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臥亮転生  作者:
州都、彌埜主王国編
135/189

謁見 その4

 もう早く帰らせて欲しい。

 仮病の人の近くにいた大臣に呼び止められたので

 しかたなく話を聞くことになった。


 どうやら仮病の人は「影武者」らしい。

 本当に二度手間(にどでま)なので止めて欲しい。


 彌埜主(ミノス)王の安全のためと仮病を見抜ける程度の人物を

 (ふるい)に掛けるためだそうだが

 本物の医者が弾かれたらどうするつもりなのだろう。


 ヘンテコな試験にパスしてしまったために

 本物の彌埜主(ミノス)王の診断をさせられることになってしまった。


 豪華なベッドの部屋の奥のドアに通される。

 薄暗い部屋に彌埜主(ミノス)国の王が寝ている。


 名前からして彌埜主(ミノス)王に間違いないだろう。


 「毒ですね」とわたしが呟いてしまったために

 周りの人達が騒ぎ出した。


 毒殺には細心の注意を払っているとか

 口にするモノは毒味役が必ずいるとか

 この部屋に入る人間は信頼できる者に限られているとか。


 毒が在りえないことの説明を怒鳴られながらされる。

 もう帰りたい。


 しかしわたしの【鑑定】では毒なのである。

 わたしに文句言われては困る。


 わたしの【鑑定】で彌埜主(ミノス)王のステータスを診ると

 状態呪い:蟲毒(こどく)

 とちゃんと書いてある。毒に違いない。

 たぶん(むし)かなんかの毒なのだろう。


 毒なのには間違いないがどうやって毒を盛ったかまでは

 【鑑定】ではわからない。


 執事やメイドのような人たちが問い詰められているが

 どうやって毒を盛ったかの解明は丸投げしよう。


 【鑑定】スキルの暴露なしに説明出来る自信はない。


 「あの人が王に盛られた毒と同じ臭いがします」

 と猿人(エンジン)族の男を指さした。


 その男は巫蟲(ふこ)術というスキルを持っているようだ。

 巫蟲(ふこ)術とは何か知らないけれど

 たぶん(むし)の専門家だろう。

 きっと自分の冤罪を晴らすために一生懸命頑張ってくれるだろう。


 (むし)の専門家がその気になればきっと王の毒の判明と

 治療法に到達するに違いない。


 丸投げである。

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