11_予期せぬ邂逅
(いただきます。)
心の中で呟き合掌する。
目の前には、右掌を胸に当て、食事前の祈りを捧げているポーラとミラがいる。
ここに越してきて数日が経過し、食堂で2人が並ぶ姿にも慣れてきた。
ポーラは初日の宣言通り、翌日には私物を部屋に運び込み、今では完全なる同居人として生活している。
毎朝フォルテ商会に出勤し、夜に帰宅するという、全くもってサラリーマンのような毎日だ。
ミラは使用人ではあるが、かしこまらず普通の同居人として振る舞ってくれと言ってある。
だから料理を作りテーブルに並べるのだが、普通の使用人のように端に控えず、食べるときは一緒に食卓を囲んでいる。
「今日は帰りが遅くなりますわ。なのでお夕飯はわたくしの分は不要です。」
「分かりました。では夕飯は二人分でご用意しておきます。」
ミラとポーラはお互い不仲であるとか、変に牽制しあってるということはなさそうだった。まだお互い敬語ではあるが…。
「ツカサさんは何時頃お戻りですか?」
ミラの問いに今日の予定を頭に浮かべる。
(今日は久しぶりに冒険者稼業でもやるかぁ。今月末までにあと二つは依頼をこなす必要があるしな。)
「夕方くらいには戻る。」
「ツカサさん、本日はどこに行かれるご予定ですの?」
(どこに行くことになるかは依頼次第なんだよなー。)
「まだ決めてない。」
「ということは、依頼内容次第ということですわね? もう細かいことは申しませんが、十分気を付けて下さいましね。ツカサさんにもしもの事があったら、わたくしもミラも普通じゃいられませんわ。」
(ギクっ…! バレてる…。)
「ポーラ様の仰る通りです…。本当に気を付けて下さいね…。」
「…分かってる。」
ミラの心配そうな視線と、ポーラのじとっとした視線を浴びる。
「ご本人からはなかなか言えないと思いますので、もう当然勘づいておられるかとは思いますが、一応、念の為、わたくしから申し上げておきますわ。ミラさんは雇用主の心配というより、ツカサさん個人の身の安全を心配されているのです。この意味、もちろん分かっておいでですわよね?」
「ちょ…! ポーラ様!」
「この方にはズバっとハッキリとお伝えしないと、分かっていても知らんぷりされてしまいますわよ。」
「そ、そんな…。」
(ぇぇぇえええ…っ! そうだったの…?)
上目遣いのミラと、したり顔のポーラ。
「知りませんでした」なんて言える空気じゃないな。。
「…分かってる…。」
(当事者意識が薄いと思われるんだろうが、だとしたら二人は恋敵では…?)
「というより、二人はその…そういう話はお互いにするのか…?」
「当然ですわ。ミラさんにはここに来て初日に確認しております。」
「そうなの?」
ミラを見やると、ミラは恥ずかしそうに俯いて「はい…」とだけ答えた。
「…」
はぁ、とポーラが溜息をつく。
「いえ、申し訳ないですわ。このことは、ツカサさんのお気持ちの整理が最も大切ですのに、つい先走ってしまいました。ただ、私たちはツカサさんがどのような決断を下されましても、尊重するつもりでおりますわ。それから、ミラさんとは恋敵同士ではなく、同じ男性に想いを寄せる者同士、協力し合うことにしてますの。」
(いつの間にそんなに話が進んでいたんだろう…。)
「ポーラ様の仰る通りです。ツカサさんのお気持ちの整理が着きましたら、遠慮なく仰ってください。どんな結論でも受け止めるつもりです。それから、相手が女性ならともかく、男性なら独占なんてそもそも出来ませんし、対立せずとも協力出来ると思っています。」
(…ん? どゆこと?)
