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第二四四段 細殿の遣戸を

 早朝に(つぼね)のある細殿(ほそどの)遣戸(やりど)を押し開けると、御湯殿の廊下から降りてくる殿上人がいる。


 よれよれになった直衣(なおし)指貫(さしぬき)をひどくほつれさせているので、無理に押し込んで、北の陣のほうに歩いていく。開いている遣戸の前を通り過ぎないうちは、冠の後ろに垂れている(えい)を前に引き越して、顔を隠しながら通り過ぎていくのも「おかし」。


(宿直に向かう殿上人は華やかに向かっていくのに、仕事を終えた殿上人は、よれよれになって顔を隠しながら帰っていくのは、「おかし」ですね。)

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