第ニ十四話 後日談
数日後、昭和の時間軸の亜空間レストランで、いつものメンバーが集まって、お茶会が開かれていた。そのメンバーは、真田雪子、村田京子、杉浦鷹志、由理子夫妻だった。
「……という訳なのよ。」
先日の、遠い未来での、ヤバイ出来事について、京子が掻い摘んで説明した。
それを聞かされた、鷹志と由理子の二人は、目を丸くしていた。
早速、由理子から質問が飛ぶ。
「それって、どれくらい先の未来なんですか?」
「だいたい、1000年後くらいかしらね?」
京子は、雪子の方をチラ見しながら、答える。
「……そうね。それくらいよ。その頃には、あの悪魔どもも知恵を付けて、協力プレイをするようになるらしいわ。」
話を引き取って、雪子が答える。
「悪魔って、基本的には、はぐれ者の四次元人たちだから、それぞれ好き勝手に、行動していますよねえ?」
由理子が疑問を口にする。
「そうね。だから退治しやすいんだけど、ある時点から、余程目の上のタンコブである私たちの事が、うっとおしくなったのよね、きっと。」
京子が、自らの見解を述べた。
「どうやらそれで、集団で協力して、私たちの一人一人を、地道にコツコツ長い時間をかけて、個別に闇討ちにしていったらしいのよ。」
雪子が付け足した。
「うわあ……。」由理子は、そう言って顔をしかめたまま、黙ってしまった。
「……因みに、最初にターゲットになったのは、誰だったんでしょう?」
鷹志が、おずおずと尋ねた。
「未来のサン・ジェルマンの、記憶が確かなら……貴方よ。」
京子が、まるで死刑を宣告するように、そう言い放った。
「ええっ!?」鷹志が情けない声で悲鳴を上げた。
「なんだかんだ言っても、このメンバーの中では、貴方が最強なのよ。逆に、貴方さえ亡き者にしてしまえば、後の動きがラクになるって事ね。」
雪子が、彼に追い打ちをかけるように、言った。
「鷹志……可哀そう。」
由理子が、まるで他人事のように、呟いた。
「いや、いや、いや、いや……。」混乱する鷹志。
「貴方は、持っているチカラは最強なのに、つけ入る隙だらけなのよ。」更に京子が言う。
「ボクは一体……どうしたら?」
「まず、今から将来に備えて、チカラのコントロールを覚える事ね。本来のスカラベには、昆虫由来の、超強力なセンサーが有るはずなんだから、危険察知のために、ソレを鍛えるべきだわ。」とアドバイスする雪子。
「……トレーニングが必要って、事ですね?」
「そうよ。私が今日から、毎日つき合ってあげるわ。ヒマだし、面白そうだしね!」
愉快そうに雪子が言った。
『お願いします!!』
鷹志と由理子が、ユニゾンで、それに答えたのだった。




