ダラダラっと第七回!
「また僕を見つめて…惚れちゃったのかい?」
「あはは…ルーファスさんって格好良いですよね!」
「あらら、はぐらかされちゃったよ」
そりゃ、はぐらかすよ?保留なんですよ、色々とね…。とにかく、情報が少なすぎてダメです…。それに、僕ってすぐに何か大事な事を忘れてしまう気がするんだよね…なんだっけ?
そんな思考をしている間に、兄妹?の抱擁が終わったみたいだ。
「ありがとう、ルーファス。妹を助けてくれて…先ほどまでは失礼な態度を取ってしまってすまなかった。そのなんだ…君みたいな優男が本当に強い何て思えなくて胡散臭く感じてしまってな…」
「いや、よくある事だからそれは良いよ、気にしていないからね。それに、彼女たちを救えたのもトワちゃんがアジトから命からがら脱出して逃げてきてくれたから見付けられたんだからね。あんな崩れそうな廃墟何て、普通は入り込もうとは思わないよ」
「ぼーっと歩くバカな子ですみません…」
「いやいや!そう言う意味で言ったんじゃないよ!?トワちゃんの方が、活躍したって褒めたんだよ!必死に逃げたはずなのに、ちゃんとアジトの場所を覚えていたりしたからね!?」
「ふふっ♪分かってますよ?ちょっとした意趣返しです♪」
「びっくりしたよ…トワちゃんもそんなお茶目な事をするんだね?ますます気に入」
「そんな事より!彼女たちを安全な場所に移動させてから、アジトに転がしている連中を連行する方が先じゃないですか!何処かに出てた仲間が戻ってくるかもしれませんから!!」
「…確かにそうだね」
「そうだな。後で改めて礼を言わせてもらえば良いか…」
「私にはお礼何て要りませんからね?」
と言うかさ…晴人は私とルーファスさんが接近するのが面白くないみたいだね?もうちょっと色々抑えて欲しいなぁ…気が付かない振りしないとダメなのかな…
「モテる女は辛いわね♪」
「あはは…彼は気持ちを隠しているつもりなんで…言わないで下さいね?」
「その方が面白そうだから言わないわよ♪」
「ありがとうございます…」
晴人とは早く別れた方が良いかもしれない。今後、僕に負担がくることが増えそうで怖い…。そして、セフィラさんは強い人だよね、本当に…色んな意味でだけどね…
「なあ?俺ら完全に空気と化してないか?」
「仕方ないじゃない?今回は私たち、何も活躍してないわけだし…」
「そんな事よりお腹空いた…。何でも良いからたくさん食べてお昼寝したい…」
「ああ、はいはい。警備隊を呼んでくれてありがとうね。後で沢山食べられるから、もう少し我慢しなさい?もちろん、ルーファスのおごりでね!!」
「…分かった、それまで我慢する…」
・・・ルーファスパーティは4人なのかな?最後の一人の女性が気になるけど…言動だけだと見た目逆だよねぇ…お腹空いたとか眠いとか言ってる娘の方が大きい…色々とね?
「よし!女性が比較的多い、第2第4隊は彼女たちを無事に駐屯所へ連れて行ってくれ!残りの部隊は、私とともにアジトの殲滅調査だ!!」
それぞれの部隊長みたいな人が返事と共に分かれて動き出した。しかし、アルバークさんが隊長って言ったのは、総隊長って意味だったみたいだね…
「君たちはどうする?ルーファス、君だけには案内を頼みたいところだが…」
「もちろん、それは分かってるよ。あ、分かってますよ」
「いや…無理に敬語を使わなくていいぞ?すでに、君から聞くと違和感しかないからな」
「そう言ってもらえると助かるね。とりあえず、僕は案内をするのは構わないよ?トワちゃんとハルトは、うちの他のメンバーと一緒に駐屯所に行った方が良いだろうね。さっきも話し掛けたけど、魔物に遭うと厄介な事になるだろうから…」
「そうだな、確かにまだ日暮れと言うには早いが…日が完全に暮れる前に動き出すものもいる、留意するに越したことは無いだろう」
「そうしようぜ、トワ!俺たちが居ても邪魔になるだけだろうしな!!」
「うん…そうだけど…」
晴人は単純で良いな…僕がルーファスさんから離れるのが嬉しいみたいだね。それよりも、このタイミングで思い出したんだよね…僕が不幸を呼ぶスキル持ちだって事を…つまり
もし、このまま駐屯所に向かったら…僕の不幸がどんな形で現れるか…魔物が襲って来るとかあるかもしれない。そうなった場合…ルーファスさんがいないととても心配…とくに、これだけ非戦闘員である女性がたくさんいるのだから…僕もそのうちの一人になるだろうけど!