「すまん、よくわからんのだが、男なら独占できないってどういう意味だ…?」
「男性は神話上の存在で、それをミラが好きになったからといってツカサさんを独占なんて…」
「ツカサさんの故郷ではどうか分かりませんが、この世界ではミラさんの言う通りですわ。各国の神話や、コニック法国の教えでは、男性は大勢の女性と関係を持つのが普通でしてよ?」
思わず口にしていたスープを吹き出して盛大に咳き込む。
(どんな神話だよ…勘弁してくれ。)
咳が治まるのを待って、ポーラが静かに続ける。
「とはいえ、もちろん独占できるものならしたいですわ。でも、それができない存在を好きになってしまったのです。…わたくしも、ミラさんも…。何か、惹きつけるものがあるんですわね、きっと。」
(そんなものは、ないがな…。)
「二人とも、買い被りすぎだ。俺にはお前たちにそこまで想われる何物も持って無い。…悪いがもう行く。」
そう告げ、席を立って玄関に向かう。
(こういうところが、ダメなんだろうな…。)
足を止め「…早いうちに結論を出す。」とだけ言って冒険者ギルドに向かった。
―◇―◇―◇―
昼前、ヴェルデ村。
せっせと畑の雑草を引き抜いて端に積み上げる。積み上げては引き抜き、引き抜いては積み上げること約2時間、やっと全ての雑草を除去することができた。
「ナラセ殿、終わりましたよ。」
そうナラセ―――畑の雑草除去の依頼主に報告する。
冒険者ギルドでこのブロンズ依頼、それも最低難易度クエストを見つけ、依頼件数消化のため引き受けた。
受付のパツキンブラックメッシュ嬢からは「魔化狗討伐で活躍した奴が畑の雑草退治かよ。」とからかわれたが、これでいい。
「あらありがとう。早かったわね、助かったわ。今年はちょっとそういうことする時間がとれなくてねぇ、はいこれ、お疲れ様。」
ナラセから渡された水をありがたく頂戴する。
「別に構いませんよ。それより、あの森には魔物はいますか?」と、ヴェルデ村の東に茂る森林を指さす。
「あぁ、ヴェルデの森かい? そうだね、森の浅いところは比較的安全だけど、奥に行くほど、ねぇ…。」
「なるほど。分かりました、ありがとうございます。」
気をつけてね、とナラセに送り出される。
―◇―◇―◇―
10分ほど歩き、森の中に入る。
外からは見えないくらい入り込むと、少し開けた場所に出た。
(この辺りでいいか。)
道具箱からコンパウンドボウを取り出す。
13年以上まともに使ってない。さすがに不測の事態に備えて練習しないと不味い。
しかもたまに山で止まった的を狙っていた程度だ。動く標的に、しかも殺すつもりでこちらに向かってくる魔物相手に落ち着いて対応できるかは、はなはだ疑問だ。
フィオナを魔化狗から守れたのは、はっきり言ってただ単に運が良かっただけだ。
取り敢えず矢を番え、引き絞る。
引き始めは軽く、次第に重くなり、ある点を超えると輪軸の作用で軽くなって一気に引けるようになる。
付属のスコープで狙いを定め、射出する。
空気を切り裂く音が耳朶を打ち、的にした立木に突き刺さった。
(相変わらず、扱いやすいな。威力もこの世界の一般的な弓矢と比べると倍以上だろう。ただ、通常の弓矢と違って部品点数が多い分、壊れやすい。果たして魔物との戦闘なんていう、タフな環境に耐えられるかどうか…。いくつか予備も必要だろうな。)
暫く練習に励む。
立射で的を射るのから始まり、走って移動して素早く的に狙いを定めて射る練習、果てはゼンマイ駆動のミニカーを走らせ動く的にして、それを走って移動しつつ射る練習、などなど。
かれこれたっぷり1時間以上は練習に励んだ。
ホログラムを確認する。
フォルテ商会からの取引で得た金貨を消費し、防御力と攻撃力をそれぞれ36.0に上昇させている。
この数値だけだと「少し硬い」「少し強い」ようで、確かに体内にみなぎる波動を感じるが、如何せん実戦経験が致命的に皆無だ。
