表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
〇〇日後に番になる泉先生(α)と神楽くん(Ω)  作者: 最上ふう。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/18

あと272日/青春が終わる日

 這い蹲った床から見上げる、眩しいライト。

 追い続けたボールは、コートの外で無惨にも転がっている。

 もう、誰の手も届かない。

 ピ・ピー、というホイッスルの音と共に、神楽たちの夏が終わった。


 コートと相手選手に礼をして、握手を交わす。

 間もなく次の試合が始まる。

 次のチームに場所を明け渡すために、すぐに撤収しなくてはならない。


 試合後の余韻もないまま、慌ただしくベンチに向かうと。

 帰って来た選手たちを迎える、長身の男がいる。


「お疲れ」


 いつになく優しい目で笑う泉と目が合った途端。

 堪えていたものが決壊した。


「──まさか第一号がお前か、神楽」


 俯いてタオルに顔を埋めれば、頭をぐしゃっと撫でられる。

 続いて、別の温もりが背中に触れた。


「ちょ、泣くなよ、神楽!」

「神楽、よせ! こっちも堪えてんだよ!」

「それもやめろ、貰い泣く!」

「いやいや、結構頑張ったじゃん、俺ら」

「そういうこと言うなや!」

「みんな、3年間ありがとうな」

「やめろやめろー!」


 部員たちが次々と神楽の背中を叩き、肩を組んで、どやどやと騒ぎながら、団子になってフロアを後にしていく。


 ず……、と鼻を啜って、真っ赤になった目で振り返れば。

 顧問と話し終わった泉が、ちょうどこちらに視線を向けたところで。


「……」


 またひとしずく。

 涙が零れ落ちた。


(ああ、もう、先生に指導してもらうことねぇんだな……)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