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臥亮転生  作者:
州都、彌埜主王国編
130/189

ジャム その4

 おばあちゃんやペローちゃんには悪いけど今日はわたしは働かない。

 新米とはいえ冒険者であることも秘密である。


 言われないとは思うけど「なんで冒険者なのに助けてくれないの」

 とか言われたら関係が壊れそうだ。


 おかあさんがおばあちゃんの身の回りのお世話をしているので

 わたしはペローちゃんの子守りをすることになった。


 ムカデの討伐など絶対しないので子守りくらいは手伝う。


 そうだねぇ。ピクニックでも行こうかな。


 おかあさんからお鍋を借りてペローちゃんと(キク)の花を摘む。

 【アイテムボックス】スキルがあるので花を摘むのは

 お手の物である。

 両手いっぱいの(キク)の花を集めることが出来た。

 お鍋で煮て「ヒレトリン」を抽出する。


 「ヒレ」と線香を混ぜ洞窟の中で三回散布()ると

 ムカデたちはおとなしくなった。


 あとは「ヒレ」を塗布した布を体に巻いて準備OKである。


 おかあさんにピクニックに行くためのお弁当を作ってもらおうとしたら

 おかあさんもついてくるらしい。


 過保護だなぁ、とも思うが半分不審者のわたしと

 二人っきりのピクニックは許可出来ないのだろう。


 伏せっているおばあちゃんを放置していいのかとも思うが

 娘の方が心配なのだろう。

 おばあちゃんも孫娘が心配だろうしね。


 わたしたち三人はおとなしくなったムカデの洞窟を抜けて

 湖に向かった。

 もちろんムカデの討伐なんてしないよ。

 ムカデの討伐は冒険者や冒険者ギルドの仕事である。

 タダ働きはしないし冒険者や冒険者ギルドの仕事は奪わないし

 今日は絶対に働かないのである。


 ランタンはあるが洞窟は暗くて明かりが足りなかったため

 足元に置いてあった(こぶし)大の壺を割ってしまった。

 帰ったらおばあちゃんに謝ろう。


 壺代を請求されたらどうしよう。

 あんな小さな壺をあんな所に置いておく方もどうかと思う。


 壺代を請求されたら逆ギレしてやろう。

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