別に魔物や賊の討伐を生業にするつもりはないが、この世界ではいつなんどき直接的暴力が自身に降り注ぐか分からないし、現代日本のように「抵抗せず警察に通報こそ正義」ではなく「自分の身は自分で守るのが当然」の価値観である。そんな世界で生き抜くには力こそパワーが必要不可欠だ。
「変わった弓を持ってるのね。」
背後から声を掛けられる。
練習に夢中で気配に気付かなかった。
(まずい…見られたか。)
恐る恐る振り返ると、紫のローブを纏った、紫の髪を靡かせた色白の女が、身の丈ほどの杖を持って立っている。
ローブでも隠しきれない豊満な胸と尻、その間の腰のラインに思わず意識を奪われそうになるが、はたと我に返り警戒を強める。
「アンタは…?」
その問いかけに意外そうに目を丸くしたのも一瞬、紫の瞳を宿したそれが楽しげに下がる。
「その反応、久しぶり過ぎて新鮮だわ。私はユーナ、魔術師冒険者よ。」
(ユーナ? ユーナってまさか、フィオナが言っていたあの大魔道士ユーナか??)
「もしかして、大魔道士ユーナ・…」
オーマチという姓を本人の前で口にするのはタブー。
そのことを寸前で思い出し、言葉を切る。
「ダイヤモンドランクの大魔道士ユーナ様…ですか?」
「あら、知ってたの? でも、『大魔道士』なんて呼び方大袈裟なのよ。」
「俺はツカサ、だ。まぁ、それほど貴殿の魔術が凄いということだろう。それで、ダイヤモンドランクの冒険者が、こんな駆け出し冒険者に何の用だ?」
「あら、釣れないのね。そんなに警戒しなくてもいいじゃない。別に獲って食ったりはしないわよ。この森に手ぶらで入っていく冒険者を見かけたから、ちょっと気になってついてきただけよ。おかげで、面白いものが見れたわ。その奇特な形の弓もそうだけど、どこからともなく物を取り出すその力、マジックボックスでしょう?」
「半刻も前からずっと見ていた、と?」
「だって無詠唱で変な物色々召喚するんですもの。それにあんたの独特な訓練方法も、なかなか面白かったわ。それで?マジックボックスなんてたいそうなもの持ってるんじゃないの?」
「…だったら?」
「よっぽど秘密にしておきたいのね。まぁ確かに、無詠唱でそんな魔法使えるなんて知れたら、軍や有力者が放っておかないものね。」
どーしよっかなー、とわざとらしく考え込む仕草をしたあと、再び紫の瞳をこちらに向ける。
「黙っておいてあげる。そのかわり、その武器を見せてちょうだい? それから、あなたのことも教えて、ね?」
(…背に腹は替えられん、か。。)
「分かった。」
―◇―◇―◇―
ユーナにコンパウンドボウの説明を一通り行う。
「…なるほどね。この輪軸? のお陰で引く力が少なくて済むし、引き切っても弱い力で保持しておけばいいから、敵を狙うときに手ブレを最小限に抑えられる、と?」
「その通りだ。」
「素材は何? 木や鉄ではなさそうね。。」
「かなり複雑な素材を使っているらしいが…済まない、素材については俺も説明する術を持たない。」
(合成繊維やら合金やら、この世界の人間に説明しようがない…。)
「そう…。それにしてもこの拡大鏡、これで狙えば遠くまで正確に狙えるというわけね。一度撃たせてもらっていい??」
「あぁ、構わない。」
コンパウンドボウとカーボン矢1本をユーナに手渡す。
「弓自体は、重いわね…。」と言いつつ、矢を番えて引き絞る。
半分くらい引き絞り、そして、途中から一気に軽くなり、ユーナが少し驚いたふうに目を丸くする。
「なるほど。これが輪軸の効果なのね。最大限引き絞った状態でここまで軽ければ、連射で撃っても疲労が溜まりにくいはず。すごいわ。」
感嘆しつつ、的にした立木に狙いを定める。
そして「だけど、問題は威力よ…っ!」と言う掛け声と共に矢を放つ。
