6.ボロ雑巾
何とか病院で安静に過ごしていた菜々都、だが毎晩、幻夢で目覚めてあの謎の女に修行を持ちかけられる
「あてててててて、、、、、、」
ナースコールを押すのも一苦労だ、これで5ヶ月は正気の沙汰ではないだろう、
ピーンポーン
(退院したらファミレス行きたいな、、、)
この音を聞くといつもひとりでよく行っていた店を思い出す、確か店員さんがみんな癖強くて、学生が多かった印象である
看護師「はい、何が御用ですか?」
菜々都「お手洗いに行きたいのですが車椅子に乗せてもらいたくて、、、」
ふぅ、用を足すのも一苦労だ、、、、、、、今日は月曜日なので兄弟も来ないであろう、やることもなくただただテレビを見て就寝にした。
2日連続か、、、、
ボン!
背中に激痛が走る、何が起こったのか、どこが痛いのか理解するのに7秒はかかった、まるで雷のような光が痛みとともに目に映った気がした。
「油断するな、呼吸を整えろ、感覚を信じろ」
菜々都「3つ同時に言われても何が何だか、なんでなぐったんですか、、、、?」
「昨日言ったはずだ!,,みっちり鍛えてやる,,とな!」
菜々都「今ですか、、?5ヶ月後でいいじゃないですか、、、、」
「お前の能力には無限大のポテンシャルを感じる、、、、お前のその思考自体を変えれば能力の使い勝手も変わる」
菜々都「それじゃあ勉強とかした方がいいじゃないですか、、、?頭の、」
,, ボカァン!!!!
菜々都「あいてぇ!」
「じゃあこうしよう、私に勝てればその時点で修行は終わりだ、他には何も教えることはない。」
菜々都「いいですよ、ボロ雑巾のようにしてあげますよ!」
「いつでも来い」
シュッ
俺は脚力を血で作り距離を一気に詰めた、、、、、、、だが、彼女の姿はどこにもなかった、、、、
菜々都「どこっ!どこに!」
ッ!
そう何度も同じ手にかかる訳がない、彼女は後ろにまた詰めてきた、ここで一発叩き込めば俺の勝利、ダメだ、まだ笑うな、、、にやける自分を我慢してっ、
もう自分の勝ちは確定したのも同然、と思った、が、
菜々都「居ない!いつも、ここに」
「ここだが?」
菜々都「ヤバっ、ッ!」
殴られる、そう思い無意識に腕でバッテンを組んで防御した、、が
菜々都「空が、、、赤い??また、、?」
空は赤く染っていた、そして相手の動きもとまっていた、今度こそ一発デカいの叩き込めば勝てる、そう確信した、
菜々都「ラッキー!行くぜ!」
俺は自分の血をふんだんに使った一発をはなとうとしたが、
と、、、なと、、、
声が聞こえる、姉の声、
菜々都「後ろを振り返ると光に包まれた、」
仁香「菜々都、?起きた?」
菜々都「あ、、う?」
仁香「ごめんね、今日こんな時間まで来れなくて、、、」
時計を見てみると午後7時を回っていた、こんな時間に姉がひとりで来るってことは相当自分が愛されている証拠だろう、だが、
仁香「おにぎりと甘いもの、ジュースも入ってる、漫画もあるから呼んでいいよー!早く元気になってね!おやすみ」
それだけで行ってしまった、自分の為だけに、だが、たが、
菜々都「あの状態で殴ってたらどうなってたのかな」
その次の日もまたその次の日もいい所で邪魔、、、と言ったら失礼だが何故かいつも殴るまでたどり着けない、ある時は姉、ある時は3番目の姉、ある時は6番目の兄など日によって違うが何故かいつもいい所までは行くのだ、
菜々都「今日こそ決着つけますよ」
「決着をつけるのか?」
菜々都「もううんざりなのでね!自分の良質な睡眠を返してもらいますよ!」
そういったはず、言えたはずだが、直後に体が軽くなった、不思議に思い軽くなった右の方を見てみると、腕が床に転がっていた、
菜々都「、、、、、、へ?」
