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八百万の精霊召喚~異世界神から日本妖怪~  作者: 那園曽 氏規
本編

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78話

無事ライゼンの街に到着しました。


まずはカーンズたちとギルドに。ヒュドラアイズは仮眠の為にさっさとギルドの仮眠室に入っていきました。

聞けばどこのギルドにもあるそうな。大体10人くらいは寝泊まりできるくらいのベッド数はあるそうだ。

もっとも王都では主に過労死寸前の職員しか使っていないそうだが。


「それはそうと、討伐パーティって我々だけなんですか?」


「いや、王都からは別ルートで入るパーティがあと二つあると聞いているが。今日はここで打ち合わせをしてからの予定なんだがな」


そうなんだ、まあこちらは顔も知らんしギルドなんだから職員さんに伝言でもしてもらっているかもしれないね


そう思うとドロシーが袖を引っ張る。


「ねえねえ、あの人だけど」


指をさす。人に向かってそんなことしちゃいけませんよ・・・


何でいるんだよ、こんなところに。


つかつかと近寄り肩ををたたく。


相手は振り向きいやな顔をする。


「何でいるんですか?ジャンヌさん?」


「ひ、人違いよ! 私はパーティ〔ナイトオブリボン〕のサファイヤ。ジャンヌという名前ではないわ」


「ホー、人違いとおっしゃる?実はジャンヌさんなら身分を知っているんですが人違いなら不敬罪とかないですよね?」


「痛いいたい!」


こめかみぐりぐりしてみる。ていうかそのパーティの人とやらも見知った顔の女騎士さんじゃないか。


「ラウルが遠慮なく女の人に触れるって珍しいわね」


ファム、そんなに悠長な場合じゃないんだよ。この無鉄砲姫をどないかせんといかんのですよ。


とりあえず使っていない会議室を借りることにした。


「貴方、私にこんなことしてわかっているんでしょうね?」


「さて何のことやら?ちゃんと顔見知りか確認しましたし、初対面なんでしょう?こめかみぐりぐりをして怒られる身分なんてわかるわけないでしょう?」


「ムカつく~!」


まあそっちはドロシーとファムに宥めてもらうとして、事情はきちんと聞かなきゃね。


「で、ダイヤさん?なんでこんな我儘に付き合ってるんですか?」


「ダイヤって私?」


「ああ、あの子がサファイヤならこっちも順番にダイヤ、ルビー、エメラルドかな?と思いまして。どうせみんな偽名で行動しなきゃいけないんでしょ?」


女騎士のリーダーらしき人はこちらの意図を察してくれたようだ。


「すまないな、まずここにいる理由だが魔物討伐の依頼を受諾したからだ。」


「Bランクパーティなんですか?あなた方」


「いや、我々はCランクだ。騎士団に入る資格はCランク以上が条件なんだよ。それで中には騎士団をやめてもう一度冒険者を始めるものもいる。今回はそうした一人がBランクパーティでね。その伝手を頼ってヘルプ受諾というわけだ」


「なるほど、うちと同じってことですか。で、何でまたこんなことを知ったんです?」


聞きながらサファイヤ嬢(仮名)を睨む。

しかし呆れられながらダイヤさんは言った。


「君だよ。君のせいだ」


「へ?」


「Cランクになっただろう?しかも史上最速で。それをミュウジィ様に聞いて思うところがあったようで再び冒険者稼業再開という訳だよ。もっとも今回は公務の合間にだが鍛錬もされていたし。私たちが総合的に判断して大丈夫というレベルまで実力は上がってきてる」


うーん、対抗心に火をつけてしまったのか。確かにアル兄に並々ならぬライバル心だったもんなぁ。

最速記録を更新されては黙っていられないってか。これはもしかしてBランク昇進の最年少記録でも狙ってるかもしれないなぁ。やれやれ


「正直に言って今では姫様然とした態度もなりを潜め一般冒険者として見分けがつかないよ。態度も君に会うまでは普通の女の子って感じだし、正直ここでは正体を見抜けるものはいないだろうな」


まあ、まじめに仕事するなら問題ないか。


「わかりましたよ、これからはダイヤさん率いるパーティのサファイヤさんって扱いでいいんですね」


「助かるよ。気を使わせるな」


「いえ、逆に気を使わなくていいのでこちらこそ助かりますがね」


以前は敵対、しかもお姫様扱いということでツッコミにも遠慮があったんだよ。

ミュゼに持たせたハリセンはまだ予備もここにあるしツッコミし放題だ。


「君は何か彼女に恨みでもあるのか?」


楽しそうに笑ったはずなんだけどなぜかダイヤさんが聞いてくる


「恨みはないですよ。ただ軌道修正がしやすくなったなと」


「お手柔らかに頼む。」


肩をすくめて彼女はそういった。



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