カーボン矢は高速に空気を切り裂き、的とした木に深く突き刺さった。
「っ…!! …うそ。。の初速と威力、どうなってるの…? 強化魔法は…?」
「掛けてない。」
「そうよね…。確かに、魔力の残滓も感じられないわ。それなのにこの威力…。」
はっとユーナがこちらに顔を向ける。
「こんなの知れ渡ったら大変なことになるわよ。」
「だから隠れてやってたんだ。なのに見つかっちまった。とはいえ、弱点もある。」
「弱点?」
「通常の弓と比べて重く、さらに部品点数も多く仕組みが複雑だ。複雑ということは壊れやすいということだ。魔物との戦闘や戦争などのタフな環境にはそうそう耐えられないだろう。」
「なるほど…。じゃあなんであんたは使ってるの?」
「壊れたらすぐさま取り換えればいい。マジックボックスの中にいくつも用意しておけば火力を維持できる。」
「いくつも持ってるの!?…でも確かに、それなら問題ないわね…。というか、マジックボックスから無詠唱で取り出せるのも異常なんだけど。」
「できるんだから仕方ないじゃないか。ところで、強化魔法を掛けてほしいのだが、掛けれるか? この弓がどれだけ強くなるか試してみたい。」
「お安い御用よ。一般的な魔力量で掛けてあげる。」
ユーナが杖を突き上げると、淡い光に包まれ、すぐに消えた。
シリアのときと同じ気分だが――
「無詠唱か。」
「この程度できて当たり前よ。」
さも当然といった余裕の表情だ。ダイヤモンドランクは伊達じゃないらしい。
早速コンパウンドボウにカーボン矢を番え、引き絞る。
強化前と使う力が変わらないように思えるのは、弓と同時に身体も強化されているからだろう。
(さて、威力はいかほどか…。)
的にした直径10cmほどの立木に向かって発射する。
空気を切り裂く音が、先ほどとは比べ物にならない程に木霊し、的にした立木がバキィっと悲鳴を上げる。
とても矢が刺さったとは思えない音だった。見ると、矢尻が裏側に少し貫通している。
「思った以上だ。大型の魔物でも致命傷、外したとしても重傷を負わせることができそうだ。」
ユーナが立木の破損部位をまじまじと凝視する。
「これは…とんでもないことよ…。私が施した強化魔法の強さは、魔術師なら誰でもできる程度のもの。それでこの威力が出るなんて、耐久性という弱点を差し引いても、あまりある魅力だわ…。やっぱりこんなの知れ渡ったら大変なことになる。…あなた、これで何する気…??」
ユーナの警戒と好奇心が混じり合った紫の瞳に見据えられる。
「何をする気もない。万が一の時の護身用として持ち歩いてるだけだ。俺のマジックボックスもこのコンパ…弓も、公にするつもりは…」
「しっ! 静かに!!」
ユーナが唐突に森の奥を鋭く睨み、警戒態勢を取る。
「来るわっ…」
カサカサと、木の葉を揺らす音が微かに聞こえてくる。
刹那、獣臭さが鼻腔を刺激した。
(しまった…! 奥が風下になってやがる…。)
練習に集中するあまり風向きの変化に注意を払えなかった自分を呪いつつ、内心で舌打ちする。
目の前の木々からぬっと、まるで闇から浮き出るようにそれは音もなく姿を現した。
(あれは…魔化狗? それにしては…)
「デカいな…。」
「魔化狼よ! 走って逃げ切れる相手じゃない!!」
「魔化狗じゃないのか!?」
「魔化狗の上位種よ! 今は話してる暇はないわ!」
人間の胸程もある体高、真っ黒な毛並みに、鋭く整った牙。
(たしかに、威圧感が比べ物にならねぇ…。)
いつかエレナたち月の雫と戦ったときの魔化狗とは、格そのものが異なることを肌感覚で理解する。
突如、強い光が身体を包み込み、消える。
見ると、ユーナが杖を高く掲げている。かなりの強さのバフをかけてもらったようだ。
「ばか! よそ見しないでっ!!」
途端、足が地面から離れたと思ったら、宙で仰向けになる。
(なんだ? …俺、浮いて…がぁ!!)
