武器屋 その3
武器屋のオヤジが契約違反だと叫んでいる。
鉄が余ってるから要らないと言ってたのはオヤジの方だろうに。
気に入らないなら買わなくてもいいと言ってたのはオヤジの方だろうに。
まぁ儲け話が目の前を通り過ぎていったらわたしだって憤慨する。
しかし州都の情報収集を怠ってたのはオヤジのほうである。
経営者として失格である。
鉄は余っていると言ってたし何とかなると思うよ。
村長がフィヌムと契約を結ぶ。そして野営場に帰るそうだ。
わたしとスクーナはクリケットから護衛費をせしめるため
クリケットが泊っているであろう宿へフィヌムに案内してもらう。
この村は帝都に近いこともあり猿人族の人種差別が酷い。
猿人族以外が泊まれる宿は一か所しかないらしい。
わたしたちは村外れにある小汚い宿に着くとクリケットを探した。
どうやらまだ帰っていないようである。
わたしたちは世間話や州都の情報収集をしながら待っていると
顔を真っ赤にして帰ってきた。
州都へ行く商隊とか探していたらしいが見つからないどころか
嫌味を言われたり差別的な目にあったらしい。
フムフム。これは護衛費をボッタクれるな。と思っていたら
スクーナが無料で州都まで送っていくと言う。
え?と思ったがわたしが発言する前に進められてしまった。
いまさらカネ寄こせ。とも言えない。
さっき目先の欲に駆られて大損した悪代官顔のオヤジを
見たばっかりであった。
しょうがないので明日の朝、野営場に来てもらうように言い別れた。
暗くなった道をスクーナと帰っていると急に目の前が真っ暗になった。