痛くなかった、今まで痛かったのに、いたくない、いたくない、いたくない
死ぬ、
俺の脳が瞬時にそう判断した、それにおかしい、いつもならここらで目が覚めるのに全く覚める気配がない、
菜々都「いっでぇ!ぇだい!ア''ア''ア''ア''、、、!!!」
「幻夢、、、お前ここはどこだか知っていたか?」
答えられる余裕などない、残ったのは左腕と両足、五体満足じゃないのは初めてだった、肩を振っても空気の抵抗を感じない、痛みに耐えられずに叫び続ける、すると頬を掴まれ吐息が当たるほど顔を近めながらこうい囁かれるように言われた、
「質問に答えろ、お前は幻夢を知っていたのか?」
菜々都「っヅ!じらない!知るってるわけない!」
「そうか、お前は悪い子だな、」
菜々都「っん、ヴ!」
思い切り腹を蹴られた、嫌な思い出が蘇ってきて吐きそうになる、だが、それよりなぜこんなにも強いのに今まで本気を出さなかったのか、何故なのだろうか、
菜々都「あ」
色々考えているうちに拳が目の前まで迫ってきていた、ああ、もうだめだ、そのまま目を閉じた、
グチャ、 、、、、、、
チャポン、
チャポン
チャポン
「お前を舐めていた、ここまでしても覚めないとは、」
菜々都「ん、、、ア゛ア゛、いた、くない?」
俺は殴られた、確実に顔を殴られて脳も飛び出したレベルの攻撃を受けたはずだった、どす黒い体液が出てきて、、、白い服に思いっきり飛び散って、、、まるで、、、、まるで、、、
床掃除をした後の"ボロ雑巾"のようになっていたはずだった、
「お前はな、無意識に命に血を変換したと私は考えた、命は物としてお前は考えているわけだな」
菜々都「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、鳥や牛や豚だって死んだらただの肉です、食べ物です、命は大切だけどある条件を満たせば軽くなる物です」
「面白い考えだ」
「あ、おはよう!」
目が、、、覚めた長い長い悪夢が今、この時ようやく、
「相当唸ってたけどどうしたの〜?怖い夢でも見た?」
空いた口が塞がらない、俺の目の前に立っているこの人は誰だ?俺がポカーンとしていると相手も慌てて自己紹介をし始めた、
「ああ、!忘れてたね!ごめん!私は今日から君の担当になった看護師、だよ!よろしくね!菜々都くん!」
菜々都(こういうの事前に誰かから伝えられるものじゃないのかな、、、?いきなりすぎないかな、、、?まぁ、でも、)
看護師はおそらく20~30代?ぐらいでなかなかの美貌を放っている、俺がボーと胸らへんを眺めていると
「ん?大丈夫?さっきからボーってしてるけど、、、体調悪い?」
菜々都「ああ、いや、ごめんなさい、ハハハ、、、」
眺めすぎた、、自分がこんなにも異性の体に興味を持ったのは久しぶりで少し驚いたが自分が変わり者だと思われないかが心配である
「あ!ごめんね!名前紹介するの忘れてた!えーとプレート、プレート、、、忘れてた来ちゃったかな、、」
菜々都「えぇ?そんなことあります?」
あまりのことに少し笑みがこぼれてしまった、
「んんもう!後で取りに行けばいいや!私の名前は舞奈須玲香!よろしくね!」
菜々都「珍しいお名前ですね、、よろしくお願いします!」
そうして俺たちは握手を交わした注射が上手そうだなーと勝手な偏見をつのらせていたら玲香さんが口を開いた
玲香「あ、ちなみにね〜私のお母さんも看護師さんだったんだよ!」
菜々都「へー親子揃って凄いですね!」
玲香「うん!そしてね私のお母さん助産師さんだったんだけど」
玲香「君のお母さんの君が生まれてくる出産を担当したんだよ」
衝撃的なことを聞いた菜々都、玲香は一体何者なのか。
Part6ボロ雑巾、~完~




