六話、敵を殺す剣技
〔ダークローズのアジト〕
追加の調整を終えたアスナがカプセルから出た。
アーリアを超える力となったアスナは自分の力の向上を感じてニヤリと笑う。
「ふふっ嬉しそうね?アスナ」
アナスタシアは自身の最高傑作に話しかける。
「うふふこんな素晴らしい力を頂いたんです、嬉しいに決まっています」
アスナはそう言ってアナスタシアの方を見ると心酔し切った表情を見せた。
「うふふ、可愛い子、その力上手く使いこなせるようにアーリアの指導を受けなさい」
「はっ、アーリア様、よろしくお願いします」
「ええ、もちろんよ、アスナ」
アーリアは自分と同じような経緯で悪に堕ちそして共にアナスタシアのために戦うアスナを強くするため稽古を付けるため鍛錬場に向かって行った。
鍛錬場に入ったアスナはアーリアと向かい合い木剣を構えている。
「それじゃ行くわよ、アスナ」
「はい、師匠」
アーリアは可愛い弟子が出来たものだと思いつつ前に向けて飛ぶと早速アスナの首に木剣を当てた。
「アスナ、あなたは確かに強いけどまだアリシアに仕込まれた敵を倒す戦い方をしているわ」
アリシアがアスナに教えた剣術は出来る限り人を殺さず無力化するための剣術。
だからこそ相手の意識を刈り取ろうとする技が多い。
しかしアーリアとしてはそれではダメなのだ。
「あなたが取るべき戦い方は何度も何度も私が指導しているけど敵を殺す戦い方、今の戦い方は幼い頃からアリシアに仕込まれた戦い方だから中々変えられないのは分かるけど、私と共に変えて行きましょうね?アスナ」
「もちろんです、この忌々しい剣術を私から忘れさせてくださいませ、師匠」
洗脳され悪に堕ちているアスナにとっては今の自分が使っているアリシアの剣術すら忌々しいものである。
殺したい相手に教えられた方法で戦っているなど虫唾が走るのである。
「うふふ、そろそろアリシアを殺したら?」
アーリアはアスナの憎々しげな表情を見て目を細める。
殺したいと思う憎き存在がいる事は悪の存在として強くなるために絶対に必要な事だからである。
「ああん、確かに今すぐ殺せば楽しいでしょうけど、まだダメですよ?師匠、私が思う最高の瞬間ではないのです、アリシアが私を殺そうとして来たその瞬間、奴を斬り刻み痛め付け殺したいのです…」
アスナは胸の前で手を組み頬を赤く染めながら自分が理想とするアリシアを殺す瞬間について言った。
「あらあら、悪い子ねぇ?」
「うふふ、私をこんな悪い子にして下さったアナスタシア様には本当に感謝しております」
「あはっ私もよアスナ、私も夫からあなたと同じように調整を受け今の最高の状態に慣れたの、だからあなたと私は同じ、だからこそ私はあなたを可愛く思っているの」
アーリアは優しく微笑みアスナの頬に優しく手を触れた。
「あはっ…師匠と同じに慣れて嬉しいです…共にアナスタシア様が理想とする世界を作りましょう」
「ええ、もちろんよ、さっ指導を再開するわ、あなたが忌々しいと思っているその剣技、私が全て忘れさせてあげるからね?」
「はい、師匠」
アスナはアーリアの熱の入った指導を受け入れ徐々にその戦い方をアリシアに教えられたものからアーリアに教えられたものに変えて行く。
「ただいま、アイシア」
最近何かと忙しかったため夫との触れ合いが出来ていなかったアスナはその事を寂しく思っていた。
そのため甘えた様子で夫であるアイシアに抱き着く、
「あらー?甘えん坊さんだぁ?」
アイシアも忙しくアスナと触れ合えていない事は分かっていたためアスナを嬉しそうに抱き留める。
「そうなの、私は甘えん坊なの、今から私の事たっぷりと可愛がって欲しいの」
アスナはそう言いながら夫の顔を見上げて目を瞑った。
アイシアはそんなアスナを可愛く思いながら唇を奪う。
「ふふったっぷりと気持ちよくしてあげるね」
キスを終えたアイシアはベッドにアスナを押し倒し可愛い自身の妻を可愛がり始めた。




