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八話、冒険者アスナ

〔森の中の家〕


アスナはまだエーテルギアをエクシーズからもらっていない。


そのためサスノリアで買って貰った剣を腰のベルトに装備していた。


「今日から冒険者のお仕事ねアスナ、頑張れるかしら?」


アリシアはアスナに冒険者の仕事を頑張れそうか聞く。


「うん!頑張る!」


これも強くなるための修行の一環である事をアスナは理解しているため笑顔で頷いた。


この少女自分の目標のためならどれだけでも頑張れる努力家な少女である。


「よし!それじゃ街に行きましょうか!」


「うん!」


アリシアはアスナとアンジーを連れてサスノリアに向かう。



〔サスノリア冒険者ギルド〕


ギルドにやって来た白い服を着た少女は楽しげにキョロキョロと中を見渡す。


「わぁ!広いんだね!」


まだ十歳であるアスナにはギルドはとても広く見える。


アリシアはその様子を見て自分も初めての時は同じだったなと思う。


「そうね、それじゃこっちに来なさい、あなたの冒険者登録をしないと」


「うん!」


アスナは背中の翼をぱたぱたさせつつ受付に向かう。


「あの子?天使?」


「可愛いー!」


天使はあまり天界から降りて来ないため珍しい存在だ。


アスナの実態は魔人の進化先である魔天使かつホワイトクイーンであるがその見た目は天使にしか見えないのである。


「あら、アリシア様、お久し振りですね」


アリシアはたまにここに来て依頼を受けている。


そのためギルドの職員に顔が知られているのだ。


「ええ、今日は私の娘のアスナが冒険者登録に来たのよ」


「へー…ええ!?随分と高齢な出産をしたんですね!?」


そう思うのは当然な言い方である。


「あはは、私はまだまだ若いって事よ」


「はえー…悪魔から天使って生まれるんですねぇ…」


アリシアはそれに乗るあくまでもアリシアが産んだ子という事にしておいた方が周りへの説明が楽だからだ。


「さてとそれではアスナちゃん、登録しましょうか!」


「うん!」


受付のお姉さんがアスナに向けてタブレットを差し出すアスナはそれに触れた。


アリシアはそれを見て昔は石版だったのになぁと思う。


「はい!登録完了です!よろしくお願いしますね?アスナさん!」


「うん!」


冒険者カードを受け取ったアスナは嬉しそうに胸に抱いた。


「アスナ、こっちにおいで早速依頼を受けるわよ」


「はーい」


アスナは母に呼ばれて走って行く。


「これがクエストボードよ」


アリシアが指差す先には巨大な液晶がある。


昔は紙の依頼が貼られていたのに進化したものだ。


「最初は定番の薬草採取かゴブリン退治に行って来なさい、私はここで待ってるわ」


アスナなら一人で出来るはずだアリシアはそう思っているため一人で行かせる。


「分かった!ゴブリン倒して来るね!」


アスナはゴブリン討伐の依頼を選択すると受付に向かい受注してギルドから出て行った。


「一緒に行かなくて本当に大丈夫でしょうか…」


アンジーは心配した様子だ。


「大丈夫よ、あの子の剣技はもうかなりのものだから」


アリシアは何の心配もなくアスナを信じて送り出した。




〔サーラナンデ平原〕


かつてアリシアが初めて冒険者として冒険していた平原をアスナが飛んでいる。


「いた!ゴブリンのお家だ!」


アスナは集落の真ん中に降り立つ。


「ニンゲン…?だ!」


「ニンゲンカ…?」


「ハネハエテルゾ?」


アスナの見た目を見て人間なのか悩みつつ襲いかかって来た。


「行くよ!」


アスナは迫る一匹目を見て回転斬りで斬り伏せた。


続いて迫る二匹目を翼を開いて飛んで一気に後ろに下がってから翼から羽を飛ばして撃ち抜いた。


「クソ!!」


最後の一匹はその場から左手を突き出して放つ光線で撃ち抜く。


「ホワイトセイクリッドブラスター!」


明らかにやりすぎであるが砲撃が放たれゴブリンは消滅した。


「うん!討伐成功!」


やった!と腕を振り上げたアスナは飛んで街に戻って行った。





〔サスノリア冒険者ギルド〕


ギルドに戻ったアスナは報酬を貰ってから母の元に来る。


「終わったよ!お母さん!」


帰って来たアスナは笑顔で母に話しかけた。


「ええ、よく出来ました、ご褒美として何か美味しいもの街で買ってあげると約束するわ!」


「やった!ケーキ食べたい!」


「うふふ決まりね、行きましょう!」


「うん!」


アスナはアリシアとアンジーと共にギルドを出てケーキを買いに向かって行った。


「ふふっ確かにこれなら安心ですね」


心配していたアンジーも怪我一つせず元気に帰って来たこの強さなら安心だと思い二人について行った。

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