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ダラダラっと第八回!

 その後は順調に進んだ。唯一、何処に移動してもすぐ後ろにピタッと張り付いてくるマリーが理解不能だったから訳を聞いたら…


「トワの護衛を頼まれたからしてる」


 だそうです。・・・護衛ってそんな至近距離に居なくても良いよね?僕の記憶違いだろうか?シークレットサービスも真っ青な距離感だよ…


「マリーは真面目だからね、許してあげて欲しいな。でも、さすがに近過ぎる気がするね…」


「一瞬の油断で生死を別つ可能性もある。なるべくそばで対応出来るようにしたい」


「理屈は分からなくもないけど…少し離れていた方が逆に動きやすくないかな?」


「僕のトワにくっつき過ぎだと翻訳された」


「あー…もうそれでもいいから、少しだけ離れてあげてくれないかな?」


「仕方ない。でも、離れると護衛が難しくなる。サンドラットの串焼き5本追加を要求する」


「まさかそれが狙いだったんじゃないよね?…仕方ない、それくらないなら追加するよ」


「さすが女に甘いルーファス!ありがとう、さらに尽力する!」


「褒めているんだか、貶しているんだかわからないね…」


「でも、お二人の仲が良いのは伝わってきます。何となく解り合える関係って羨ましいです♪」


 こっちの世界に来て色々起こってダラダラ出来ないけど、色々な人と色々な関係を築けたらそれはそれで良いのかな?でも…やっぱりダラダラしたいなぁ…


「よしよし♪私とトワももう大の仲良し、羨ましく思う事はないよ?」


「…うん、ありがとう♪」


「…可愛い」


 ん?何その反応?普通の笑顔のお礼だった…よね?


「お姉ちゃん」


「え?え?何ですか?」


「これからは、トワのお姉ちゃんになる!」


「ああ、そう言う意味…え!?なると言ってなるものじゃないかと…」


「お姉ちゃんと呼んで欲しい」


「え?でも…いきなりそんな…」


「お姉ちゃん」


「えっと…」


「お姉ちゃん」


「・・・」


「お姉ちゃん…」


「ま、マリーお姉ちゃん」


「うん♪」


 嬉しそうに返事をしてから、僕の頭をなでて来たマリー…お姉ちゃん?・・・マリーさんの方が良かったなぁ…本当にこれからそう呼ばないとダメなの?マリーお姉ちゃんって結構我を通す人だよね、思った通り…


「二人は本当に仲良くなったね。と言うより、いつも飄々としているマリーをここまで魅了するなんて…正直、驚いているよ」


「私の妹に近付くな…害虫め」


「え?」

「え!?」


「あの…マリーお姉ちゃん?」


「大丈夫、トワは私が守るから」


「守るって…ルーファスさんからですか?」


「そう。あの男は、女を弄ぶ悪党!トワには手出しさせない!!」


「あの…そこまでには見えないと言うか…」


「トワはまだ子供だから分からないだけ。今までにどれだけの女性が泣かされたか…」


「酷い言われ様だね…」


「事実」


「ちょっと待って欲しいな!?僕は確かに女性を泣かせることがあるけど、それは告白を断ったからであって…悪い男ならとりあえず付き合ったりするよね?僕は、気がない娘と付き合うような悪党では…」


「気を持たせて振るだけで十分悪党!トワは絶対に毒牙にはかけさせないから!」


 そう言って、僕の頭を抱える様にして守る体勢に入ったマリーお姉ちゃん。…過保護って言葉を知っていますか?


「何か…僕の扱いがどんどん酷くなってないかい?」


 苦笑してるけど、自業自得の部分もあると思う。僕にも粉をかけているとしか思えない言動してたからね…。でも、フォローしておこう。僕のせいで、二人がいがみ合ったら堪らないし…冗談だとは思うんだけどね…?


「マリーお姉ちゃん?その…守ってくれるのは嬉しいんだけど、ルーファスさんは僕の命の恩人なんだし…」


「何て事…手遅れだった」


「え…?」


「ルーファス、今後トワの半径5メートル以内に近付くの禁止。これ以上、トワを汚させはしない!」


「まだ何もしていないんだけどなぁ…どんどん罪状が増えていきそうだよ…」


「あの…私は別にっ!?」


「大丈夫、これからはお姉ちゃんが守ってあげる。ルーファスは必要ない」


「確かに護衛を頼んだのは僕だけど…お役御免にされるとは思ってなかったな…」


「そう言うわけだから、今後トワに近付くの禁止」


「いや、でもそれは…」


「いい加減に盗賊のアジトを目指してくれないか?小休憩にしても長すぎだ。妹の恩人と言う事で大目に見るつもりだったが、これ以上時間をかけると魔物の出現率が上がっていく一方だぞ?」


「すまない、アルバーク。それは僕も本意ではないからね…トワちゃんの話は後でにしよう」


「そうすると良い。ルーファスとアルバークはお似合い。むしろ、くっつくと良い」


「「なっ!?」」


「ルーファスが女性を振り続けたのはきっと、女性に興味ないから。つまり、男性に興味あるに違いない!」


「ルーファス、お前…」


「ま、待ってくれないか!?アルバーク、僕はそう言う趣味はない!誤解しないでくれないか!?」


「必死に言い訳しているのが余計に怪しい。これはきっと、図星をつかれて焦っている」


「マリー!?いい加減にしてくれ!!そう言う冗談は…」


「ルーファス、これからは少し離れて歩いてくれ」


「アルバーク!?信じないでくれないか!?これはマリーのちょっとした冗談で…」


「ぷっ!?あははははっ♪ルーファスさんの、そんな必死で情けない顔初めて見ました♪」


「トワちゃん?僕としては笑い事じゃないんだけど…」


「マリーお姉ちゃん、ありがとう♪私が落ち込んでると思って笑わせようと思ったんですよね?」


「え?ああ、うん…トワが笑ってくれて良かった」


「本当にありがとう、お姉ちゃん♪これからも、よろしくね♪」


 そう言いながら、僕はマリーお姉ちゃんの胸に飛び込んだ。もちろん、エッチな意図はないよ?純粋なトワちゃんを演じるのは…本当は真っ黒い僕にはきついかもね…


 そんな考えを持っているとは知らないマリーお姉ちゃんは、僕の頭をなでて満足そうだ。とりあえず、ルーファスさんの尊厳は守れたかな?


「なるほどね、トワちゃんの為だったのか…マリーにあんな演技力あったかな?まあ、良いかな…」


「そうか、演技だったのか…」


「ん?アルバーク?何か言ったかい?」


「いや…姉妹の抱擁も良いが、そろそろ行こうか」


「そうだね。二人とも!くっつきながらでも良いから先に行こう!」


「仕方ないから行こう。トワは、私の腕にしがみ付いてて良いから」


「うん♪えへへ~♪」


 何かもう…自分で言うのも何だけど、壊れてるないかな?トワってどんな娘だか分からなくなって来たよ…


 そんなこんなでやっとアジトに辿り着いただった。考えたら、僕が異世界に来てから同じところを往復してばっかだなぁ…

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