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〇〇日後に番になる泉先生(α)と神楽くん(Ω)  作者: 最上ふう。


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6/18

あと287日/文化祭

 写真部の友達にせがまれて、視聴覚室にいる神楽。

 暗幕で覆われた部屋は暗く、大きなスクリーンには、学校の風景を収めた写真がストーリー仕立てで映し出されていた。


「ねっむ……」


 秒で眠くなった神楽が、最後列でうとうとしていると。

 隣に背の高い誰かが座った。

 ベルガモットのような香り。


「せ……」


 しー、と唇の前で人差し指を立てられて、神楽は口を噤んで俯いた。


 視聴覚室の机には模造紙が貼られていて、そこに自由に感想を書けるようになっている。

 薄暗くて見づらいが、上映内容とは全く違った書き込みも多々あるようで。

 神楽は意味もなく、その文字の羅列を目で追った。


「……」


 触れているわけでもないのに、体の左側だけがすごく熱い。

 耐えきれなくなり、ペンを取って何かを書き込むと、机に伏せて寝たふりをした。


「っ……」


 不意に、髪を弄られる感触。

 でも、寝たふりで。


 数分後、上映が終わり電気が点けられた視聴覚室には、もう隣の人の姿はなかった。

 机に視線を落とす。


『好きでいていい?』


 神楽の書いたメッセージの下に。


『いいよ』


 と、もの凄く綺麗な字の返信が残されていて。

 その場に突っ伏した神楽は、しばらく動くことができなかった。


(急に優しくなるの、何なん……)



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