武器屋 その2
駑童夫族の名前は「フィヌム」。
州都の鍛冶士だそうだ。
どうやら近いうち戦があるのではないかという噂が流れ
ありとあらゆる金属が値上がりしコバルトは特に品不足らしい。
緋緋色金とかは元から高価なのでそこまでは値上がりしていない。
州都ではコバルトは数倍で買いたくても買えないらしい。
わたしの【鑑定】相場より2割増しで全て買い取りたいそうだ。
帝国と連邦は接している。連邦はいくつもの州の連合国である。
村長の国は連邦に属している。税金とか年貢とかは払ってないが。
わたしもそのうち州都は行ってみたい。
なるほど。わたしの【鑑定】相場は平均なのだろうから
州都とこの村で買取価格が違うのも頷ける。
悪代官顔というだけで狐掘人族を差別し
かなりの金額で買い叩こうとしていると思い込んでいた。
スマンかった。悪代官顔の武器屋のオヤジ。
もともと片道4日往復8日、トラブル含めて10日で予定を立てたので
州都まで持っていく余裕はある。
州都までは道もそこそこ整備されているので2日もあれば着くだろう。
もちろんフィヌムがウソついてる場合もある。
せっかく持ち込んでも「プークスクス」「ウソでしたー」もありうる。
しかし本当だと仮定すると
狐掘人族もコバルトを数倍の価格で売れる。
駑童夫族のフィヌムもコバルトを買える。
わたしは輸送費も増え行ってみたかった州都にも行ける。
悪代官顔のオヤジも余ってる鉄を買わずに済む。
クリケットから護衛費をせしめることが出来る。
五方ウィンウィンである。
仮に騙されたとしても【鑑定】相場くらいで買ってくれる所はあるだろう。




