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露程も知らない幻想組曲  作者: 熱帯長草草原地帯
第五章 護りたいもの
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ベアー討伐①

 ユイムさんテノンさんの家に荷物を置き装備を整え養蜂場へ向かう。

 俺は何時もの装備だが、峰司には念のため革の胸当と脛当それとナイフを装備させた。

 ノアタ、ヒボラと合流し現状の確認をする。


「どうだ?」

「今のところは何も無しだよ。」

「そうか。」

「僕は休むね。ヒボラはどうする?」

「俺はもう一廻り付き合うよ、峰司(ホウジ)に用も有るしな。」

「分かった、宜しくね。峰司(ホウジ)君頑張ってね。」

「はい。ノアタさんもゆっくり休んでください。」


 ノアタと別れ俺達は三人で歩き出す。

 暗い森が迫りカンテラの灯りだけが足下を照す。


峰司(ホウジ)良く耳を澄ませておけ。それと道の真ん中を歩け。」

「はい。」


 ……………………………………………………


 夜の森から虫の声がたくさん聞こえる。

 葉が揺れる音、遠くから時々何かの鳴き声がする。

 欠けた白い月が浮かんでいる。雲の無い空には星が瞬いている。植物の匂い、ひんやりした空気。

 時おり木が濃い陰を作り道を暗くする。足元に注意しながらヒダッカさんに着いていく。

 いつもとは違いヒボラさんもピリピリした感じで黙々と歩いている。

 月明かりとカンテラの灯りで歩きにくい事は無い。だけど揺れるカンテラで足元に陰が出来ると蛇でも出てきたんじゃないかとビクッとしてしまう。

 夜行性の動物は多い。ベアーだけじゃなく人に危害を加える動物はたくさんいる。

 蜂の巣箱の近くで夜は音をたてないで欲しいってユイムさんとテノンさんに言われてる。

 養蜂場の敷地は周囲が6キロメートルくらいの東西に細長い円型になっていて、東南の角が入り口になっている。中心より入り口に近い場所に巣箱が有るらしい。俺達は養蜂場を左手にぐるっと周囲を廻る。ベアーに遭遇したとき右手で剣を抜き易いそうだ。

 ヒダッカさんヒボラさんは足音も立てず進む。

 カサッて茂みの中から音がしてもヒダッカさんもヒボラさんも動じずただ歩いている。

 巣箱から離れたら動物に襲われないために音を立てる様に歩いたり、話したりして良いって。

 カンテラで照らされた道を外れない様に着いていく。


 …………………………………………………………


「少し良いか?」


 ヒボラが開けた場所で声を掛けてきた。警戒を始めて一時間くらいだろうか?養蜂場の周囲をぐるっと一周すると二時間くらいかかる。大体半分くらいの距離を歩いた。


「あぁ。何だ?」

峰司(ホウジ)の魔法の事だ。峰司(ホウジ)ここのポイントに着いたら風を投げて練習しておけ。」

「はい。」

「あと朝渡したクレイロッドを見せてみろ。」


 峰司(ホウジ)はポケットから取り出しヒボラに見せる。


「それにも定期的に精霊の力を集めとけよ、もう魔法が解けかかってるだろ。」

「はい。」


 峰司(ホウジ)は緊張しているのか顔が強ばっている。

 クレイロッドを握り精霊の力を集める。


「それで良いぞ。投げるときに余裕が有ればクレイロッドにも魔力を通しながら投げると威力が上がるからな。少しずつ試して見ると良い。」

「はい。」


 俺も自分のアイスアロー、アイスブレイドを確認する。


「ヒボラもう良いか?」

「ああ、行くか。」


 ここまでは罠に異変は無かった。ノアタは新しいベアーの痕跡は見なかったって言ってた。

 だが今も蜂を狙って近付いて来ているかも知れない。耳を済ませて歩く。

 カサカサと近くで音がする、俺達の灯りに逃げ出したネズミか虫の立てた音だろう。


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