十八話、希望はない
〔レイアール家〕
アリシアは皆を集めてアスナを元に戻す方法について話し合っていた。
「私達がやるべき事はアスナの洗脳を解く事よ、そうしないとあの子を止める事なんて出来ないわ」
「そうですね…」
チェルシーは過去暗黒剣聖となってしまったアリシアとの戦いを思い出す。
あの時の繰り返しだと思っているのだ。
「でもお婆ちゃん、どうやってお姉ちゃんの洗脳を解くの?説得は絶対に効かない感じだったよ?」
フィオには分かるのだ光のない瞳でこちらを見据え剣を突き刺して来た姉。
明らかに説得が通じる状態ではない。
「だからこそ、私達が取れる方法はあの子の中に埋め込まれている魔堕石を破壊する事ね、魔堕石を破壊すればあの子の洗脳が解けるかもしれないわ」
「あの時お嬢様に掛けられていた魔の鎖を破壊した時と同じイメージですね」
「そうよ」
アリシアが暗黒剣聖にされた時はチョーカー型の魔の鎖ならば破壊出来た。
脳に刻み込まれた魔の鎖はどうにもならなかったが。
今アスナから回収した魔力を元に開発している魔瘴石の破壊技術が完成すれば魔堕石も破壊出来るかもしれないのだ。
「なるほど!希望はあるかもしれないって事ね!」
シェリーはアリシアの話を聞いて喜ぶ。
しかし彼女達に絶望を与える笑い声が部屋の中に響いた。
アイシアが一人で現れたのだ。
「アイシア!」
フィオとセシィは姉を改造し洗脳した張本人が現れたのを見て掴み掛かろうとするがアイシアは強烈な魔力を放ち二人では近付けなくなる。
「どうやら色々と画策してるみたいだけど全部無駄だよ?」
「どう言う事?」
アリシアがその言葉の意味を尋ねる。
「後で話してあげる、その前にこの映像を見せてあげるね」
アイシアが指を鳴らす。
するとアスナが洗脳され改造されて行く映像が映し出された。
アリシア達はこの映像を見て怒り狂う。
「よくも!!!!!!」
アリシアが襲いかかろうとするがアイシアは更に強い魔力を放ってアリシアを阻む。
「良いの?今襲って来るならあの子の中の魔堕石についての話をしてあげないけど?」
アイシアはこのまま帰っても良いんだぞ?と示した。
「…」
アリシア達はこれは聞かなくてはならない話だと思い大人しくなる。
「最初から大人しくしておけば良いんだよ、それじゃ話してあげる、まず私があの子に与えた魔堕石だけどふふっ、心臓に寄生してるの」
「!!」
アリシア達はそれがどう言うことか理解する。
「賢い賢い、破壊したら心臓も潰れてあの子が死ぬって事が分かったみたいだね?」
オーバーロードの力を使った方法でも心臓が潰れるアイシアはこう言っているのだ。
「そんな…」
救おうと魔堕石を破壊すればアスナは死ぬ。
フィオはどうにもならないのでは?と思った。
「後、魔堕石は心臓に寄生した後にね?脳にも分体を寄生させるようになってるんだぁ、つまりオーバーロードとかそう言う方法を使って洗脳を解こうとしたら脳も破壊されるって事、あはは、何が言いたいのか?って言うとね?あの子は永遠に私の女って事だよ」
アイシアはここまで言って邪悪かつ勝ち誇った顔を見せた。
何故ならアリシア達に希望などもうないからである。
「オーバーロードの力がダメでも他の方法を探すわ!」
「あはは、そんな都合が良い方法が見つかったのなら、その時は素直にあの子を返してあげるよ、絶対に見つからないと思うけど、それじゃ私はこれからあの子を抱く時間だから、うふふ、たっぷりと今から時間をかけてあの子を可愛がるからね?」
アイシアはこれを言えばアリシア達は絶対に怒るだろうと思いつつ言う。
何故ならアスナを今から汚すと言っているからだ。
「お前だけは…お前だけは殺す!!」
フィオが激しい怒りを発揮しアイシアに殴り掛かるがアイシアは指先だけでその攻撃を止めフィオを地面に叩き付け押さえつけた。
「あはっねぇ?妹ちゃん、あの子の中ってね?いつもトロトロで柔らかくてとっても気持ち良いんだぁ…あの子ったら挿れて腰を振るといつも気持ち良さそうな甘い声を出してくれるんだよ?」
アイシアはアリシア達に心理的なダメージを与える与える為に言う。
「それにねぇ?終わるといつも私のモノを綺麗に舐めて綺麗にしてくれるの、その舌の動きも格別でさぁ?」
「くそっ…殺す!殺す!!!!!!」
フィオの怒りのボルテージが上がって行くがアイシアの力はそれでもフィオより強くフィオは動けないそしてアリシア達も怒っているが動けばフィオが殺されるかもしれない為何も出来ない。
「あの子は間違いなく私の物に慣れて幸せだよ、昨日の夜も私の子を沢山産みたいって言ってくれたしね?」
「あぁぁ!!!!!」
怒りのボルテージの限界点に来たフィオから強烈な魔力が放出された。
アイシアは危ない危ないと避ける。
「死ねぇぇぇぇ!!!!!!」
そしてフィオはアイシアに斬りかかるが現れたアスナに阻まれた。
「もう…遊びすぎだよ?アイシア、それにベッドで待ってたんだよ?私…」
アスナは待ってたのにいつまでも来ないんだから…と口を尖らせた。
早くアイシアに抱いて貰いたいのだ。
「ごめんごめん、今から帰るからさ、機嫌悪くしないで?」
アイシアはアスナに近付くとフィオが近くにいるのに唇を奪った。
アスナはフィオを挑発するように横目で彼女を見つつアイシアと熱いキスを交わす。
「はぁ…ふふっ、今アイシアが何を言ったのかは知らないけど、ご覧の通り私はアイシアの女なの、それをちゃんと理解してよね?」
アスナはそう言うとアイシアに帰ろ?と言う。
「うん」
アイシアはアリシア達を見渡してニヤリと笑うとアスナの腰に腕を回しもう片方の手でわざとらしく胸を揉みしだきながら転移して去って行った。
「あいつだけは絶対に許さないわ…」
「そうね…」
アリシア達は心に決める。
アイシアだけは絶対に殺すと。




