ジャム その3
初対面なのにおばあちゃんのお見舞いを一応するために
お店に入店するとペローちゃんがお見舞いをしていたので
わたしはペローちゃんのお見舞いが終わるまで部屋の外で
待っていた。
しかしお見舞いの花が菊の花で良いのだろうか。
こっちの世界のお見舞いの常識はよく知らないので
別に文句を付ける気はさらさらないけれど。
まぁ、おばあちゃんが喜んでいるようだからいいか。
しばらく孫との水入らずを見守ったあとに部屋に入った。
軽くご挨拶をしてエビジャムを買いに来る途中
ペローちゃんと会って案内してもらったことを説明する。
「本当にすまないねぇ。今こんな状態でエビヅルのジャムは
作ってないんだよ」と申し訳なさそうに謝られてしまった。
おばあちゃんが病気ならしょうがない。
タマウには諦めてもらうしかないだろう。
おかあさんが紅茶とホットケーキを入れて部屋へやってきた。
わたしはご相伴にあずかることになった。
ホットケーキにはエビジャムが乗っていて美味しかった。
どうやらおばあちゃんは病気ではなかったらしい。
山に入っていくとトンネルがあり、抜けると湖があるらしい。
エビはそこで獲れるようだ。養殖でもしてるのかな。
しかしそのトンネルでムカデが大量発生しているそうだ。
数万匹、数十万匹単位で大発生しているようだ。
おばあちゃんはエビを捕りにその湖に向かっていた所
ムカデに襲われて寝込んでしまったらしい。
どうやら病気ではなかったらしい。
冒険者ギルドに討伐を依頼したようだが
折り合いがつかなかったようだ。
冒険者ギルドに依頼していて折り合いがつかなかったのなら
わたしが出る幕ではないね。
スクーナがいたら安請け合いしそうだけど。
冒険者ギルドが提示した金額が払えないのならしょうがない。
冒険者たちも生活があるのだから。
それを勝手にわたしが解決してしまっては冒険者ギルドの
システムを破壊しかねない。
おばあちゃんやペローちゃんは可哀そうだけど
冒険者ギルドのシステムが壊れてしまっては
もっと困る人たちが出ることになるだろう。
太郎なら刺されることもなくプチプチ潰していけそうだけど
何十時間、何百時間かかるかわかんないしね。
まぁわたしは今日は働かないと決めているのだから
たとえ依頼料が幾らであっても受けないんだけど。




