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8話 歴史的な瞬間?

場が静まり返っていた。

 黄色は、先ほど言っていた色の中には含まれていない色だった。近い色を上げるなら、土の特性だろう。ちなみに他の色が光ることはなかったので、特性は一つしかないということだろう。

2000年以上この方法で確認していたのであれば、実は過去に例外があったのではないかと思う。

だが、この感じは・・・どうなんだろう・・・


「メルさん、私はこういう場面は自分の色でしか見たことないのでどうなのかわからないですけど、6種類の色以外にも石は変化することはあるのですか?」

「私も見たことはありません。ただ、過去に王都の教会の書物を拝見したことがあります。1000年ほど前に氷の勇者ナターシャという方がいたのは把握できています。その方が石で特性を確認したときは青色と薄い青色に光ったそうです。もちろん歴史的にも名前が上がる有名な勇者様です。勇者様はそれで水の特性と、氷の特性の2属性を使っておりました。それ以外にも900年ほど前に時間魔法を扱う方がいたというのは書物で確認しましたが・・・ただあれは信用性がなく不確かなもので、世間には広まっていない内容でした・・・」


 世間に認知されていないことをこの場で言って大丈夫なのかな?

 まあでも、それだけことが大きくなっているのは感じるな。

 

「エランは、本当にいろいろなことの吸収が早いと感じていたのだけど、特性も普通の人と違う感じだったのね。母さんはなんかうれしいわ。それはエランはエランしかいないって証のような気がしますので。ただ、特性はどんなものなのでしょうね」

「・・・アイリスさんは受け入れるのが早いですね」

「自分の息子ですしね」

 

 アンネさんのびっくりしている顔に対して、母さんは笑顔でそういう。

 母さんにそう言われると私もうれしくなるな。

 

「まあ、特性の確認は致したほうがいいですね。ただ、問題なのは教会に報告するかですね。正直これが広まると今までとは同じ生活はできないと思います」


 それは非常にめんどくさいな・・・どうにかなんないものか。

 今のこの状況でいきなり生活が変わるのはやだな。環境の中で何かの管理下に置かれる子供なんて成長を妨げられるか、洗脳されるしかない。もちろん俺は洗脳されるなんてことはないが毎日監視されるような生活なんてまっぴらごめんだ。


「幸い見たのは私たちだけです。なので今回のことは教会の上の方には報告しないこともできます。」

 

 メルさんが驚いたことを言い始めた。教会の本部に言わないということではないか。それはあとで問題が起ると大変ではないのかと思う。でもなぜメルさんたちがそこまでする必要があるのだろうか?普通に報告したほうがはるかに楽だ。そのほうが問題にもならないし。普通であればすぐに報告するはずだ。


「なぜ報告しないのですか?こちらとしてはいろいろ大変なことになりそうなので、報告しないほうが生活が変わらず助かりますが、報告義務を怠ったのがばれたとき大変なことになりませんか?」

 

 母さんが聞き返したが全くその通りだなと思う。

 それに私のことでメルさんたちが咎められるのはやだな・・・


「まあ、正直なことを言います。私は今の教会に信用性がないと思っています。その一つにここアリアーダ様の誕生した教会に神父を送らないことです。それは信仰心がないということに私はつながると考えています。アリアーダ様が教会にもたらした恩恵は計り知れないものです。教会が世界全体にあるのはアリアーダ様がいたからであります」

「メ、メルさんそんなこと言って大丈夫ですか?!」

「アンネ申し訳ありません。これは私の一つの考えであって絶対ではないのです。ただ、あなたならわかるものではないかしら?あと、自分で決めたことはいろいろなものを見て考えしっかり決めなさい。見切り発車で決めるのはとても危ないものです。私はいろいろな経験と考えを踏まえて今回のことを発言しましたので」

「は、はい・・・」


 アンネさんがそう言われると黙る。

 アンネさんが教会に入ったのは14の時だ。それまでの間何かあったのかもしれない。


「ただ、決めるのはエランさんとアイリスさんになります。そしてこれは大変重要なことでもあると思います」

「そうですね。私はエランと今まで通りに暮らしたいと考えています。決めるのはもっと後でもいいと思いますので。それにもう少しわが子と普通に生活したいので。エランはどうしたい?」

「僕も今まで通りでいい。森での生活は楽しいしね」

 

 私と母さんの考えは一緒だった。


「わかりました。では今回のことは他言無用になります。アルネよろしいですね?」

「はい、わかりました。

「では、このお話はここまでにしましょう。あとは特性自体の確認をいたしましょうか」

「そうですね。未知の特性ですし確認自体はしっかり行ったほうがいいですね。今知ってる人がさらなる把握をしていればそのあとのこととかも考えやすいですしね」


 特性確認か。普通ならそんなに難しいことではなさそうだ。特性自体は大体の人が持っているものだ。ただ特性とは別に魔力量は差がある。その差はどうやって埋まるのだろうか?魔力量は増えるのか?コントロールは練習すればどうにかなるのではないかな。まあ、自分の魔力の量をぁぃ人するのが大切だな。


