二話、ドラゴン狩り!
〔ルウン〕
たった一体のドラゴン。
破滅龍と名付けられた個体によって世界は滅びようとしていた。
「ここで倒さなければ世界は終わる!行け!行け!!」
勝てる戦いではない。
それが分かっていても人々は諦めずに破滅龍に向かって行った。
「ククク…そろそろ終幕と行こうか」
破滅龍は十分に楽しんだこれからは龍の世界を作ろうそう思うと人類を破滅させる一撃を放とうとする。
その時だった空に光が走り轟音が響いたかと思うと破滅龍が地面に墜落した。
アスナ達が現れたのである。
「もう大丈夫だよ」
そう言って腕を開きながら降りて来るアスナはその実態は地面に着地する際のバランス取りのために腕を広げているのだが。
滅びかけなこの世界の者達には神が人々を慈しみ救うために現れたようにしか見えなかった。
実際アスナは邪が付く神様でアリシアも魔が付く神様なのだが。
「君達は神か?」
「えーと…まだ産まれて十年の新米だけどね」
アリシアも含めて神は一万年生きてようやく新米神と呼ばれなくなるため二人とも若い神である。
「そうか、それでも神が我等をお救いに来て下さったぞ!これで勝てる!」
「あはは…」
アスナは大盛り上がりだなぁと思いつつ立ち上がったのが見えたため剣を引き抜く。
仲間達はそれぞれ変身した。
「フン、若い神を寄越した所で我には勝てぬ、それを思い知らせてくれよう!」
破滅龍がブレスを放った。
それを見てララティアが前に出てシールドで攻撃を防ぐ。
ララティアの守りと癒しの魔法はアスナのものを超えており頼りになる存在だ。
「ありがと!ララティアお姉ちゃん!そのままフォローお願いね!」
「お任せを」
ララティアが頷き仲間に的確にシールドを掛けるために集中して行く。
そのララティアを援護するためシーナが銃を構え放つが効いていない。
「くっ!硬い!」
「くはは!そんな豆鉄砲効かんわ!」
破滅龍はそう言って翼を振るい風の刃を放って来たがアンジーが的確に風の斬撃を捉えて叩き落とす。
「はっ!」
そして攻撃直後の隙が出来た瞬間を狙ってアスナが突きを放つ。
その一撃で破滅龍の鱗が砕け血が噴き出した。
「ぐぁぁ!貴様ぁ!」
破滅龍はアスナを狙って腕を振り下ろしたがアリシアが弾きララティアが光の砲撃を天からアンジーが別の脚の足首を狙って攻撃して二人とも的確にダメージを与える。
「わ、私だって!」
仲間が戦果を上げているならば自分も戦果を上げなければと焦るシーナが弾丸を放つがやはり効かない。
強靭な破滅龍の鱗に弾丸が阻まれているのだ。
「はぁ!!」
破滅龍が尻尾を振るう。
アスナ達は避けたが攻撃が効かないと焦るシーナは周りが見えておらず尻尾に直撃してしまった。
「うぁ!?」
「シーナ!」
吹き飛ばされて転がるシーナ。
その口からは血が流れ出し始めたララティアが駆け寄り治療を始める。
「アスナ!シーナとララティアを守るためにも決めるわよ!ブラックスターライト!ブラスター!」
「うん!ホワイトセイクリッドブラスター!」
「「フルブラスト!」」
親子のフルブラストが放たれた。
その砲撃に対抗して破滅龍もブレスを放つがアンジーが目を狙って斬撃を飛ばして命中させ破滅龍は怯む。
「しまっ…ぐぁぁぁぁ!!!!!」
破滅龍は二人の砲撃に呑み込まれ消えて行った。
「ふぅ…」
「やったわね」
無事勝利したアスナは怪我をしたシーナに駆け寄る。
必要なら自分も治療を行うつもりなのだ。
「シーナお姉ちゃん、大丈夫?」
「ええ…大丈夫よ…」
シーナはアスナの顔を見て安心させるために微笑む。
しかし心の中ではこう思っていた。
(何も出来なかった…これじゃ足を引っ張っただけだ…)
と。
〔ダークローズ本部〕
その戦闘の様子を見ていたアイギスはニヤリと笑う。
「あの子使えそうだねぇ…」
「うふふ、あの子を堕とすつもり?」
アナスタシアは娘の言葉を聞き胸を揉む。
「あんっ!うふふ…ああ言う仲間に対して劣等感を感じている子は堕としたらすっごい悪い子になるでしょ?きっと私達のためにとっても役立ってくれると思うんだぁ…」
アイギスはシーナを気に入った様子を見せ邪悪に笑う。
「ふふっ好きになさい、大幹部を丁度もう一人欲しいと思っていた所だしね?」
「うん!ねぇお父様、前のアスナを堕とした魔堕石が欲しいんだけど作ってくれる?」
アイギスは魔堕石をシーナに入れる事で魔怪人とするつもりなのだ。
「良いわ作ってあげる、出来たらすぐに堕とすの?」
「んーん、私がこうやって堕とすのは初めてだから楽しむつもりだよ」
「そう、好きになさい」
アナスタシアは娘との会話を終えると魔堕石の製造を開始した。
アイギスはその様子を見て邪悪に笑う。
シーナを狙い始めたアイギスダークローズの邪悪な企みがまた始まろうとしていた。




