欲しかっただけだが交換はダメらしい。
壁の中の冒険者にチンピラは少ないとは聞いていたが
ギルド職員がチンピラだった。
初戦はスクーナということになった。
わたしとしては疲れさせたりケガさせてくれればその後戦いやすい。
勝てれば「土」ランクをくれるそうだ。
どっちかが勝てば「土」ランクを貰えれば村長たちの干渉なく
街を満喫できる。スクーナは面倒くさいが操りやすい人間だから大丈夫。
わたしは「水」ランクの方が良いのでスクーナには頑張ってほしい。
ここに置いてある武器は何を使ってもいいらしい。
スクーナは武器庫から刃引きされた銅剣を持ってきた。
わたしがナイフの方が良いんじゃないかと言っても聞かなかった。
全く体に合ってないが。
ゴンズが「いつでもかかって来い」というとスクーナが構える。
二人がしばらく睨みあうとスクーナが切りかかっていった。
ステータス的にはスクーナは敏捷性以外は全部負けている。
なのでスピードで翻弄すればいいのに銅剣のせいで
せっかくのスピードが生かし切れていない。
技術的にも全く追いついておらず簡単に往なされている。
時間が経つにつれてスクーナのスピードが落ちてくる。
切られるというか叩かれる回数が増えていく。
一撃も与えることが出来ずに力尽きてしまった。
うーん。こりゃ失格だな。
わたしが頑張らないと「土」ランクが貰えないじゃないか。




