十八話、魔怪人VSネオインフィニティシステム
〔レイアール家〕
ネオインフィニティシステムが使用可能となった。
アリシアはそのため少女達を集めている。
「これからアスナがこちらの世界のダークローズのアジトに現れたら、戦闘を仕掛けるわ」
「ネオインフィニティシステムを使った状態で今のお姉ちゃんとどれだけやり合えるのか確かめるんだよね?」
「そう、この結果次第で今後の動きも変わって来るわ」
アリシア達としてはアスナを倒す事が出来れば洗脳と魔怪人化を解く方法が見つかるまでアスナを封印する事も想定している。
エクシーズの考えとして洗脳されている者の罪は操っている者達に帰属すると言う考えがあるがそれでもこれ以上アスナに罪を重ねさせない為にだ。
「まだフィオもセシィもネオインフィニティシステムに慣れていないから戦闘をするのは私だけ、良いわね?」
「分かった…」
「頼みます…」
フィオとセシィは不安そうにする。
今のアスナは飽きたらこちらを殺して来る状態だ。
そのためアスナの気分次第でアリシアが負ければ殺される可能性がある。
それが二人は不安なのだ。
「大丈夫よ、私は逃げ足にも自信があるから」
そう話しているとアンジーが声を出した。
「お嬢様とアイシアの反応を検知したようです!」
「そう…それじゃ行って来るわ」
危険すぎるためアリシアは一人で転移する。
アスナを取り戻す為にもインフィニティシステムを使えるフィオとセシィは貴重な戦力である。
ここで連れて行ってアスナに殺される訳にはいかない。
そのため逃げ足にも自信があるアリシアのみでアスナに挑むのである。
「気を付けてね…お婆ちゃん」
「ええ」
アリシアはこれまで戦って来た敵の中で最強の実力を持つアスナとの戦闘に赴く。
〔ダークローズのアジト〕
次の侵攻先をダークローズの陣地にするためアスナとアイシアはアジトにやって来た。
「ふふっ、よくやってくれたね」
元々は古風な城であったこの場所は機械的な建物に変わっており城下町もダークローズの兵器製造工場や魔人の量産工場が立ち並ぶ光景となっている。
城下町と城の改造を担当したエレノアとアイシャは主人が帰って来たのを見て片膝を着いた。
「お帰りなさいませ、アスナ様、アイシア様」
「お待ちしておりました」
二人は夫婦を歓迎した。
「ただいま、本部での任務が終わったから次の世界の侵攻を行うよ、魔人の生産状況はどんな感じ?」
「好調です、他世界から捕らえて来た人間を素材にして魔人を製造中です」
現在ダークローズは魔人達が次々と人間を攫って来てアスナとアイシアが置いて行った魔瘴石を使って量産を行っている。
「良いね、なら産まれたての子達を次の侵攻先、ダルデレカの各政府に忍び込ませようか」
「了解です、そのように手筈を整えます」
アイシャが魔人達に命令をする為に部屋から出て行った。
「すっかりと悪の女幹部をやってるのね?アスナ」
そこにアリシアが現れた。
エレノアが早速剣を引き抜くがアスナは魔力で彼女を押さえ付けた。
「エレノア?それは私の獲物だよ」
玉座に腰掛けるアスナはロングブーツに包まれ黒光りを放つ脚を組みながらアリシアを見てニヤリと笑う。
「何をしに来たの?アリシア」
「あなたを倒しに来た」
アリシアはアスナに剣を向け孫娘に倒しに来たと伝える。
「あっはは!!!!!!何度も何度も私に負けてる癖に倒すってどの口で言ってんの?あんたなんかが私に勝てるわけねーだろ!」
アスナは邪悪な高笑いをした。
「やってみなきゃ分からないわ、それにこっちにはインフィニティシステムがある!」
アリシアはそう言うとネオインフィニティシステムを起動させる。
その瞬間アリシアは爆発的な魔力量と戦闘能力の向上を果たした。
「あはは、それ使えるようになったんだ、まぁ良いよ?遊んであげる」
アスナは立ち上がるとアイシアがニヤリと笑う。
「殺しちゃダメだよ?アスナ、あいつはまだまだ遊べるおもちゃなんだから」
「分かってる」
アスナはアイシアとキスをしてからアリシアの前に立った。
「それじゃあ、早速行くよ!」
「ええ!かかって来なさい!」
アスナがアスナに接近する。
アリシアは邪悪な笑みを浮かべながら剣を振り下ろして来たアスナの攻撃を受け止めた。
「…」
アスナはこの時点でアリシアの力の違いを認識した。
「油断してると負けるわよ、アスナ」
アリシアはそう言うとアスナの腹に蹴りを叩き込む。
「かっはっ!」
吹き飛ばされたアスナは壁に激突する。
「ふぅ…」
アリシアは油断せず剣を構え直し倒れたアスナを見据える。
「ふぅん、今のアスナ相手にそれかぁ、やるじゃん」
アイシアはインフィニティシステムを使うアリシアの力を見てこれは中々に楽しめそうな敵になってくれたなと思う。
「ふふっ、少しはマシになったじゃん」
吹き飛ばされただけでダメージを受けていないアスナは軽く立ち上がる。
魔怪人の身体はダメージを受けた瞬間にはもう身体の修復を始める為すぐにダメージがなくなってしまうのだ。
「次は私の番だよね?」
アスナはそう言うと消えてアリシアの懐に潜り込む。
アリシアはその動きを読みアスナの攻撃を避けると剣を振り下ろして左腕を斬り飛ばした。
「油断するなと行ったわよアスナ、今の私はこれまでとは比べ物にならないくらいに強いわ」
「みたいだね」
アスナは斬り飛ばされた左腕を見て冷たい表情を見せると左腕を一瞬で修復させる。
「良いよ、少しだけ本気を出してあげる」
「ええ、かかって来なさい」
アスナとアリシア。
同等の力となった二人の戦闘が本格的に始まった。




