謁見 その2
小部屋に連れられて秘密のお話があるのだろう。
イカロスはキョロキョロとあたりを見回している。
というかどこの馬の骨か狐の嫁入りか分からない人に話すような
話ではなかった。ハッキリ言ってわたしに言われても困る。
どうやら彌埜主王が御病気らしい。
しかし医者がどんなに検査しても原因が解らない。
そして毒による暗殺も疑っているそうだ。
そこで村長がわたしが以前見つけたように無味無臭の毒を
発見できるのではないかという事らしい。
従来の毒ならば狐掘人族であれば簡単に発見出来る
のだが村で毒を発見できなかったことで自信が持てないらしい。
わたしは【鑑定】スキルを持っているので【鑑定】すれば
毒の有り無しくらいなら判るかもしれないけれど
そもそも毒じゃない可能性も普通にあるし
医者が判らないのだから毒じゃないんじゃないの?
あんまり目立ちたくないし権力者と関わりあいたくない。
え?村長?うん。200人にも満たない国の村長は
別に偉い人とは思っていませんが?
そんな目で見ないで欲しい。
それに【鑑定】持ちであることは出来るだけ黙っておきたい。
それに王宮なら【鑑定】持ちの人間くらい雇えるだろう。
【鑑定】持ちを雇ってみたら?とアドバイス出来ないのは
もどかしいけれど。
なので村で毒を発見できたのは偶偶だから
わたしに期待しないで欲しいし責任を負いたくない。
仮に【鑑定】で何か発見したとしても
【鑑定】スキルのことを隠して説明出来る自信もない。
しかしどうしてもという事で色々と条件を付けて
彌埜主王に謁見することになってしまった。




