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よいこの良ちゃん

今日は大人でスタイルがいい良ちゃんと覇ちゃんが出てくるよ。

二柱とも精霊だよ。良ちゃんはスレンダーでスポーツマンタイプ、

覇ちゃんは肩幅が広くて巨乳のお姉さんなのだ。

それにしても不思議だった。

「あのさ、精霊は見る人の精神を具現化するとか言ってたじゃん。じゃあ、

あの藤子さん大人だったけど、あれはどうして?」

俺は忍ちゃんに聞いた。

「それはね、氏神様のお使いということで、あなたが藤子さんに

幼稚園の保母さんに対するような依頼心のイメージをいだいたからよ。

あと、藤子さんはけっこう若い精霊なのよ。でも、強大な氏神様の

お力があるからとても強いの」

「へー」

なんか言いくるめられたような気もするが、そういうものなのだろうか。

色々考えをめぐらせながら俺は実家の裏庭に出た。

「あ」

裏庭の隅で大の大人の女が西洋風の鎧を来て砂場遊びをしている。

一人は銀の鎧でけっこうガタイがいい。もう一人はスポーツマンタイプの

スレンダーな体つきをしている。

両方けっこう色っぽい。

「おいおい、あれなに?」

俺は忍ちゃんに聞いた。

「ああ、あれは義の精霊と信の精霊よ」

何を言っているかわからない。

「なんで、あの人たちグラマーなの?」

「それは、まだ自分で自分の体を小さくするだけの技能がないからよ、

まだ若い精霊なのね」

「よくわからないよ、忍ちゃんたちもああいう大人の格好ができるの?」

「できるわ。でも、長らく生きている精霊はしばらく人の崇敬を

うけなくても存在できるように体を小さくして省エネモードにしているのよ。

もしくは、動かないでいつも寝ているか」

「そうなんだ」

俺が忍ちゃんと話していると、金色の鎧を着た精霊がこっちを睨んでくる。

「何見てんだ、あ?」

柄が悪い。

こっち来た。

「てめえ、何見てんだって言ってんだよ」

そういいながら金の鎧を着たスタイルのいい精霊はカブトを脱ぐ。

ふわっと金色の髪が宙に舞ってふっといいにおいがした。

「うわっ、いいにおい」

思わす俺がそういうとその精霊はカッと鼻の頭を赤くしてそっぽをむいて

言ってしまった。

そして、砂の山を作ってパンパン上から叩いて固めている、もう一柱の

精霊のところまでいって、その山にトンネルを掘った。

「あいつにガツンと言ってやったか?」

銀の精霊がたずねる。

「お、おう」

金の精霊が答えた。

「あっちの金のほうがりょうちゃんで、銀のほうははーちゃんね。

基本的にあんまりこっちによってこないけど」

忍ちゃんが説明した。

「良ちゃんと覇ちゃん、どっちが義で信なの?」

「良ちゃんが義で覇ちゃんが信ね」

「何で良ちゃんはあんなにぶっきらぼうなの?」

「義の精霊は金精であり、金剋木なのよ、木は仁であり情ね。情がないから、あんなに無愛想なのよ」

「精霊には色々無い部分があるの?」

「そうね、わたしは知恵の精霊、つまり水よ、智剋火から礼儀がないわね。まあ礼儀なんて一番いらないものだけど。慶ちゃんは木で木剋信で話しを面白くするために平気で話しを誇張したり、笑わせるためなら平気で嘘もつくのよ。

剣ちゃんは火だから礼ね。火剋金で、火は怒らせると見境がなくなり、良い人の家も悪い人の家もやきつくすわ。そういう事よ」

「へー」

オレは関心した。

慶ちゃんがトコトコと歩いて良ちゃんのところへいく。

「ぴゃー!」

慶ちゃんが叫ぶが良ちゃんは無視する。

「布団がふっとんだー!」

慶ちゃんがさけぶ。

「ツマンネ」

冷酷に良ちゃんが切ってすてた。

慶ちゃんはプルプル体を震わせて目に涙をうかべる。

「いいもん!覇ちゃんとあそぶもん」

覇ちゃんも慶ちゃんを無視しているが、慶ちゃんは覇ちゃんの

耳元に口を近づけて小声で囁いた。

「竹やぶ焼けた」

「なに!それは大変だ!消化しないと!どこだ!火事はどこだ!」

覇ちゃんが慌てて走り回った。

「言い忘れたけど、覇ちゃんは土剋水、つまり馬鹿よ。まったくもう……」

忍ちゃんは無表情に走り回る覇ちゃんに歩み寄る。

「あんた馬鹿ね、こんな街中に竹やぶなんてあるわけないでしょ」

覇ちゃんは一瞬忍ちゃんを見たが、「うっせえ、馬鹿言うやつが馬鹿じゃ!」

と言ってまたはしりまわった。そして、走り回るうち、良ちゃんが

トンネルを掘っていた砂の山をふみつぶしてしまう。

「あ……」

良ちゃんは体をワナワナと震わせる。

「嘘をついて治安をみだしおって!」

良ちゃんがそういって手を天空にかざすと、そこから巨大な斧がでてきた。

「成敗!」

叫んで良ちゃんが慶ちゃんに迫る。

「ぎゃー!」

悲鳴をあげて慶ちゃんが逃げ回った。

「やばいい、忍ちゃん、慶ちゃんを助けないと」

俺が忍ちゃんを見ると、忍ちゃんはその場に倒れていた。

「馬鹿に馬鹿って言われた……、この英知の結晶である私が最低の馬鹿に

馬鹿っていわれた……」

忍ちゃんはうなされている。

「うっわー忍ちゃんがひどいことになってるー!どうすればいいんだー!」

その時である。

慶ちゃんを追い掛け回す良ちゃんの前に剣ちゃんがトコトコと歩いてきた。

「そんな事より、良ちゃん、これあげる」

剣ちゃんが差し出したのは、兎のつけ耳だった。

「こんなもの、いるか!」

怒った良ちゃんがそれをはねつける。兎の耳は剣ちゃんの手からはなれて

地面に落ちた。

「なにやってるの良ちゃん!あなた正義の精霊でしょ!人の好意をふみにじるような非礼は不正義だよ!」

剣ちゃんが厳しく言うと良ちゃんは衝撃をうける。

「なん……だとっ……わたしが不正義……ひたすら世の治安を守ることだけ

考えてきた私が……」

良ちゃんはその場にへたり込んだ。

「大丈夫だよ良ちゃん、ちゃんと素直に好意をうけとったら正義だからね」

笑顔で剣ちゃんは良ちゃんの頭にウサ耳をつける。

「うっわっ、良ちゃんかわいー、萌え燃え~」

慶ちゃんは良ちゃんのまわりをぴょんぴょん跳ねて煽りまくる。

良ちゃんは顔を真っ赤にすつつも、正座して我慢してる。

「きゃっ、顔真っ赤!かっわいー、らぶりー!らぶりー!りょうちゃーん!」

良ちゃんは体を小刻みにプルプル震わせ、顔を真っ赤にしながらも頭にウサ耳をつけて正座しつづけた。

「いいこねー、良ちゃんいい子」

笑顔で剣ちゃんが良ちゃんの頭をなでて、いい子いい子した。


良ちゃん、剣ちゃんからプレゼントもらってよかったね!

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