第4話 王子との婚約
ミーナが10歳に為るとリチャード王子との婚約が正式に発表された。
ミーナはリチャード王子と一緒の時は薄く微笑んだ淑女の仮面を被り続けた。
交流の為のお茶会では王子の話を高度な話で返して返事を打ち消す。
「ミーナ嬢あの薔薇は綺麗だな」
「あの品種にしては鮮やかな赤は品種改良のお陰かしら」
「・・・ああそうだね」
交流の為の観劇でも変わり無い。
「素晴らしい劇だったな」
「はい、主演女優がヒロインの苦悩を表す芝居が素晴らしかったです」
「・・・確かにそうだね」
リチャード王子は話に付いていけず黙るしか無かった。
リチャード王子のプレゼントは見もせず侍女に渡し解りづらく返事を書かせ、リチャード王子へのプレゼントは微妙に似合わないプレゼントを店に選ばせ侍女にメッセージを書かせて送った。
季節の挨拶の手紙も侍女に読ませて理解出来そうにない言葉遊びで返事を書かせる。
そして夏になれば教育が大幅に進んでいる事を理由に領地に帰り愛しのアルツ様との時間を楽しむ。
そんな風に過ごしていると12歳に成り王子が側近を選ぶ。
殆どの大貴族が側近に出すのを嫌がり側近は中位貴族か下位貴族が中心になり、唯一の大貴族は能力も無いのに権力志向が強く金の亡者のオズワルド家の子息のギルバードが側近筆頭になった。
リチャード王子とギルバードは低レベル同士で馬が合った様で直ぐに意気投合した。
更にオズワルド家は側近筆頭では満足出来ないみたいでギルバード経由でリチャードにルルを近付け誘惑させ同い年のルルの誘惑に負けて二人は恋人になった。
するとリチャードはミーナに持っていたコンプレックスも有りミーナへの態度が悪くなる。
お茶会では目も会わさず一言も喋らず急いでお茶を飲むと立ち去り、季節の挨拶や誕生日のプレゼントも贈らなくなった。
ミーナは作戦通りだと微笑んだが周囲の目を誤魔化す為、相変わらず侍女に季節の挨拶の手紙を書かせ、誕生日には店に微妙に似合わない物を選ばせ贈っていた。




