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サイバーブレイン〜人間とアバターが共存する世界で、アバターを持たない平凡な女子高生がAIとリンクしてブレイバーへと変身する〜  作者: nashlica
第1章 腐敗した資本主義編:前

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殲滅形態

『量産型機兵』のレールガンが私に向かって弾丸が炸裂する。被弾したかと思った矢先、『ブレイバー』と化したアリスが私の前に立ち、『イージス』でレールガンの弾丸を防ぐ。


「ごめん、遅くなった。もう大丈夫だから」


 アリスが私に詫びを入れながら話す。そして、肩に大楯を二つ浮かせた状態で45口径の『ウェポン』を構える。銃をロボット達に向けて放ち、ロボットを次々と倒していく。


「大丈夫なの?」

「うん。もう迷わないって決めたの。国や政府の意思には従わない。私は私の心に従う事にした。美羽ちゃんが誰かを守るために力を使うのと同じで、私は愛する人を守るための盾になる! だから、あとは任せて!」


 アリスは決心をしたようなことは言い空へ飛ぶ。そして、『ウィングユニット』のピットを放出し、周囲のロボット達を破壊していく。


「たく、心配かけやがって。始めからはっきりと言えば良かったんだよ」

「これで全員揃ったわね。でも、この数をみんなでやる上に、奴のシールドを剥がさないとならない状況下よ。この数の相手をするには、少し骨が折れるわね」


 美生は今置かれている状況を話す。『量産型機兵』のシールドは、この間相手した『トロイの木馬』が使っていたものと同類だ。その上、ロボットの大群が次々と迫っている。この状況下で二手に別れるのは自殺行為だ。

 そう考えていると、アリスは私たちに作戦を立案する。


「私が先頭に立つよ。それで、3人は私が倒し損ねたロボットを倒して行って。あれのシールドは私がなんとかして剥がすから」

「無茶よ! あいつには私たちの攻撃が弾かれる。それに、あのロボットの大群よ! 防御特化のアリスには荷が重いわ!」

「いや、できるよ。【Ξ】に隠された、いや、本(・)当(・)の(・)力(・)を使えばいけるよ」

「なら、アレの相手はアリスに任せるぜ。それまで私らは雑魚狩りだ。なに、多く倒した奴が勝つんだ。いいじゃねぇか?」


 香里奈の挑発に、美生は反応する。


「いいじゃない。なら、そうと決まれば勝負よ!」

「上等だ! 今日こそは私が勝ってやるぜ!」


 二人は互いを挑発しながら、『ウィングユニット』を展開し戦地に向かう。私も二人の後を追うが、アリスに止められる。


「美生ちゃんには見ていてほしいの。私の姿が変わるところを」

「仕方ないわね。見届けてあげるわ」


 アリスはアテナにコードを伝える。そして、アリスの姿が変形していく。


「アテナ。形態変更(モードチェンジ)をお願い」

『えぇ、いつでも行けます』


 アリスは『ギリシア・コード』のアクセスを行う。すると、アリスの姿がドレスのような格好から別の姿に変わっていく。


「『ギリシア・コード【Ξ】。形態変更(モードチェンジ)『殲滅形態(モード:デストロイ)』!」


 アリスの姿が、見慣れたドレスを纏った神のような姿から、全てを殲滅線とする兵士のような格好になる。ドレスは開かれ、レオタードの『ベースウェア』が露出する。ドレスの内側には、大量のミサイルポットが両脚に付けられ、腰回りにはレールガンが付けられている。

 一束まとめられていたポニーテールは解け、髪飾りがゴーグルのようにアリスの目に装着する。『ウィングユニット』のピットも小型のものが何個も連結した大きさになる。

 そして極め付けは、『イージス』と『アイギス』がアリスの両腕に付けられ、二門のガドリングが装着されていた。

 表現するなら、全身凶器となるだろう。守りを捨て、いかなる手段で敵を殲滅する。そのために武装が、幾多に装備しているのだ。


「お待たせ。どう? びっくりした?」

「えぇ。これがあなたの本気という奴なのね」

「うん。いかなる敵も、どんな手段を使ってでも殲滅する。これが【Ξ】の真の能力だよ。守ることも大事だけど、時には攻撃に転じなければいけない時もある。それがこの形態、『殲滅形態(デストロイモード)』だよ」


