探索 その3
さてさて10階のボス部屋の扉の前で準備を整える。
扉に付いている魔法陣に触れると扉が割れ
「ゴゴゴ」と左右にゆっくりと開く。
全員が部屋の中へ足を踏み入れると扉が閉まりだした。
太郎に扉が閉まらないように腕を入れるが
扉は構わずに閉まり続け太郎の腕は粉粉に砕け
扉は隙間なく閉じてしまった。
セーフティドア装置が組み込まれてないなんて
ダンジョンを造った人は怠慢である。
ゴメンね。太郎。
わたしが憤慨していると
地面に魔法陣が浮かび魔物が姿を現す。
ことは既に知っていたので魔法陣に合わせて
半球状の檻状に【アイテムボックス】の入り口を
展開すると大山猫が現れた。
かなり大きい。
立ち上がるとユリイカくらいだろうか。
【アイテムボックス】の入り口で造った檻の中で
大山猫が暴れている。
檻の隙間から前足を伸ばし
こちらを攻撃しようとしている。
わたしは檻の隙間から竜の髭でガシガシ突いているが
「可哀想」とか言うのは止めて欲しい。
うちのパーティーに治癒士がいないのである。
怪我をしないように安全第一なのである。
そんな胡乱眼で見ないで欲しい。
スクーナやビコーナだってダンジョンのスライムや兎を
喜喜として狩っていたクセに。
わたしが抗議してようやく納得させることが出来た。
さらにガシガシ叩いていると大山猫が吠える。
その声を聴くと体がビリビリと硬直しほんの数秒だが動くことが
出来なくなった。
ほら、安全マージン取っといて良かったじゃないか。
ヤバイヤバイ。
何回か咆哮を喰らいながら
タイミングと間隔と射程距離を体で覚える。
どうやら咆哮の直前に身体を屈める時に合わせ
ある程度の力で叩くと止めることが出来るようだ。
わたしやビコーナの腕力では止めることが出来なく
ユリイカは何回もタイミングを逃す。
ポンコツ王子が得意満面でムカつく。
しばらくすると大山猫は倒れ黒い霧となって消え
後には牙と毛皮と肉と魔石が奇麗に解体された状態で
整頓されて現れた。
地面に肉を直置きするのはいかがとは思うが。
そして宝箱と丸い石造りの玉の下りる用の階段が現れた。
どうやらこれで10階まではクリアである。
次からは11階から進むことが出来るハズである。




