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第二五六段 関白殿、二月十日のほどに(その22)
「今日の私の様をどうみましたか。」と。定子様がおっしゃる。
「素晴らしいとお見受けいたしました。」などと言うが、言葉にしてしまうと世の常でありきたりだ。
「一条の宮で、長く待ったであろう。それというのも、中宮大輔の道長(道隆の同母弟のあの藤原道長)が、東三条院詮子様のお供に着て人に見られた同じ下襲のままで中宮のお供をするのは、けしからんと人が思うであろうと言って、違う下襲を縫わせられたので遅くなったのですよ。ひどく女房たちの評判を気にされるのですね。」とおっしゃって笑われる。
定子様のご様子は、たいそう明るく晴れやかで、いつもより更にきわだって美しく、御額を上げていらっしゃる飾りの釵子で、少し片寄ってくっきり見えていらっしゃるのまでが素晴らしい。
(清少納言の観察力と記憶力がすごいです。)