 アリスは振り向きながら話す。彼女は全てを破壊してでも、誰かを守る。それが彼女の意思であり、彼女のなりの心情なのだ。

 アリスは『ウィングユニット』を展開すると、『量産型機兵』の前に立つ。そして、二門のガドリングを『量産型機兵』に向けて放つ。


「蜂の巣にしてあげる!」


 アリスのガドリングが『量産型機兵』に直撃する。シールドで弾かれるが、それでもアリスはガドリングを打ち続ける。私たちは遠くから、アリスの姿をみる。それはまるで、全てを吹っ切ったものの顔をしていた。


「これだ! これだよ! 私の求めた戦いは! 堪らない! 圧倒されていた相手を、今度はこっちが圧倒する感覚! あぁ、いいよ。もっと私を楽しませて!」


 アリスは無慈悲にも大量のミサイルを放つ。それと同時、大型のピットを四つ展開し、四方からビームを放つ。


「まだ元気だね。ならもっと、攻撃してあげる!」


 アリスはさらにガドリングを乱射する。その光景はまさに、殲滅者の名にふさわしいものだ。そして達が悪いことに、アリスは歓喜のような笑いを上げながら、『量産型機兵』を攻撃している。


「ふ、フハハ、アハハハハハ! さぁ、もっとだよ! もっと私を楽しませてよ!」


 アリスはハイになりながら、『量産型機兵』に攻撃する。最高にハイになっているアリスは、持てる武装で『量産型機兵』を圧倒している。

 高揚するアリスを見ながら、香里奈は呆れながら呟いた。


「もうあいつ一人でいいじゃねぇか」

「同感ね。あれじゃ戦いの女神とは言い難いわね」


 二人はその光景を呆れながらもアリスの戦闘を見つめる。銃弾の雨と、ミサイルの爆風が、『量産型機兵』のシールドにダメージを与える。


「よそ見している暇はないわよ! こっちもやれることをやりましょう!」


 私は『ブレードダンサー』の状態でロボット達を殲滅する。『エネルギーブレード』を展開しながら、同時に『正宗』を振るう。『正宗』が振るったと同時に追従するように、『エネルギーブレード』でもロボットを殲滅する。

 香里奈は『ヤタノカガミ』に『ソーラー・エネルギー』を蓄積し、薙ぎ払うように熱戦を放つ。すると、高温でロボットの機体が溶解していく。


「『ギリシア・コード【κ】』。一気に行くぜ!」


『ヤタノカガミ』とロッドを合体させ、氷を纏った大斧に変形させる。そして、回転を生かして周囲のロボット達を破壊する。

 香里奈がロボット達を破壊していくと、その上から美生がジャンプしては、大型のロボットに向かって『ゲイボルグ』を投擲する。


「これでも、食らいなさい!」


『ゲイボルグ』がピンポイントに大型のロボットの頭部に突き刺す。突き刺すと、『ゲイボルグ』は持ち主である美生の手元に戻る。足技を駆使してロボット達を倒していくと、美生は高く飛び、『ゲイボルグ』を地面に向けて突き刺す。


「これで、終わりよ!」


 突き刺した『ゲイボルグ』から、高圧な『アーク・エネルギー』が放電される。そして、感電したロボット達が、次々とショートしてはその場に倒れる。


「一気に片がついたとはいえ、まだあそこにうじゃうじゃといるわね」

「休み暇もないわね。でも、そろそろ終わりも近くなっていると思うわよ?」


 私たちは上を見上げる。すると、『量産型機兵』のシールドに亀裂が入っているのをみる。


「もう、しぶといな。さっさと壊れてくれない?」


 二門のガトリングを断続的に乱射する。それに畳み掛けるように、腰のレールガンを射出する。すると、二本のレールガンから放たれた弾丸が、シールドの亀裂をさらに広げる。


「終わりにしてあげる!」っと、アリスは全てに銃口を『量産型機兵』のシールドに向けて放つ。


「『Ξ・バースト』!」


 ガドリングからミサイル、さらにはピットとレールガンを最大出力で放つ。高出力のビームが『量産型機兵』のシールドに直撃する。そして、『量産型機兵』のシールドが破られた。


「やった! これで厄介なシールドは消えたわ!」

「これで、ようやくまともにやりあえるぜ!」


 美生と香里奈は意気揚々と『量産型機兵』との決戦に望む。シールドが破壊されたことで、『量産型機兵』はさらに雄叫びをあげる。

 私たちはアリスと合流し、『量産型機兵』との最後の戦いを始めるのであった。

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