銀シャリ…かな?
「さて、ビーフシチューは出来たがコレだけだとなんか寂しいな…。パンだと腹に貯んないしなぁ~。銀シャリでいいものか悩むな」
マキのようにいい所のお嬢さんならパンで事足りるのだろうが、銀シャリ、味噌汁で人生の大半を過ごしてきたジュリアにとって主食は米と相場は決まっているのだ。
少し考えたが米のメシを食べないと腹のすわりが悪いような気がするので結局ジュリアは米を炊く事にした。コメが炊けるまでしばし時間がかかるのでテレビで流しっぱなしにしているUボートに目をやる。
丁度ジブラルタル海峡に差し掛かる前の補給船にて豪華な会食が行われているシーンがながれていた。
ジュリアはそれをしげしげと見つめると溜息混じりに呟く。
「はぁ~、あれだけのモン作るとなるとスゲー手間暇かかンだろーな…」
机に頬杖をつきながらウットリとその場面に見入っていたが、乗員が下船を断られる辛いシーンもあるのでそうも言ってられなくなっていた。
ボンヤリとテレビから流れてくる映画を見ながら米が炊けるのをひたすら待っていたが、始めからキチンと見ていないのでイマイチ集中する事ができずネットでバイクの事を調べたりしていた。
そうこうしてるうちに炊飯器から米が炊けた事を知らせるチープな電子音が流れてくる。
「よし、メシが出来たぞ」
ジュリアはそう言うと勢いよく立ち上がり炊飯器から炊きたてのご飯を茶碗によそった。そしてビーフシチューをよそおうとしたのだが
「あ、シチュー皿とかウチねーんだ」
そう言うと少し考えてインスタントラーメンを食べる時に使う丼をおもむろにに取り出し、それにビーフシチューをよそっていった。
「ま、この際見栄えはいいや」
茶碗と丼を持って部屋の中央に置いてある小さいテーブルにそれを置くと「いただきまーす」と声をあげてそれらをかっ込んでいっく。
「以外だな。ビーフシチューって銀シャリと合うんだな」
咀嚼しながら思いがけない発見に浸りながら食事を進めていった。
昼というには遅過ぎ。夜というには早過ぎる中途半端な時間にジュリアはようやく本日一回目の食事を終えた。
そして洗い物をしながら余ったビーフシチューに視線をやる。
「う~ん。あと2,3食分はあるぞ。どうすっかな」
しばらく思案したあと結局一食分ずつ別の容器に取り分けて冷凍庫に放り込んだ。
「こうしておけばいつでもビーフシチューが喰えるな」




