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トモダチ⑥

満腹になった後、タツヤ、ナツキ、そして包帯姿のユウキは、"恒例"のように浴場へと向かっていた。


道中、ユウキは小さな声で2人に聞く。


「なぁタツヤ、ナツキ…もしかしてなんだけどよ、ユリって…なかなかの“果実”の持ち主じゃねぇか?」


不敵な笑みを浮かべるユウキに、ナツキは少し顔をしかめた。


「……お前の見立ては合ってる。でも……やめとけ。俺らは前に女湯覗こうとして、死にかけたからな」


タツヤは苦笑いで二人を見つめる。


「それ、全然反省してない言い方だよね。

って言うか僕も覗こうとしてたみたいな言い方やめろよ」


--


 浴場に入り、湯船に浸かった瞬間


「ふぉぉぉぉぉ……効くゥ……ッ!!」


「ぅおああああ……五臓六腑にも傷にも染み渡るぅ…!」


まるで人生のすべてを背負ったオッサンのような声が、ステレオで浴室に響き渡った。


「ユウキもか…。この"環境音"もステレオになったら流石に耳が痛い…」


隣の女湯からは、楽しげな会話が漏れ聞こえる。


「あら?ユリちゃん、また大きくなった?」


「や、やめてください!!隣に聞こえたら……ヘンタイ達が余計なことしようとするからぁっ!!」


タツヤは苦笑しながら隣の2人に視線をやる。


「はは、言われてんぜナツ……キ……?」


既に浴槽に2人の姿は無く、仲良く壁に張り付きながら覗きスポットを探していた。


「おいタツヤ!あのライフルのスコープ、貸してくれ!!」

ユウキが小さく叫ぶ。


「……それ、ちょっと前にナツキとしたやりとりだよ」


そんな彼らの耳に、女性兵士の元気な声が響いた。


「えい! もんじゃえー!」


「きゃぁ!? やめてくださいよ、先輩っ!!」


そのやりとりを聞いたユウキが、"戦友"の肩に手を置く。


「ナツキ……俺たちゃ無敵の……」


「悪ノリコンビ、だよな?」


二人は無言のままアイコンタクトを交わした次の瞬間——


「突撃ぃぃぃぃぃッ!!」


浴室を飛び出し、女湯の脱衣所へ向かって走り出す。


そして、女湯への突撃と共に、声を張り上げる。


「無敵の悪ノリコンビ、見参ッ!!」


「その芳醇な果実……我々にも拝見させていただこうかぁぁぁぁ!!」


だが、そこで彼らを待ち構えていたのは…。


「…ほう。私の胸に興味があるのか?」


野太い声と共に湯けむりの向こうから現れたのは、バスタオル姿で腕組みをするヒデユキ。

LED照明に照らされたスキンヘッドが、後光のように光り輝く。


浴槽の傍らには、サングラスをかけてラジカセから陽気な音楽を流し、まるでバカンスにでも来たかのような格好で寝転がるP.Jの姿。


「ユリちゃんに言われたんだよ〜。“ナツキみたいなのがもう一人増えたら、絶対なんか企む”ってさ〜」

甘味料マシマシの特性ジュースをすすりながらP.Jはニコッと笑う。


「だからしっかり待ち伏せしといたわけよ〜」


ヒデユキが2人ににじり寄る。


「遠慮は要らんよ…ここで私と共に、“ゆっくりと”入ろうじゃないか…」


「たっ、助けてえええええええぇぇぇぇ!!!!!」


盛大な悲鳴がダストハイブの浴場を突き抜ける。

脱衣所の外では、タツヤが冷えた合成粉乳を飲みながら一言。


「…マジでうるせぇ」


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