23話
ついに本選の日がやってまいりました
本日のトーナメントパターンは一回戦、二回戦と通常に行いベスト4を選ぶ。
そのベスト4がそれぞれシードと当たりそこが準々決勝。あとは準決勝、決勝と行う。
シード外からなら5試合、シード枠なら3試合が最高試合数らしい。
「うーん、これって意外と出番ないなぁ」
「メインイベンターが間抜けな顔してるんじゃないわよ」
ヒルデ姉にバッサリと斬られてしまった。さすがに主席剣士。
「ていうか俺のシード枠第4シードじゃん。今日の出場選手の中で一番最後だよ?しかも一試合挟んで連戦って誰だよ。こんなシード組んだ人」
「神のみぞ知るってやつね」
犯人はしれっと言い放った。少なくとも女神さまはこんなこと知らないよ。
「ドロシーはシード一枠だな。まあ当たるのが決勝だしそれはいいか。」
「あんた、妹ばっかり見てないで他も気にしなさい。足元救われるわよ」
「ちゃんと見てるよ。ひどいなぁ」
「あら、じゃあ有力選手は誰と思う?」
そういってトーナメント表を見せてきた。いや、これ公式で出してる奴じゃなくトトカルチョオッズのほうじゃないか。なんで実行委員長がそんなん持ってるんだよ。
「だって公式だと本命対抗穴馬わからないんだもん」
「穴馬まで言っちゃダメ!、もう賭ける気しかないから」
「細かいことは気にしない気にしない」
楽しんでるな、まあ確かに去年までは気を張ってなきゃいけなかったらしいしね。今年最後位はゆっくり楽しんでもらいますか。
「有力っていうか俺とドロシー以外で危険なのはいるよ」
紙を借り指さしながら説明する。
「まずは二年のジョーダンそれとファトム。で一年のギャバリーとマルスこの四人かな。あと身体強化の魔法具使ってくるのは数人いるだろうけどそれは問題にしなくてもいいと思う」
「しれっと言うわね。魔法具使用は違反よ。」
「まあハンデつけてあげてもいいでしょ。あとさっき言った四人だけどジョーダンとマルスはトーナメント上こっちで引き受ける形になるけど」
「あ、残りの二人のうち一人がドロシーと当たるってことね」
ドロシーに当たる手前で直接あたるようだから危険なのは一人となる
「うん、ちょっと得体のしれない隠し玉持たれてる場合があるから」
「わかったわよ、伝えておきます。それに今日は私がミュゼちゃんと一緒だからね」
「お願いします姉上」
「あんたも気をつけなさい、って言わなくてもいいか。やり過ぎないようにね」
それが一番難しいんだけどなぁ。姉は手をひらひらさせて離れて行った。
今日はおそらく試合終るまでドロシーともミュゼとも話さない。アンバーも今日はいらないらしい。
いつまでも見守ってばかりもいられないが少し寂しい。妹離れしなきゃねぇ。
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そして一回戦が開始。
八試合だが順当に終わった。
危険視していた4人、呪印持ちの二人。そして魔法具の二人が勝ち上がる。
番狂わせでも起きるかと思いきやとくになかったね。
というか見てませんでした。控室でアンバーを頭に乗せ昼寝してました。
千里眼映像をそのまま見せてもらっていたので実際は見ていたようなもんだけど二回戦は生で見るか。
二回戦第一試合は二年のファトムと一年のギャバリー。えっと確かギャバリーって武技クラスの中堅どころだったイメージがあるんだよね。静かだけど鋭い剣筋ってイメージがあったと思うんだけど。対するファトムはパワータイプ身長も20センチは高そうだ。剣もファトムはロングソード。ギャバリーはサーベルである。
始まりと共に微弱ながら魔力波動が二人の体を包む。
ファトムの魔力はおそらく炎系。肉体に作用し加速を行うようにしているようだ。
強化としては薄い。おそらく無意識の発動なのだろう。
豪剣を軽々と打ち込んでいく。
それに引き換えギャバリーの魔力は違う。
自然四属性を感じない。聖魔法でも闇魔法でもない。おそらく素の魔力を意図的に纏っている。
通常は属性スキルをもって魔導修行をする。それゆえに多くの人はどれかの属性の色になる癖がつく。しかし彼には色がない。
センスなのか不明だが色のない魔力は感じ取れる人間は少ないはず。
強化に使っている魔力は色付きなら明らかに警告の入る量ではあるがおそらく審判は気づいていない。
打ち合いは拮抗からギャバリーに傾いてきた。魔力も上がってきているようだしその分強化も強くなってきた。どうやら結果は見えた。ドロシーの相手にはすこし厄介かな。




