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うちのメイドは手厳しい  作者: おりゆき


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苦手なローテ


「全部なくなっちゃいますね。」


仕方がない。賞味期限が切れているのだ。捨てるしかない。


部屋の片付けをメイドさんとしていた。

各スペースに保存されていた食料を掘り出してはテーブルに置き、それをメイドさんが仕分けをしてくれていた。

今日見つけた分は全て透明なゴミ袋に入っている。


保存食として会社で支給された水で戻せるアルファ米をはじめ、クラッカー、クッキー、バランス栄養食、フルーツの缶詰、ツナ缶、レトルトカレー、野菜ジュースに水、酒。期限切れもオーバー具合もさまざまで、3ヶ月前とかは8割をこえる。


「よくもこんなにも期限切ればかりがありますね。」


おいしそうでしょう。どれもなじみ深いものだ。


「切れてること除けばそのとおりです。」


非常時こそ食べ慣れたものをということでスーパーでの安売りを見かけたら買い置き衝動が起きるし、ホームセンターに行った時にはついつい準備しないといけない気分になり買ってしまう。


「そうやって無計画に買うからいつも部屋がこうなってるんですよね。」


結果、酷い有様だ。ぐうの音も出ない。


「この缶は、うわ、2年前。どうしたらこんなにも切れるんですか。」


メイドさんは缶の裏側を1つずつ裏返し日付を確認している。


それは引っ越した時に持ってきたやつかも。

荷物をまとめてそのまま奥にしまっていたのか。


「普通は買っても一年ぐらい余裕ありますからこんなにきれませんよ。ましてや非常食なのに。」


確かに3年保存などといった長期間保管できるのが売りのやつ。

社会人になってから買ったとしてもそんなに切れているわけがない。

その観点では買っていなかったんだろう。


「ちゃんと考えて生きてください。」

まあ、その通りとしか言いようがない。


部屋の中を隅々までチェックしてこれ以上は出てこなさそうだった。

キッチン周りにはなかったのは意外だ。

自分ならこの辺りに置いていそうなのに。

もう一度シンクの下を開けてみるが何もなかった。


「切れそうなものは私が料理に使っていたのでないですよ。」

なるほど、合点だ。

あり物も利用して作ってくれるのはありがたい。


もしかして期限切れのを組み合わせた料理も作れる?

メイドさんはしばらく首をかしげる。

「お腹を壊されては困るのでご要望は受領しかねます。」

心優しいメイドさんに生かされている。


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