自分の胸を見ると魔化狼の剥き出しの牙―――横倒しに咬み咥えられており、無数の鋭い痛みが身体を貫く。
(…クソがっ!)
道具箱から剣鉈を取り出し、魔化狼の赤い目を渾身の力で突き刺した。
ガァァァアアァ…!!
悲鳴とも絶叫ともつかない叫び声を上げつつ、思わずといったふうに魔化狼が首を振る。
その勢いで口から放り出され、放物線を描いた身体は立木に叩きつけられ、背中と後頭部を強打した。
(…くっ…。)
一瞬目の前が真っ白になるが、次第に意識が戻ってくる。
ぼやけた視界が魔化狼を映す。
左眼から血を滴らせ、もう片方の眼でこちらを――俺という獲物を捉えている。
その眼から溢れ出るのは本物の怒りと殺気。
死ぬ――そう、本能が告げている。
死を覚悟した脳がこれまでの人生を総括し始めた。
(まったく、異世界に来て、これからのんびり商売したり冒険者やったり、気楽に楽しく過ごそうと思ってたのにな…。どうやらここでゲームオーバーみてぇだ。)
ふと、礼奈と結依の顔がくらくらする脳裏に浮かぶ。
(俺がもっとお前たちと向き合う事が出来てたら、こんな無様な最期は迎えなかったのかな…なんて、今更考えても意味ねぇな、はは。まぁ、魔化狼に喰い殺されて死ぬ日本人なんて俺以外いねぇだろ。無様だが、派手な死に方だぜまったく。)
ユーナが杖を高く掲げ、何やら詠唱しているのが目端に映る。
(待つ人間もいねぇ男が一人くたばったところでなんてことねぇ…。)
――ミラ、ポーラ。
2人。この世界で自分を待つ2人の顔を今更ながらに思い出した刹那――
「打雷!!!」
ユーナが叫び、天から一筋の光――雷が魔化狼を直撃する。
魔化狼は雷撃を受けた身体を仰け反らせ、音にならない絶叫を漏らす。
がしかし、それでも膝を折ることはない。
獣臭さと焦げ臭さが入り混じった悪臭をまき散らしながら、今度はユーナに身体を向ける。
(…まだ、死ねねぇ。こんなところで、死ねねぇんだ!!)
あちこち痛み軋む身体に鞭打ち、なんとか立ち上がる。
「お前の…相手は…俺だろ!!」
魔化狼がユーナに注意を逸らした機を逃さず、超強化されたコンパウンドボウに超強化されたカーボン矢を番えて引き絞り、ひと思いに放つ。
途端、パーンッ!という凄まじいソニックブームが発生し、森に木霊する。
超強化されたカーボン矢は音速を遥かに超える速度でも粉砕されることなく、真っ直ぐに突き進み、射線上に存在する魔化狼の背中を突き抜け背後の立木を爆散させる。
背中に血の花を咲かせた魔化狼は何が起こったのか理解不能といった様子で一瞬こちらを振り返ると、そのまま横倒しに崩れ落ちた。
早鐘を打つ鼓動のまま、斃れた魔化狼に近づいて確認する。
背中の広範囲が、まるで内側から爆発したように粉砕されている。
(まるで、対物ライフルじゃねぇか…。)
そう頭に言葉を結んだのを最後に、今度こそ意識が遠のいていった。




