蜘蛛男と、ロッド
注意!!
この作品はR15です。
グロテスクな表現があるかも知れないので注意してください。
「クソッ!!殺られる前に殺ってや…」
「待ってください。様子を見ましょう。まだあちらから手は出していない。」
ソウルは眼帯の男の手を見た。手に握られていたのは……いや、手が蜘蛛女の手足になっていたのである。
「あいつ……ッ!!」
「はい、恐らく改造済みでしょう。そしてあの矢を避ける仕草…目も改造されていますね。」
「身軽になった蜘蛛女ってワケェ?!」
すると蜘蛛男は(男性の人で、蜘蛛女の手足を取り付けられているため、蜘蛛男)靴を脱ぎ、サニー達に向かって構えた。
「足も改造済みか……ッ!!」
「まずいですね。ここで最後の幹部が出てくるとは思いませんでした。」
「サニー、動ける?」
「まだまだ動けま〜す。」
「とりあえず蜘蛛女と戦ったことのある私、サニーで様子見だね。」
「様子見!?幹部相手にですか?!」
「大丈夫、いざと言う時ソウルが狙撃してくれるでしょ?」
「無茶しますね〜」
「とりあえず行くぞッ!」
サニーが相手から見て左。千咲が相手から見て右から突っ込んだ。
ただ、突っ込んだと言っても無策じゃない。
千咲がナイフで切り裂くのに対し、サニーは今回ハンマーではなく、さっきロッドが落とした短めの棒でスピード勝負に出た。
サニーは念の為と持ってきていたのだ。
ちなみに、ハンマーはしっかりソウルが持っている。
そんな事より先に攻撃を仕掛けたのは千咲だった。ナイフの刃が相手の首元に滑り込んでいく。
(切ったッ!!!)
そう思い、千咲が少し気が緩んだ瞬間、相手は動いた。
手でちぎれない程度に千咲の腕を切りつけたのだ。
「ッッ!!??」
千咲は後方に下がり、血が出ないよう腕を包帯で巻き付けた。
「片手ナイフで良かった……」
「テメェッッ!!」
サニーは相手の手足に棒が当たるよう、(ブンッッ!!)と音がなるほどの勢いで相手の手足を攻撃した。
「手応えありィィィ!!」
しかし、サニーが棒に目をやった瞬間、棒が綺麗にバラバラになったのだ。
「何……?!」
サニーは反応する暇もなく胸元を切りつけられ、思い切り吹き飛ばされた。
「ギャッッ!!」
血が吹き出し、サニーが倒れ込む。
「サニーぃぃぃぃ!!」
「大丈夫…だ…傷は浅い……」
明らかに嘘だ。まぁサニーだからしばらくすれば動くとは思うが、今は時間がない。
ソウルはやむを得ず、矢を連射した。
「!?1本も当たらないッッ!!」
1本も当たらないどころじゃない。矢が次々と切られ、その場に落ちていく。
「しまっ……」
ソウルは耐久力はない。相手に触れただけでほぼ終わりだ。
「やめろォォォォオッッ!!!!」
サニーの静止を蜘蛛男が聞くわけもなく、蜘蛛男はソウルに手を振りかざした。
(ガンッッ!!)
突然、鈍い音がした。
(ガ……ン……??)
「なんだ……?なんでだ……??」
「なぜお前が……?!」
千咲達は口を揃えて言った。
「ロッドッッ!!」
その場にいたのは、頭がかち割れ、倒れていた蜘蛛男と、血まみれの棒をもったロッドだった。
「何故だ、訳を言え。」
「ようやくそいつ死んだか。まぁいい。訳を話そう。
なんか、しばらく考えて、こいつら見たいにボスにバカみたく従ってるのがおかしく思えて来てよォ。
別に俺は、ロキみたいにボスに忠実な態度を取っていた訳でもないし、ボスを尊敬していた訳でもない。
かと言ってこいつ見たいに完全操られてた訳でもない。
確かに俺は改造を受けたが、気を失ってる時に勝手にされたことだ。『改造してくださぁい』なんて言ってねぇ。
こいつを殺す隙が欲しかったんだ。だからお前らから一旦引いた。
それに……」
ロッドはサニーを指さした。
「お前と決着をつけたい。
ただ今やるのもお前らからしたら都合が悪い。
だったらまず、この組織壊すの手伝ってから……
サニー、お前と決着をつける。」
「……マジか……」
「つまり…しばらく幹部が仲間に……??」
「まさかでしたね。」
ロッドはその場に座り、口を開こうとした瞬間、何かを察した。
「……生きているッ!!」
ロッドは棒で蜘蛛男の両足を断ち切った。
しかし、両腕が動いた。
「千咲、サニー、こいつの腕をぶっ潰せ。」
「えッッ……」
時すでに遅し、蜘蛛男は両手で地面をすごい勢いで這い、逃げていった。
「……まずいッ!!俺が裏切ったことをボスに報告する気だッッ!!」
ロッドは走り出し、千咲達もロッドについていった。
「案内する!!ボスの話は後だ!!あいつを……ボスを敵に回したらヤバいッッ!!」
サニーは胸元を手で抑え、溢れ出る血を拭い、今の状況を理解しようとした。
が、イマイチ理解出来なかった。