「どうすればいいの?」

「そうですね・・・ここじゃ何が起こるかわからないので教会の裏側でやりましょう。普通に表でやっていると見られる可能性もありますので」

「わかりました」

「ではこちらについてきてください。裏には別の出入り口がありますので」


 そう言われてメルさんの後に続いていく。普段はシスターたち以外はまず使わない通路だ。

 通っていくと左右に扉が見えるがそこは素通りされる。シスターたちの部屋になっているのだろう。さらに歩いていくとものを置くスペースがあり、キッチンがあり、隅の方には掃除用具も置かれてる。さらに奥にいくとテーブルに椅子が4脚置かれていた。

 きっとここでみんなで話をして、笑ったり怒られたりしてご飯を食べるのだろう。

 そこを過ぎると扉が見えてきた。


「外への扉はここです。教会の裏側は私たちの生活のためのものも置かれています。なので見苦しいものもあります。申し訳ありませんが我慢してください。」

「僕は全然気にしません!」


 私がそういうとメルさんはニコッと笑顔を見せ「ありがとうと」いわれた。


 外に出ると洗濯物が見えた。そんなに見苦しいものがあるようには見えないな。

 そのほかには畑もあるし井戸もある。ここはシスターたちの生活圏なんだな。


「では、少し離れてあそこの気が見えるあたりに行きましょうか」


 メルさんが言った木は少しだけ坂を上がった先にある。z

 行ってみて少し後ろを見ると生活圏の感じが全体にきれいに見えた。

 それは何か落ち着くような感じの芸術だった。

 白いシーツが干されるっていうのが落ち着いて見えるんだろうな。


 「ではここでやりましょうか」

 「わかりました。まずどうすればいいのですか?」 「魔法というのは特性の魔法が使えるのは先ほど言いましたが、魔法自体は言葉とイメージが基本になってきます。普通であれば属性のイメージはつきやすいのですが、今回は黄色でしたので少し見当がつかない部分もあります。自然に近い特性ならそれに準ずるものだと思います。色味としては土に近いものでもありましたのでまずそこから想像してみるのがいいかもしれませんね」


 なるほど。確かに自然に関する魔法が多いな。だからそのイメージをするか。

 まずは土系統、石などを想像してみるか。


「まずは石を想像してみます。」

「そうですね石であれば危険性もないですしそこからやってみましょうか。

「エラン、気持ち悪くなったりしたらすぐいうのよ」

「わかったよ。母さん」

「エランちゃん頑張ってね!」


 そう言われて石のイメージをする。が、何も起きない・・・。次は土自体のを想像してみる・・・が何も起こらない。土属性自体は関係ないのか。


「何も起きませんね・・・」

「特性が合ってイメージできれば大体少しは発動するはずですから、発動しないということはそれは特性が違うということですね。他に何があるんでしょうか・・・」


 黄色でイメージできる自然界にあるものってなんだ?

 光とか・・・いやあれか光に近いけど、光とは別のもの。

 ちょっと想像してみるか。


「ちょっと別のもの想像します。危ないかもしれないのであまり近くにはいないでください」

「何想像するの?」


 母さんが聞くが今はあえて言わない。危険性があり止められる可能性もある。


「うん、ちょっと想像するだけだから大丈夫だよ。近づかなければ何もないと思うから」

「・・・わかったわ」


 母さんが不安そうな目で見ているが大丈夫。

 ちょっと想像してみよう想像は難しくない。この世界ではあまり見たことがない物で普通ではあまり想像しないものだ。視覚と聴覚でしか見たことない。他にあるとしたら、熱が生まれるぐらいか。

 想像する・・・あれは怒りのようなものだ。あれは天災にもなりえる。あれは龍にもなりえそうなものだ。それは雷電だ!

 想像しきった瞬間体から力が抜けていくのがわかる。そのまま使い続ければ一気に倒れそうな感覚だ。まるで魂が抜ける感覚に近い。あの時のように。


 抜けた瞬間に魔法が発動した。それは一瞬の出来事であり、一瞬で全体に感じさせられる。一瞬にして光、地面の草は焼け焦げ、地面は揺れ動くような感覚が生まれ、やや遅れて音がやってくる。その音はまるで龍がうなっているような音である。

 音はでかくどこまで響いたかもわからない。

 そして魔法は止まり、周りを見てみる。

 見てみると全員がややしゃがみ込みそうな姿勢をしており両手は耳をふさいでいる。

 そして、全員の瞳がこちらを見ていた。

 その目は明らかに驚いているものであった。

評価等頂けましたらとてもうれしいです。

頑張って続けていこうと思います。

よろしくお願いいたします。

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