そして、アルバークさんについて行った場合は…間違いなく魔物に襲われるだろう。今の僕の感覚は可笑しいかもしれないけど、ルーファスさんが居れば何とかしてくれる…んじゃないかなぁ?とか楽観視してたりするんだよね…
余り思考してると可笑しい所だし、ここは…
「ん?どうしたんだい?トワちゃん?」
「一緒に行ったらダメ…ですか?」
「え!?…あのね?トワちゃん?こっちについてきた方が危険な目に遭うかもしれないからね?だから…その…」
「・・・ごめんなさい…そうですよね…」
「う…何か僕が悪い事してる気分になるな…」
「不安なんじゃないのか?まだ幼さの残る少女が大の男どもに追い回された挙句に、乱暴されそうになったんだぞ?しかも、そっちの少年が助けようとして殺されそうになった…普通はトラウマになっても可笑しくない、強い娘だな。だが、それでもまだまだ子供だ。助けてもらったルーファスの傍が安心するんだろう…無理に離すのは可哀そうじゃないか?」
アルバークさんって意外と女子供には優しいのかも…?そして、ナイスフォロー♪
「良いんです…わがままを言って困らせるつもりはありませんから…」
「…仕方ない、いざとなったら僕が守れば良いんだからね。アルバークさん、連れて行っても良いかな?」
「まあ、我々もいるし問題ないだろう。トワにも妹を助けてもらった恩があるからな…」
「と言う事だよ、トワちゃん?一緒に行こう!どんな敵からでも守ってあげるからね!」
「ありがとうございます♪」
「トワちゃん…男にくっつくのは控えた方が良いよ?男って単純だから、その気にさせてしまうかもしれないからね?」
「あ、ごめんなさい!?つい…」
と言いつつ、もちろんわざとだけど…。何か、男を騙す悪い女になっていきそうで怖い…。少なくとも、打算的な~にはなってるね…うん・・・
「ト、トワ!!俺も行くぞ!今度こそ俺が!?」
「晴人君、ちょっとこっちに来て…」
「うわっ!?とっとっと…何だ?内緒の話なのか?」
「晴人君…君は、私と同じ転移者だよね?」
「え!?トワも俺と同じ転移」
「ストップ!大声で言って良い事じゃないでしょ?小声で話して?良い?」
コクコクと頷いたのを確認してから、慌てて抑えた口を開放してあげた。この子、絶対に後先は愚か周囲すら確認せずに突っ走るタイプだ…
「それで、何で内緒にしないといけないんだ?」
「・・・まず、転移者が認識されているのかどうかが一つ。そしてもう一つが、その転移者がどういう扱いを受けるのかと言う事。この二つがはっきりしないうちは、少なくとも隠した方が良いと思う。だから、今後の発言には十分気を付けて?」
「わ、分かった…」
「それと、晴人君は駐屯所に戻る方に加わって欲しいの」
「え?なんで!?…俺じゃ役に立たないからか?」
「はっきり言ってそう言う事。でもね?私はもっと弱いの…だから…今後に期待しているからね?」
「!?分かった!任せろ!!すぐに強くなってやるからな!!」
本当に単純だよね、晴人は…。大体、あの場に僕みたいな少女はいなかったとか、わかりそうだけど…ああ、周りへの注意力ないから分からないだけかな…。それよりも…
「晴人君の出身は、私と同じ故郷にしておこうよ。その方が色々と言い訳が立つだろうから…ただし!変な事は言わないではぐらかしてね?そうだね…晴人君は、親とケンカして武者修行の旅に出たってことにしようか?」
「なんだそれ?何かカッコイイな!」
「・・・でしょう?それじゃあ、そう言う事にしてね?故郷の名前は忘れたとか適当にはぐらかしてね?」
「分かった!」
本当に分かってるか不安になるんだよね…
「それじゃあ、道中は女の人たちを守ってあげてね?」
「任せとけ!!トワも気を付けろよ?」
「うん、いざとなったら逃げるくらいは出来るからね!」
体力値が酷く低いけどね…。少しは鍛えないとダメかなぁ?
