ルーラー
注意!!
この作品はR15です。
グロテスクな表現があるかも知れないので注意してください。
「壁に穴があいた……??」
「とりあえず、道は出来たな。」
千咲とサニーとロッドは躊躇せず先に進んで行く。
ソウルは少し遅めに出た。
(普通に考えてヴァレはまだ捉えられてるはず……というか彼はまだ死なす訳にはいかない。)
ソウルは穴の開いた壁をまじまじと見つめた。
(知りたい、なぜいつもふざけてるやつが腕を掴まれただけで拒絶するのか!?『過去になにかあった』!!それしか考えられない。
本人からそれを確認し、謝罪しなければならないッ!!)
ソウルは一歩づつ進んで行き、千咲達に追いついた。
(サニーとは普通に接していた。女性となにかあったと言う事が1番可能性が高い……)
「おーい」
(一先ず、それ基準に考察を……)
「おい」
「…?」
「大丈夫?」
ソウルはしばらくボーっと考えていた。
ヴァレの件もあるのだ、千咲は放っておけなかったのだろう。
「あぁ……はい、私は大丈夫ですよ」
「ヴァレのこともあるし……大丈夫じゃあないでしょ。」
ソウルは少し考え、いま思っていた事を千咲に言った。
「なるほど〜…まぁ確かにヴァレは心配だね……あれが偽物(兵器)としか、今は思うしかないよね。」
「あの化け物は、ボスとか言う奴が作った『兵器』または『精神を惑わせる道具』で間違えないでしょう。」
「ボスの名は『ルーラー』だぜ。」
ロッドが割って入った。
「ルー…ラー…?」
「お前らが『ボス』って言うとややこしいからな。
後…化け物の件だが……」
少し雰囲気が変わる。
「ボスなら、やりかねねェな」
ソウル、表情が強ばる。
「どうゆうことだ……?」
「ヴァレの精神に入り浸って、支配して兵器として使うくらい……な?」
「残念ながらそれは無いな。」
ソウルがロッドの胸ぐらを掴む。
「だったらこれもありますよね?『ボスがあなたを利用し、私達の仲間にさせ、ボスの所についた瞬間、裏切らせる』とか」
「離せ」
「本当に、サニーさんと戦いたくて仲間になったんですか?」
ソウルの力がドンドン強くなっていく。
「ソウル、やめろ」
サニーが止める。
「サニーさん、彼を信じるんですか?」
「ソウルはヴァレのことで悩みすぎてるんだよ…」
「そんなことな……」
ソウルの口が止まった。
「それに、ロッドが言ったことも間違いじゃない……犠牲覚悟してこの先進めよ。」
「……すみません、少し頭に血が登っていました。」
ソウル、ロッドから手を離す。
「ロッド…さん、誠に申し訳ございません。感情的になり、ついでが出てしまいました。」
「俺はサニーと決着つけたいだけだ、裏切りゃしねェよ。」
ロッドは手で「先に進むぞ」と合図を送った。
千咲達は穴の中に入って行く。
穴の中は薄暗く、カーペットや椅子、ボロボロに朽ちたクローゼットなどが置いてある。
「薄暗い……」
「なんだァ?これ、埃が舞ってんなァ。」
「本当にこの先にあるんですか?工場」
「ここからは俺にもわからない。しかし、正確なルートはあのドアだったからな、近道にはなるんじゃねェのか?
知らねェけど」
「ここからかたまって移動した方がいいですね……」
皆をいつも引っ張っているソウルには見えない。
覇気があまりにもないのだ。
「ソウル、しつこくてごめんなんだけど…だいじょ「大丈夫ですよ」
「ボロボロだが、ベッドがあるぞ」
ロッドがベッドを持つ。
「サニー反対持て、なんかあるかも知んないぜ」
「おけぃ」
サニーとロッドはベッドを持ち上げる。
すると、ベッドの下から不自然に配置されたレバーがあった。
「引くぜ?」
「頼む」
サニーは力いっぱいレバーを引いた。
すると
(ゴゴゴ……)
近くにあった壁に擬態したドアが開いた。
「図星だったな」
「とりあえず先に……」
(ガダッ!)
「!?」
その時だった
不自然に椅子や机が動き始めたのだ。
「ポルターガイスト…まさか!!」
ロッドはどかしたベッドの下に滑り込んだ。
「早くこの中にッ!!」
千咲達はベッドの下に入りこみ部屋を見た。
すると、部屋の中央に背が高く細身、マント姿で頭に何かを巻いている人物が黙って突っ立っていた。
(あいつって……)
(あぁ……ボスこと……ルーラーだッ!!)
千咲はそのルーラーの姿を目に焼き付けた。




