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第二七七段 方違えなどして
方違えなどをして、夜の深くなってから帰るのは、寒いことといったらどうしようもなく、あまりの寒さに顎が外れて落ちてしまいそうなくらいガタガタと震えるほどになりながら、どうにか家に帰り着く。そして、火桶をひきよせたところ、火が大きく、少しも黒ずんだところのない立派な炭を、細かい灰の中から掘り起こした時はとてもうれしい。
話をして、火が消えてしまったのも知らず座っているところに、ほかの人が来て、新たに炭を入れて火をおこすのは、憎らしい。
けれども、墨を周りに置いて、その中に火をかこっているのは良い。
(わたしのおこした火を、きちんと尊重しているようだ。)
一方、元の火を、外側にかきやって、炭を重ね置いた一番上に火を覆いているのは、不快だ。
(私のおこした火を邪険に扱い、自分の火を真ん中に置くなんて。。。炭火の扱いひとつでも、清少納言を怒らせることができます。大変ですね。)




