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うちのメイドは手厳しい  作者: おりゆき


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星の色合わせ


「まだ時間かかってるんですか。」


床に散らばった靴下のペアを作る仕事にツッコミを受ける。もともとは同じ靴下をまとめて買っていたのをペアの効率が悪いので色やデザイン違いを買うことに変更した。


「せっかく分かりやすいように買い替えましたのに修行が足りませんこと。」


メイドさんのアドバイス通りにしたのに結果はご覧の有様である。今は全て黒系統にしつつも色が柄が異なる。これなら大丈夫だと思ったのに時間がかかっている。


「もう靴下履くのあきらめてストッキングにしたらいかがですか。」


それは仕事人として何かを失う気がするんだ。


「我儘ですね、既にこんな簡単なお仕事もできないのにプライドだけは。」


煽られている。

メイドさんは床に座って手元にある服をどんどん畳んでいて、言い返せる隙などなかった。


「いっそのこと、カラフルにしましょうか。」


カラフルとは一体どういうこと?


「赤とかオレンジとかピンクとか。」


仕事に履いていくにはいささか抵抗がありますよ。

スラックスゆえ隠れがちではありますが。


「個性をアピールするのによいかと。とはいえそれはその通りですね。」


分かってくれましたか。私もちゃんとお仕事をしてるんですよ。

部屋の中はひどく散らかってるんですが。


「惑星の色といいんじゃないですか?」


全然分かってくれてなかった。

何も良くないし、想像がつかないぞ。


「水星で水色、次は金色はさすがになさそうなので黄色でしょうか。火星は赤で木星は茶色?」


木星と土星の色合いがよくわからなくなりそうだ。


「天王・海王・冥王星は何色がいいですか?」


七にこだわるつもりはないようだ。

曜日で覚えれないとなるとまた大変じゃないか。


天海冥の順だったろうか、冥海の順だったか、そもそも冥王星は惑星だったろうか。


学生の頃の記憶を引き出そうとする横で、歌をしながら作業を続けるメイドさん。

まぁ、ご機嫌になったのならいいか。


もういいや、この際メイドさんに従ってカラフルにしてしまえ。

周りの目が気になることしかデメリットはないのだから。



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