「それじゃあ、戻ろうよ」
「おっけー!戻ろう!」
僕はちょこちょこと晴人は意気揚々と戻った。何かフォローしてばっかりだよ…
「何の話をしていたんだい?」
「ちょっと気になっていたので聞いてみたんですが、私と晴人君は同郷だったみたいです」
「そうなのかい?なるほど、二人とも変わった名前だと思ったけど…もしかして、故郷に戻るのかな?」
「・・・私も、晴人君も、理由があって故郷を飛び出しました。このまま戻ってもまた何かの時に飛び出すと思うんです。だから…もう少しこの広い世界を見回ってから…色々決めたいと思っています」
「そうか…決意のこもった強い瞳だね。とても綺麗だね…」
「…ルーファスさんは、私を口説きたいんですか?」
「なっ!?ルーファス…さん、そうなのか…ですか!?」
動揺し過ぎだよ、晴人…
「今回は結構本気かもね?僕に頼りがいを感じてくれているみたいだし…付き合って見るかい?」
「・・・本気で言っているなら保留でお願いします。まだまだ知らなきゃいけない事もたくさんあるので…そんなすぐに答えなんて出せませんよ?」
「なるほど、まだ子供なのに思慮深い娘だね。ますます…」
「それはもういいですから!早く移動しないと日が暮れてしまいますよ!!」
「そうだね…行こうか」
「話はまとまったのか?こっちの準備は出来ている…案内をよろしく頼む」
「分かった、それじゃあ…あ、その前に…マリー!ちょっと来てくれないか?」
「…なに?私に何か用なの?」
呼ばれてからゆっくりとした足取りで彼女…マリーと呼ばれた女性がやってきた。見た目は高校生くらいかな?まあ、見た目だけじゃ分からないけど…
「紹介しよう、彼女はマリー…いや、マリエット・エイジング。僕の冒険仲間だよ」
「よろしく」
「こちらこそ、よろしくお願いします。私は、トワ・スミヤ。彼が、ハルト・カンダガワです」
「うん、聞いた」
「そうですか…あの、ルーファスさん?何で今紹介を…?」
「ああ、その前にマリーは口数が少ないけど、不機嫌って訳じゃないから勘違いしないでね?それでだね、マリーを先に紹介した理由だけど…嫌な予感がするから念のためにマリーにトワちゃんの護衛をお願いしようと思ってね」
「エイジングさんに護衛を…ですか?」
「マリー」
「え?」
「マリーと呼んで」
「あ、はい。マリーさん」
「マリー」
「・・・マリー」
そう言うと、やっと満足したのか一つ頷いてみせてから黙った。・・・実は押しの強い人?
「仲良くなれたみたいだね?」
「そうなんでしょうか?」
マリーに問いかけてみたら、こくんと頷かれたので…仲良くなれたらしい?
「仲良くなれたなら、トワちゃんの護衛を受けてくれるよね?」
「大サービスでサンドラットの串焼き10本で手を打つ」
「それでもそんな数なんだね…分かったよ、ありがとう」
ルーファスさん苦笑い。食べて寝るキャラなのかな?…それで、あのスタイルで胸とか敵が多そう…。・・・気にしてなかったけど、僕もそれなりにあるな…待って?それで、ルーファスさんと晴人は僕がくっつくと困って…うん、今後は気を付けよう…
「では、準備は良いな?出発!!」
そんなアルバークさんの掛け声で、やっと出発したのだった。




