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八百万の精霊召喚~異世界神から日本妖怪~  作者: 那園曽 氏規
本編

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81話

目的に向かっては順調である。


バリオス、ザンザスとも索敵持ちなので移動しながら魔物の巣を探すことが可能。

しかも馬から降りずに踏みつぶしたりファムには[神月弓 煌]を召喚して貸している。実体矢と魔力矢のハイブリットで取り回しもしやすいので後ろに乗っていても使えるようにと思ってのことである。


ドロシーは自分だけ何もないの?と拗ねてしまったので試作品の[タイフーンショット]を貸すことにした。

先の青鎧を作るときに太乙真人に作ってもらった試作品のハンドガンである。

風の弾なら結局風魔法なので命中に問題ないだろうということで説得し作ってもらったのだが、収束性速射性ともに問題はなかったが俺の魔力に耐えるだけの小型化が難しいとの結果が出ただけだった。

魔力に耐えるには結局ライフルサイズの大型化が必要と判断され結局使わないということでお蔵入りであったものだ。

ドロシーの魔力ならまあ問題はないだろうということで今回に限り貸し出すこととした


で、俺の方はというとせっかく作ったのでビームグレイブを使っている。因みに横に刃を出してサイズにもなるし両方に出すこともできる優れものである。

そもそも馬自体が無双できるので問題はなかったのもあるのだが


朝7時くらいに出発してお昼までに8つのコロニーを撃破した。

ただいまお昼休憩中。

アンバーに見てもらったところカーンズたち「フレイムロック」は3、カイン達「ストーム」は4、そしてナイトオブリボンは7のコロニー撃破である。


「サファイヤさんたちなかなかやるなぁ」


『姫さんの聖魔法が効いてるにゃ。的確にホーリーボールだけを使って牽制に徹してるにゃ。魔力温存と一番非力な自分の役割をしっかり把握しているようだにゃ』


そうかぁ、成長してるんだねぇ。もっともこれが本来の彼女の実力かも知れない。

現代人だとゾンビ攻略ゲームってのは市民権があるからある意味一番慣れたものかもしれないしなぁ。


昼食後休憩して腹もこなれたところで再始動。

周りにはもう魔物の気配はないようで少し移動を開始する


少しダンジョンの入り口方面に向かった頃にバリオス達が反応する。


『主、この先に強大な魔物の気配が発生した。』


「発生?なんだそれ?ダンジョンの入り口がまだどこかにあるっていうのか?」


『ダンジョンの出入り口の気配はない。いきなり発生としか言いようがないな』


質問にザンザスが答える。何はともあれ見に行くしかない


急ぎ見に行くと巨大な魔物同士が戦っている。


片側はキュクロープス。そうしてもう片側は鱗を持つ巨人である。

額には二本角が生えている。シルエットは鬼(オーガ)ではあるが鱗のせいかリザードマンに見えなくもない。なんだあれ?


『ご主人、あれはオーグドラニティ。おそらくダンジョン深層の魔物だにゃ。』


「ステータス読めないのか?」


『ダンジョンモンスターのステータス開示は階層踏破された時だにゃ。読めないということはかなり深いところの魔物だにゃ』


マジですか?ステータスが読めないと対策立てられないってのも弱点だな。勘に従ってやるしかないかな。

エグゾジーザスは基本使えない。あれはナタク召喚から始め鎧召喚そしてナタクとの神魂融合という三段階を経て行うもので即応性に欠ける。

せめて0.05秒で装着完了とかも条件につけとけばよかった。


「ラウル!」


ファムが叫ぶ。どうやら魔物同士の決着はついたようだ。

というか最後に殴られたキュクロープスの首がちぎれこちらまで飛んできた。

どれだけの力なんだよ全く。


ザンザスを降り魔物に向きなおす。ザンザスはそのままドロシーたちの方に向かう。


「ドロシー!、こっちの馬に乗り換えろ。ファムと二人で馬上から遠距離攻撃だけでいってくれ。回避はザンザス、バリオスに任せておけばいい」


「ちょっと!あたしは上手く馬に乗れないってば!」


「バリオスとなら大丈夫だよ。それに安定して座って鐙に足かけて内またに力入れてればまあおちることはないよ」


「アドバイスが雑過ぎる~!」


面白いんだが泣きごとに付き合っている暇もなさそうだ。


【召喚 緊那羅 薄紅】


【召喚 乾闥婆 翡翠】


今回は二人を召喚 面倒があっては困るので二人ともビーストモードである。


薄紅のビーストモードはアルビノ系の白のハイタカ。頭の後ろの羽がいくつか赤いのがチャームポイントだそうだ。もっとも撫でなきゃわからないくらい小さな羽なんだけどね。

対して翡翠のビーストモードはメスライオンである。地上においては最強捕食者の一つではあるが魔物には正直ビーストモードの意味もないかもしれないがね。


「翡翠は防御側の援護を頼む。薄紅は俺と一緒に特攻だ。音圧榴弾であの鱗はがせるか?」


『了解しました』


『お任せを』


二人同時の返事と同時に駆けだす。脅威とも思っていないだろう眼をして薙ぎ払おうとする。


後方からドロシーたちの援護射撃もあって躱すのに気を使うことはない。

こちらよりむしろそっちを面倒と思ったのか目標がそれる。

その隙にグレイブを撃ち込むがやはり強力な鱗であるのか弾かれてしまう。


その隙に尻尾が鞭のようにしなり襲ってくる。尻尾なんてあったのか?


弾き飛ばされるが翡翠が回り込み受け止めてくれた。薄紅は間合いに飛び込み至近距離で音圧榴弾を撃ち込む。表面の鱗と尻尾を切断することに成功したらしく、怒り狂っているようだ。


チャンスと思い仕掛けようとしたその時。


オーグの足元が光りだす。魔法陣が光りオーグが沈むように呑まれていく。薄紅がもう一度音圧榴弾を撃ち込むが消えるのと着弾はほぼ同時だったようだ。あれじゃダメージがあったかわからないな。


『意図的ですね』


翡翠が言う。そうだよねぇ。タイミング的にはギリギリだし偶然にしては出来過ぎだもんなぁ。

嫌なフラグが立った気がする。


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