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第二五段 いみじうしたてて婿取りたるに(前)
とても素晴らしく準備をして婿をとったのに、あっというまに通って来なくなり、いかにも会いそうなところで婿が舅に会ったときには、気の毒だと思うものであろうか。
(広いとはいえ、宮中でばったり会うことはよくあることでしょう。)
ある人が、たいそうときめいている人の婿になって、たったのひと月もはかばかしく通って来ないでそのままになってしまった。そのことをなんのかのと大騒ぎをし、女君の乳母などは、いまわしさに不吉なことなどを言っているようなのに、その翌年の除目で蔵人になってしまった。
「『まあなんと、ときめく人にあのようなことをしたのに、どうして蔵人になどなれたのか。』と、人々が思っているようです。」などと噂になっていることは、当の男も聞いているであろう。




