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第二五六段 関白殿、二月十日のほどに(その4)

三の君は、『しかし入内からわずか3ヵ月後に父道隆が薨去、さらに翌年兄伊周・隆家も失脚し、中関白家は凋落した。その後は有力な後見もなく、皇子女にも恵まれないまま、姉定子、妹御匣殿のあとを追うように長保4年(1002年)8月3日に死去。享年は22または23であった。』(Wikipediaより)とあり、道長の娘たちと違い、隆家の娘たちは悲劇の姫君たちです。

 一条天皇からの使いに対し、隆家様は、

「今日は、特別に。」と言って、隆家様の方から禄を出させられる。女性の装束に紅梅の細長(ほそなが)(身幅の狭い表着)がそえてある。酒菜(さかな)などを出してあるので、使いを酔わせたいと思うが、

「今日は、とても大切な行事がありまして。わが君、お許しください。」と、伊周様にも申し上げて席を立った。


 高貴な姫君方も、美しく化粧を仕立て、紅梅の御衣などもどちらも劣ることのないほど着ていらっしゃる。三の君(冷泉天皇の第四子、三条天皇の弟の正妃)は、御匣殿(みくしげどの)(四女・女官)や中の君(次女・三条天皇女御)よりも大柄でふくよかで、姫君と言うより北の方とお呼びした方がよさそうである。

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