ヴァレ……?
注意!!
この作品はR15です。
グロテスクな表現があるかも知れないので注意してください。
先生は奇声を発しながら追いかけてきている。
「走れッ!!とにかく走れ!!」
「おりゃァッ!!」
サニーは近くにあった机を先生に投げつけた。
ソウルも続いて矢を放つ。
しかし、先生はものともせずに走ってくる。
「止まらない…止まらってくれない…」
先頭を走るロッドは急に足を止め、正面を見つめた。
「ロッド!!あいつはすぐそこに…」
「行きようがない。」
ロッドは指を刺した。
サニーはロッドの指が刺されている方向を目で追う。
「マジか……」
「あぁ、行き止まり、ドアすらない。
通路の途中にあったんだろうが、あいつに追いかけられて、ドアを開けれる隙もなかった……
詰みだ」
先生は千咲達に向かって手を伸ばす。
「サニー、もちろん悪あがきは?」
「するね」
「だよな」
サニーとロッドは武器を取り出す。
「2人、本気なの……?」
「てめェの手にあるナイフは飾りかァ?ヴァレ救出する覚悟が決まってんならとっととあいつにぶっ刺すくらいするぜ?」
「千咲さん、『覚悟』してください。」
「マジですか」
千咲は死ぬ覚悟でナイフを先生に構えた。
しかし、急に先生の動きが止まった。
(ゴォ〜〜〜ン、ゴォ〜〜〜ン)
「鐘……?」
鐘だ、生徒達の教育の時間の合図とも言ってもいい。
先生はそのまま教室方面に戻って行った。
「なんで鐘がなっただけで……俺達を殺してから行けば良かった話だろ?」
「恐らく、視力が悪く、聴力が優れていたんでしょうね。
動きが単調。サニーさんやロッドが倒した机などに目もくれず私達に突進し続けたのは目が悪く、周囲になにがあるか分からなかったのではないのですか?」
「確かに、それだったら鐘が鳴ってあいつが教室に向かったのはあいつ自身に刻まれた記憶ってことか?
じゃなかったら俺達侵入者&裏切り者を逃すわけがない。」
「それは先生があくまで『生徒を兵器に育てる』という目標で作られたからじゃないですか?」
「なるほどな」
「とりあえず、途中にあったドアに戻ろうよ。」
一先ず、千咲達は引き返し、途中にあったドアの目の前に着いた。
「早速ここを開け……」
「待て
(待ってください)」
サニーとソウルがドアを開けようとする千咲を制止した。
「無闇に開けるな。絶対なんかあるぜ。」
「矢は一応構えておきます。サニーさん、スタンバイしといてください。」
「千咲、開けてくれ。」
千咲はドアノブに手をかけた。
しかし、ドアの向こうからノイズのような呻き声が聞こえた。
「ヴヴヴ……ウぅぅぅぅ……」
「!?」
「ギャァァァァァアァアァァアァァァ!!」
するとドアを突き破り、信じられない容姿をした化け物が出てきた。
体毛は緑、うさぎの耳が生えており、手が長く関節が数個ある奇妙な容姿をしていた。
背は先生、蜘蛛女と同じぐらいだ。
うさ耳、緑の毛皮……
千咲達は恐ろしい場合の様子が頭に浮かんだ。
「ヴァレの被り物って……」
「あぁ…緑のうさぎ頭だ……」
「落ち着け、おそらくあの容姿、敵が俺らを惑わすため急いで作った……」
ロッドがいいかけた瞬間、緑毛皮の化け物が猛ダッシュで走っていった。
(どゴォォォ!!!)
化け物が踏み込んだ衝撃で床は崩れ、衝撃でドアが瓦礫で塞がってしまった。
化け物は突き当たりの壁に激突。壁に穴を開け先に進んで行った。
「なんだ……?あいつ……」
「道は塞がれたが道はできた。先に進もう。」
ロッドが千咲達を引っ張っていく中、ソウルはあの化け物の容姿が頭に離れないでいた。
ソウルは、最も恐ろしい事実が頭に過ぎった。




