表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

354/361

第二二五段 社は(その2)

 蟻通(ありとおし)の明神は、紀貫之が、

「わが馬の(わずら)いたるを鎮めたまえ。

 かきくもり あやめもしらぬ 大空に ()()() ()蟻通(ありとほし))をば 思うべしやは 」と言ってこの歌を詠んで奉ったところ、願い通り病をお直しになったというのは、たいそうおもしろい。


 この蟻通と名付けた縁起は本当の事であろうか。

「昔、いらっしゃった御門(みかど)が、ただ若い人だけを大事にして、四十歳になった人は殺させてしまわれたので、よその国の遠いところに行って隠れたりなどして、まったく都の中に老人はいなくなっていた。そのとき、中将であった人で、とても栄えていて賢い人が、七十歳に近い親を二人持っていたのだが、


『四十歳でさえ、制しているのに、まして七十歳に近い年であるのにこうしているのは恐ろしい。』と怖がり騒ぐ。中将は、たいそうな孝行者であって、


『遠いところに住ませることはできません。一日に一度はお会いしないでいることなどできません。』と言った。そして、ひそかに毎夜土を掘って家を作り、そこに隠しおいて、毎日会いに行っていた。朝廷にも、周りの人にも、どこかに失踪したのだと知らせていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