ヒダッカ、峰司達が
ヒダッカ、峰司達が神殿の町を出発した頃プロス国にロブド国からの使者が向かっていた。
両国の境に有る大山脈は既に雪を冠していた。間もなく峠を越える街道も通れなくなるだろう。
ロブド国から来た使者三名はそれぞれ馬に騎乗し山道を進む。
急峻な山道を超え眼下に広がる風景に目を見開く。
もう秋も深くロブド国では雪が降り始めている。ここまで通って来た道も木など生えぬ荒涼とした寂しい土地だった。しかし目の前には青々とした森がどこまでも続いていた。まるで常春の国だなと使者の一人は思った。
しかし景色に心を動かしている場合では無いと先を急ぐのだった。
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ロブド国王はクシュテ村のウルフ襲撃報告を受けたとき嫌な予感を感じた。あり得ぬ事には何かしら原因が潜んでいるのは間違いないだろう。
引き続き調査を命じ不測の事態に備えどの様な手立てが有るのか考える。
既に領主が村民を逃がし土地を封鎖すると言う思いきった手を打っている。当座の食料と医者数名を派遣させた。
次の報告で『影』についての報せがもたらされた。精霊の守りを喰う黒い影を纏ったウルフ。ロブド国王は最悪の事態に、何故自分の治世にこんな事が起きるのかと頭を抱えたくなった。しかし浮かんだ気持ちを直ぐに抑えた。既に被害が起きてしまっているのだ。
『影』を排除してこれ以上国に被害が出ないよう出来ることをするのだ。そうロブド国王は気持ちを切り替え次なる手だてを思案する。
『影』とは理外の物、それを排除するには情報が足りなかった。故に形振り等構っていられなかった。
クシュテ村付近へ防御の為の兵士の派遣を決め、国内へ向けて影の脅威を伝えた。秘匿するには事が大きくなりすぎた、戦えぬ者は避難も覚悟せねばなるまい。
同時にフォス国とプロス国へ協力を求め使者を派遣する。
雪が降り積もり動けなくなる前に防備を固めるべく各所へ指示を出していく。
ロブド国は鍛冶で栄えている国、良質な武器を扱う兵士の錬度も高い。ふと脳裏に二人の男が浮かんだ。
至高の武具を造りたいと熱く語っていた二人。最強の武器、最強の防具それは鍛冶師の夢である。今こそそれらが必要なのだ。一縷の希望を託し配下の者に二人の元へ向かわせた。
更進遅くなってすみません。今日は短めです。新章スタートします。中々上手く纏まりませんが頑張って見ます。温かく見守って頂ければと思います。




