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終わる世界で  作者: 甘水意識
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第二章第四節、音楽

私の夢は、ミュージシャンだった。

昔、ある楽曲に心を打たれ、誰かを救う歌を歌いたいと思ったからだ。

先週上京してきて、これから新しい人生を歩むのだと、そう思っていた矢先、彗星が落ちることを知った。

私は今、何のために生きているのだろうか。

しばらくご飯を探して彷徨っていたが、この頃食糧が少なくなってきていると聞く。

私はもう何も食べないほうがいいんじゃないか。

あぁ、そうだ。そうしよう。死のう。

私だけのものを、生み出したかったなぁ。

どんなところでもいい。

どんな形であれ、誰かが聴いてくれればそれだけでよかった。

何ひとつ、叶わなかったけど。

そうだ。

最後に一曲、作ろう。

私が生きた証。

誰も聴かない。

誰の目にも触れない。

ただ、私のためだけの曲だ。


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