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ちいさな世界  作者: 火川蓮
Prologue

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Prologue3 箱庭の設定

水槽の内部がボーダーような光に包まれていた。


『それでは、箱庭の設定をお願いします』


頭にその言葉が響くと、目の前にモニターみたいなのが現れた。

タッチしてスクロールしていく。


(なるほど、色々あるのか…)


箱庭の中に入るには、設定(・・)が必要らしい。


まず、世界の名前。

箱庭と現実でのサイズ差、そして――時間だ。

サイズは現実世界の1/1000にして………時間は、現実世界の百倍で経過するようにしておこう。


現実世界で一日過ぎると、箱庭では百日過ぎることになる。

箱庭の一日は十四分二十四秒だ。


「あとは――現実世界から箱庭に入った者は、死なない設定して、“一定期間したら復活”する仕様っと。

リスポーン場所は、最初に入った場所or宿屋のベッド。

あ、転移陣は対象外にしとかないとな。

ベッドで寝てない場合、初期エリアから半径五メートル以内にランダムスポーン。


魔物は、迷宮(ダンジョン)外だとリスポーンなし。

魔力はあり、魔物に適応進化!?なんだこれ?」


『そちらは、タツヤ様が現実世界から生き物を投入した際に使う機能でございます』


(なるほど)


「動物を入れたら魔獣に、魚を入れたら魔魚に、虫を入れたら魔蟲になる感じか」


『その認識で合ってますが、魔蟲(インセクト)だけ少し違います。

魔蟲には、魔幼蟲型、魔成蟲型、魔蟲擬人型とあり、幼→成→擬人となるにつれて強くなっていきます。

魔蟲擬人はインセクターと呼ばれ、隔絶した力を持ちます』


(進化か…)


「その魔蟲擬人(インセクター)って冒険者ランクで言ったらどのくらいなの?」


『Sランクに匹敵します。 場合によっては凌駕するでしょう』


(そんなやべぇーのになるのかよ…)


言われたことに戦慄しながら、次の疑問をぶつける。


「魔獣が魔人になることはあるの?」


『長く生き個体ならありえますがその進化(・・)が訪れる前に淘汰されるので可能性としてはありえます』


(生存競争が難しいってことか…)


「人間はどうなの?」


『人間も進化しますよ。

仙人(せんじん)、聖人、神人(かみびと)となり、絶望を乗り越えた者のみが成れるとされています』


(なるほど…)


ここで気になることができたので、さらなる質問を投げる。


「外の人間が箱庭で進化してこっちに戻ってきたら、どうなる? 元に戻るのか?」


『戻りませんよ。

そもそも、箱庭に行った時点で普通の人間(・・・・・)ではなくなります。

タツヤ様の設定では(・・・・)、魔力も使用可能ですので、“こちらの世界では魔法を使うこと”はできませんが――体内で完結する(・・・・・・・)魔法なら使うことができます。

それに、地球にある物資や現象――火、水、風、土、雷、毒、光、闇魔法などは操ることが可能です』


そういう感じなんだ。


『そんなことより、早く箱庭の名前を決めてください』

 

「名前?」


『はい、タツヤ様が所持することになる世界の名前(・・・・・)になります。 一度決めたら変更はできません』


「世界の名前ねぇ…、それってこの世界でいう地球とかそんな感じのか?」


『はい』


「そうだなぁ……」


オレは思い付いた名前を入力した。


『タツヤ様、お言葉ですが…………正気ですか?』


「なんだよ!! いいだろ!」


『タツヤ様がそう仰るのであれば……』


箱庭の名前、オレが所有する世界の名前は――

“ソードベルツヴォルティア”だ。

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