ベアー討伐②
養蜂場を一周した所でヒボラさんと別れた。もう真夜中は過ぎた頃かな?昼間、眠れなくても身体を休めておけって言われた。こんな時間でも眠くはない。
「ヒダッカさんベアーが居る時の音ってどういうの?」
ヒダッカさんもヒボラさんも道の途中で時々何かを調べていた。俺の質問に足を停めて答えてくれる。
「分り易いのは移動中の音だな。ベアーはでかいし重いから茂みとか気にせず進むんだ。バキバキとかガサガサとか小枝を踏んでボキリッとかな。」
「カサカサは違うの?」
「あぁ、さっきの音か?あれは虫か小動物が光に驚いて逃げ出した音だな。ベアーがそう言う音を出す場合も有るが風下に居た俺達に臭いが届いて無かっただろう?」
「臭い?」
「なんて言って良いか動物には独特の臭いが有るんだ。何週間も風呂に入ってない奴を想像してみたらそんな感じだな。」
「……臭そうだね。」
「まぁな、あとはベアーが好きそうな道とか場所がある。説明は難しいからそう言うもんだって覚えといてくれ。普段は余り近付かん方が良い場所って事だな。お気に入りの場所に知らない奴が来たら追い払おうってベアーだって思うだろう?」
「うん、そうだね。」
「ああ、俺達は慣れているからそういった物は峰司より先に気付くはずだ。」
「うん。」
「だが、峰司は狩人とは違う見方をするだろう。見落としている物も有るかも知れない。何か気付いたら教えてくれ。」
「うん。分かった。」
オレは気合いを入れ直し警戒に戻った。
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俺達はその後も警戒を続けた。
朝も白々と明けて来た頃ノアタとユイムさんテノンさんの三人がやって来た。
「峰司君ヒダッカおはよう!」
「おはよう。」
「おはようございます!」
挨拶を済ませノアタに異変が無かった事を伝える。ユイムさんとテノンさんからは安心してしっかり眠れたって感謝された。朝食を準備してあるから食べてくれって事と冷えただろうから風呂に入ってくれとの事だった。
小道を進み家に帰る。ヒボラを起こさぬ様に装備を解き風呂小屋に向かう。
水が豊富なトラシ町でも家に風呂が有るのは珍しい。間伐をして薪となる木が採れるって言うことと、蜂は体臭の強い人を好まないので清潔にしていると聞いた。
風呂には既に湯がはられ薪を少しくべればゆっくり暖まれそうだ。
峰司が火の番をしてくれると言うので先に風呂に入る。
「ほぅ」
身体を浄め風呂に浸かると硬くなっていた身体がほぐれる。
交替で峰司も風呂に入った。湯を張り替えるのも手間なので、ウォータークリアで浄化し用意されていた食事を取る。
峰司は警備の合間に魔法の練習をしていたし、夜の間も集中を切らさずいられた。
今のところは警備に問題はなさそうだ。午後にはヒボラが警備に加わり夜には俺と峰司が交替する。
まだ先は長いが順調な滑り出しだな。夜までしっかり身体を休めよう。




